公式オンラインストアがオープンしました!

2021年 7月 5日

公式オンラインストア「水声社Web Store」がオープンしました。
創業以来の刊行図書ほぼ全点を販売しています。
クレジットカード決済をはじめとして、様々な支払い方法に対応しております。書店で入手の難しい小社の刊行物をお求めの場合、ぜひご活用ください。
詳細は、こちらのページをごらん下さい。
* メールによる直接のご注文も引き続き承ります。




水声社のブッククラブ、《コメット・ブッククラブ》の入会を受け付けております。さまざまな特典もあります。
*2023年1月1日より有料化しました(無料会員の枠組みもございます)。
詳細は、こちらのページをごらん下さい。

ブッククラブの機関紙「コメット通信」のバックナンバーを公開中です。

 

シリーズ:バルザック《人間喜劇》

2025年 10月 3日

バルザック《人間喜劇》全訳 刊行開始!
[第1回配本]2025年11月(第1巻)
以下毎月1冊ずつ刊行。2027年6月頃完結予定。

▶︎直接のご注文はこちらへ◀︎

内容見本進呈!
人間喜劇実物

*PDF版はこちらからダウンロードできます(実物と色は違います)。

バルザック《人間喜劇》内容見本(表面中面

〈刊行にあたって〉
私市保彦(責任編集)
 戦前は河出書房に戦後は東京創元社によって『バルザック全集』は刊行されたが、あまりに膨大で多岐にわたるためにいずれも《人間喜劇》の全作品を網羅するに至らなかった。今回の企画は本邦初の《人間喜劇》全巻邦訳の試みであり、専門的な研究者を糾合して十九世紀フランスの社会を描き切った超絶的天才の《人間喜劇》を再現しようと努めるものである。なにとぞご期待のほどを。
柏木隆雄(責任編集)
 未完を含めて長短百を超える小説を収めたバルザック《人間喜劇》。その壮大な意図は、作者の構想に従う配列での刊行によって、初めて明らかになるだろう。
 バルザック研究を志した時、実現不可能としか思えなかった配列通りの全訳の夢が、同じ思いの訳者一同の渾身の協力と水声社の英断によって、本邦初の試みとして実現しつつある。私たちの感激と愉悦を共にする多くの読者の方々の支持を心から願い、完結までいっそうの努力を続けたい。

〈推薦文〉
石井洋二郎(フランス文学者)
言葉の建築家バルザックが築き上げた《人間喜劇》という巨大なモニュメントの全貌が、余すところなく日本語で明かされる。読者は華麗な壁画や重厚な列柱の数々に目を奪われ、圧倒されるだろう。まさに壮挙である。
池澤夏樹(作家)
バルザックの登場人物は何百人もいる。男と女、若者と中年と老人、みんな生きる意欲にあふれ、野心と企みに満ち、恋と欲望に突き動かされる。読み始めると止まらないのだから、こうして全作が並ぶのはありがたいことだ。
小倉孝誠(フランス文学者)
これまで未紹介だった序文や未完作品を含めて、世界文学の金字塔たる《人間喜劇》が新たな相貌を示す。バルザックがいなければ、その後の文学はまったく違う姿になっていただろう。全訳の壮図に喝采したい。
鹿島茂(フランス文学者)
もしAIがバルザックを完全学習したら、世界最強の知能になることはまちがいない。そのためにも《人間喜劇》の完璧な翻訳全集が必要なのである。
堀江敏幸(フランス文学者)
バルザックの小説は読み返すたびに弾力を増し、意思を持って他の作品とぶつかりあう。《人間喜劇》はいまだ拡張をやめない小宇宙だ。日本語によるその新たな生成に立ち会えるのは、これ以上ない幸せである
四方田犬彦(映画史・比較文化研究)
人間の愚行と零落を、バルザック以上に執拗に描き抜いた作家がいただろうか。俗悪なる喜劇とは神聖なる喜劇と同義である。ここに近代メロドラマ的想像力の、母なる型が横たわっている。

〈本シリーズの特色〉
●バルザック自身の構想に沿い、あまりにも膨大な《人間喜劇》の全体像を邦訳によって明らかにしようとする初めての試み。
《人間喜劇》全体のプランを踏まえた作品配列を採用し、自筆の序文は全文を収録。未完作品については、構想のみが知られているものや断片的な作品は梗概や解説という形で紹介し、まとまった本文が残されている長編の未完作品については全訳を掲載することで、作家の創作の過程と文学的野心を立体的に浮かび上がらせます。
●各作品に詳細な解題を付し、未完作品の構想や意図も丁寧に解説。作家の創造の核心に迫り、作品の背景を深く掘り下げます。
●バルザック研究の第一線で活躍する専門家の方々による、最新の研究をふまえた翻訳です。
●末長く愛読するに相応しい、堅牢な造本と美麗な装幀です。
●A5判上製9ポ1段組 各巻400〜900頁程度
●予価8000〜15000円(+税)程度

責任編集 私市保彦/柏木隆雄
編集委員 村田京子/松村博史/鎌田隆行
装幀:西山孝司

【各巻詳細】
( )は未完作品

第1巻〈風俗研究〉「私生活情景*」 ……………………………8作品
 「総序」柏木隆雄/(『子供たち』)鎌田隆行/(『女子寄宿学校』)鎌田隆行/(『学校の内側』)鎌田隆行/『鞠打つ猫の店』澤田肇/『ソーの舞踏会』私市保彦/『二人の若妻の手記』芳川泰久/『財布』岩村和泉/『モデスト・ミニョン』柏木隆雄
第2巻〈風俗研究〉「私生活情景**」 …………………………10作品
 『人生への門出』多田寿康/『アルベール・サヴァリュス』柏木隆雄/『ヴァンデッタ』大竹仁子/『二重の家庭』澤田肇/『家庭の平和』佐野栄一/『フィルミアーニ夫人』泉利明/『女性研究』加藤尚宏+芳川泰久/『偽りの愛人』加藤尚宏+芳川泰久/『イヴの娘』宇多直久+大下祥枝/『ことづて』片桐祐
第3巻〈風俗研究〉「私生活情景***」 …………………………6作品
 『柘榴屋敷』佐野栄一/『捨てられた女』博多かおる/『オノリーヌ』加藤尚宏+芳川泰久/『ベアトリクス』大竹仁子+八木優/『ゴプセック』松村博史/『三十女』芳川泰久
第4巻〈風俗研究〉「私生活情景****」 …………………………7作品
 『ゴリオ爺さん』柏木隆雄/『シャベール大佐』大下祥枝/『無神論者のミサ』私市保彦/『禁治産』柏木隆雄/『結婚財産契約』柏木隆雄/(『婿たちと姑たち』)鎌田隆行/『続女性研究』加藤尚宏+芳川泰久
第5巻〈風俗研究〉「地方生活情景*」 …………………………2作品
 『ユルシュール・ミルエ』加藤尚宏+芳川泰久/『ウジェニー・グランデ』柏木隆雄
第6巻〈風俗研究〉「地方生活情景**」 …………………………3作品
 『ピエレット』私市保彦/『トゥールの司祭』柏木隆雄/『ラ・ラブイユーズ』岩村和泉+山崎恭宏+柏木隆雄
第7巻〈風俗研究〉「地方生活情景***」 ………………………10作品
 『名高きゴディサール』藤林道夫/(『皺だらけの人々』)鎌田隆行/『田舎のミューズ』加藤尚宏+芳川泰久/(『旅する女優』)鎌田隆行/『優れた女性』鎌田隆行/(『変わり者』)鎌田隆行/(『ボワルージュの相続人たち』)鎌田隆行/『老嬢』私市保彦/『骨董室』澤田肇/(『ジャック・ド・メス』)鎌田隆行
第8巻〈風俗研究〉「地方生活情景****」 …………………………1作品
 『幻滅』柏木隆雄
第9巻〈風俗研究〉「パリ生活情景*」 …………………………5作品
 『フェラギュス』多田寿康/『ランジェ公爵夫人』大下祥枝/『金色の眼の娘』泉利明/『セザール・ビロトーの栄枯盛衰史』鎌田隆行/『ニュシンゲン商会』谷本道昭
第10巻〈風俗研究〉「パリ生活情景**」 ………………………5作品
 『娼婦の栄光と悲惨』村田京子/『ド・カディニャン公妃の秘密』芳川泰久/『ファチーノ・カーネ』柏木隆雄/『サラジーヌ』芳川泰久/『ピエール・グラスー』私市保彦
第11巻〈風俗研究〉「パリ生活情景***」 ………………………2作品
 『いとこベット』柏木隆雄/『いとこポンス』澤田肇
第12巻〈風俗研究〉「パリ生活情景****」 ……………………12作品
 『実業家』松村博史/(『病院と民衆』)鎌田隆行/『ボエームの王』片桐祐/『ゴディサール二世』山崎恭宏/『平役人』鎌田隆行/『知らぬが仏の喜劇役者』加倉井仁+私市保彦/(『フランス的閑談見本集』)鎌田隆行/(『裁判所の光景』)鎌田隆行/『プチ・ブルジョワ』鎌田隆行/(『学者仲間』)鎌田隆行/(『役者稼業』)鎌田隆行/『現代史の裏面』松村博史
第13巻〈風俗研究〉「政治生活情景」 …………………………8作品
 『恐怖時代の一挿話』私市保彦/(『歴史と小説』)鎌田隆行/『暗黒事件』柏木隆雄/(『二人の野心家』)鎌田隆行/(『大使館員』)鎌田隆行/(『内閣のつくり方』)鎌田隆行/『アルシの代議士』柏木隆雄/『Z・マルカス』私市保彦
第14巻〈風俗研究〉「軍隊生活情景」 …………………………23作品
 (『共和国兵士』)鎌田隆行/(『初陣』)鎌田隆行/(『ヴァンデ党』)鎌田隆行/『ふくろう党』片桐祐/(『予言者』)鎌田隆行/(『パシャ』)鎌田隆行/『砂漠の情熱』片桐祐/(『移動軍隊』)鎌田隆行/(『執政近衛兵』)鎌田隆行/『ウィーン時代』鎌田隆行/(『宿の主人』)鎌田隆行/(『スペインのイギリス人』)鎌田隆行/(『モスクワ』)鎌田隆行/(『ドレスデンの戦い』)鎌田隆行/(『落伍兵』)鎌田隆行/(『パルチザン』)鎌田隆行/(『遊弋艦隊』)鎌田隆行/(『監獄船』)鎌田隆行/(『フランス戦役』)鎌田隆行/(『最後の戦場』)鎌田隆行/(『エミール』)鎌田隆行/(『ラ・ペニシエール』)鎌田隆行/(『アルジェリアの海賊』)鎌田隆行
第15巻〈風俗研究〉「田園生活情景*」 …………………………3作品
 『農民』佐野栄一/『田舎医者』松村博史/(『治安判事』)鎌田隆行
第16巻〈風俗研究〉「田園生活情景**」 …………………………3作品
 『村の司祭』村田京子/(『パリの近郊』)鎌田隆行/『谷間の百合』柏木隆雄+岩村和泉+山崎恭宏
第17巻〈哲学的研究*〉 …………………………………………10作品
 (『現代のパイドン』)鎌田隆行/『あら皮』柏木隆雄+佐久間隆/『フランドルのキリスト』加藤尚宏+芳川泰久/『神と和解したメルモス』泉利明/『知られざる傑作』芳川泰久/『ガンバラ』博多かおる/『マッシミラ・ドーニ』加藤尚宏+芳川泰久/『絶対の探求』私市保彦/(『裁判長フリト』)鎌田隆行/(『博愛家』)鎌田隆行
第18巻〈哲学的研究**〉 …………………………………………13作品
 『呪われた子』私市保彦/『アデュー』大下祥枝/『マラーナの女たち』私市保彦/『徴募兵』東辰之助/『エル・ベルドゥゴ』澤田肇/『海辺の悲劇』泉利明/『コルネリュス卿』私市保彦/『赤い宿屋』私市保彦/『カトリーヌ・ド・メディシス 序章』私市保彦/『カルヴァン教徒の殉教』柏木隆雄+林千宏/『リュッジエリの告白』大下祥枝/『二つの夢』私市保彦/(『新・アベラール』)鎌田隆行
第19巻〈哲学的研究***〉 …………………………………………6作品
 『不老長寿の薬』私市保彦/(『あるイデーの生と冒険』)鎌田隆行/『追放者』芳川泰久/『神秘の書 序文』大須賀沙織/『追放者』芳川泰久/『ルイ・ランベール』私市保彦/『セラフィタ』大須賀沙織
第20巻〈分析的研究〉 …………………………………………6作品
 (『教師団の解剖学』)鎌田隆行/『結婚の生理学』松村博史/『結婚生活のささやかな不幸』藤林道夫/『社会生活の病理学』松村博史/(『美徳のモノグラフィー』)鎌田隆行/(『十九世紀の美点に関する哲学的・政治的対話』)鎌田隆行

 

10月の新刊:私の中の水

2025年 10月 3日

私の中の水私の中の水
(著)ミヤタタカシ

判型:A4上製
頁数:48頁
定価:2000円+税
ISBN:978-4-8010-0894-6 C0793
10月下旬発売!

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水のめぐりに想いを馳せる女の子の、広大なスケールの心象世界を描いた絵本。
静謐な文章にのびやかであたたかみのある絵が合わさった、大人も子どもも楽しめる内容。


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10月の新刊:太陽の都市《イタリアルネサンス文学・哲学コレクション6》

2025年 10月 3日

太陽の都市太陽の都市
トンマーゾ・カンパネッラ(著)
澤井繁男(訳)

判型:A5判上製
頁数:160頁
定価:2700円+税
ISBN:978-4-8010-0776-5 C0310
装幀:西山孝司
10月中旬発売!

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《イタリアルネサンス文学・哲学コレクション》(全6巻)完結!
教会とスペイン帝国に対し武装蜂起を企図したカトリック僧が、逮捕された獄中にて執筆したユートピア論。
神政政治、結婚と生殖の管理、財産の共有、卓越した科学技術……
混迷の17世紀イタリアで千年王国到来の予感とともに夢想する、原始共産制社会の驚くべきビジョン。

《土星の遠地点が「磨羯宮」に入り、水星のそれが「人馬宮」に入り、火星のそれが「処女宮」に入り、またカシオペア座で、新星が出現した後に大きな合が第一番目の三宮に戻るとき、新しい偉大な君主国の創建、法令や学芸の刷新、新たな預言者たちの誕生、それに大いなる改新が起こるだろう。それはキリスト教徒に大きな利益をもたらすと彼らはいう。だがまず世界は根こそぎ浄化され、それから再建、統合されるだろうさ。》   (本文より)

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10月の新刊:ハザール探索

2025年 10月 3日

ハザール探索ハザール探索
城田俊(編著)

判型:四六判上製
頁数:340頁+モノクロ別丁8頁
定価:3500円+税
ISBN:978-4-8010-0776-5 C0022
装幀:齋藤久美子
10月中旬発売!

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謎の帝国の痕跡を求めて
黒海からカスピ海沿岸にかけて繁栄し、10世紀後半に滅亡した騎馬民族ハザール。ユダヤ教との関連をはじめとする数多の謎を解明する、ハザール研究=探索の最前線。
ロシア人考古学者による最良の入門書『ハザール――謎の帝国』(S・プレトニョーヴァ)、ユダヤ・ハザール人が遺した数少ない文字資料『ユダヤ・ハザール往復書簡』、旧ソ連を筆頭に各国のハザールをめぐる政治的思惑に迫った「ハザール探索小史略」を収録!

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9月の新刊:ゾンビ・スタディーズ

2025年 9月 4日

ゾンビ_書影ゾンビ・スタディーズ
(編)岡田尚文・芹澤円

判型:A5判並製
頁数:360頁
定価:5000円+税
ISBN:978-4-8010-0888-5 C0070
装幀:宗利淳一
9月下旬発売!

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映画、文学、軍事思想史、コミュニケーション論、大衆消費社会、ポスト・ヒューマニズム、パンデミック……
あらゆる表象の舞台を、さまざまな声なき主体の「代弁者」として彷徨うゾンビから、人間は何を受け取ることができるか。人文知を縦横に駆使し、ゾンビを客体化の軛から解き放つまったく新しい試み。 Read the rest of this entry »

 

9月の新刊:ヴァージニア・ウルフ『ダロウェイ夫人』を読む——パンデミックからディープタイムまで《水声文庫》

2025年 9月 2日

『ダロウェイ夫人』を読む_書影ヴァージニア・ウルフ『ダロウェイ夫人』を読む
パンデミックからディープタイムまで
《水声文庫》
秦邦生・小川公代(著)

判型:四六判上製
頁数:336頁
定価:3500円+税
ISBN:978-4-8010-0882-3 C00098
装幀:宗利淳一
9月中旬発売!

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『ダロウェイ夫人』出版百周年!
1923年6月半ばのある一日の出来事は、百年後を生きるわたしたちの日常に意外なほど似ているのではないか。パンデミック、トラウマ、人種、ジェンダー、都市空間、トランスナショナル、マルチバース、気候変動……孤立した意識に共感の息吹をもたらすべく、モダニズム文学を現代的に精読する。

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9月の新刊:総主教ニーコンとその時代

2025年 9月 2日

総主教ニーコンとその時代総主教ニーコンとその時代
原求作(著)

判型:A5判上製
頁数:360頁
定価:6000円+税
ISBN:978-4-8010-0887-8 C0022
装幀:齋藤久美子
9月中旬発売!

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動乱の17世紀ロシア史
300年にわたりロシア正教会を分裂させることになる教会改革を推し進めたモスクワ総主教ニーコン。飽くなき権力欲と宗教的情熱を胸に、策謀を巡らせ皇帝の権威を凌駕せんとした魔術師的人物の生涯を、改革に反旗を翻した長司祭アヴァクームの辿る悲劇的運命とともに克明に描き出す。付録としてイワン・シュシェリン『総主教ニーコンの伝記』を収録。

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9月の新刊:世界の可能性――ピエール゠フィリップ・ジャンダンとの対話《批評の小径》

2025年 8月 26日

世界の可能性_書影世界の可能性
ピエール゠フィリップ・ジャンダンとの対話
《批評の小径》
ジャン゠リュック・ナンシー(著)
伊藤潤一郎・吉松覚・松田智裕(訳)

判型:四六判上製
頁数:197頁
定価:2200円+税
ISBN:978-4-8010-0886-1 C0010
9月下旬発売!

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世界をつくりなおすために。
少年期の読書体験から芽吹き、意味、共同体、政治、宗教、芸術へと枝葉を伸ばした思索が、やがて世界の輪郭を描き出す。その思想史的軌跡と核心を、対話の中で鮮やかに照射する——私たちの思考を新たな地平へ押しひろげる、ナンシーによるナンシー哲学入門。

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9月の新刊:アフター・ネイチャー――20世紀後期におけるイングランドの親族《人類学の転回》

2025年 8月 26日

アフター・ネイチャー_書影アフター・ネイチャー
20世紀後期におけるイングランドの親族
《人類学の転回》
マリリン・ストラザーン(著)
谷憲一・堀口真司(訳)

判型:A5判上製
頁数:418頁
定価:5000円+税
ISBN:978-4-8010-0723-9 C0010
9月中旬発売!

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〈自然〉はいつ消失したのか
生殖技術の発達によって、親族を支える自然的基礎が揺らぎはじめた20世紀後期イングランド。当代一流の人類学者が、変容する〈親族〉のあり方を文化的視点から鮮やかに説明する。人類学における存在論的転回の力学のなかで、人文学全体の地平をひらく知の実践。

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9月の新刊:詩人の場所、星々の時間――関西マラルメ研究会20周年記念論文集

2025年 8月 26日

詩人の場所、星々の時間_書影詩人の場所、星々の時間
関西マラルメ研究会20周年記念論文集
坂巻康司+中畑寛之(編)
判型:A5判上製
頁数:477頁
定価:7000円+税
ISBN:978-4-8010-0885-4 C0098
装幀:宗利淳一
9月上旬発売!

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マラルメの過去・現在・未来
何事も起こりはしないだろう、場を除いては――マラルメの放つ光はあらゆる思考を引きつけ、渦のように邂逅し銀河を形づくる。
同時代の批評をはじめ、現代思想にまで届く詩人の光跡を丹念にたどり、その影響と彼らの布置によって浮かび上がる「場」を描き出す。

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9月の新刊:芸術、失われた信頼をもとめて《水声文庫》

2025年 8月 22日

芸術、失われた_書影芸術、失われた信頼をもとめて
《水声文庫》
杉田敦(著)

判型:四六判上製
頁数:396頁
定価:3600円+税
ISBN:978-4-8010-0884-7 C0070
装幀:宗利淳一
9月上旬発売!

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政治的なものに抗するための政治
リスボンからヴェネツィア、カッセル……、そしてアテネへ――
アートが社会的・政治的転回を画そうとする2017年。激動の国際情勢のなかで、アートに注がれる眼差しは、それを取り巻く社会はいかに変容したのか。ドクメンタ、ヴェネツィア・ビエンナーレ、マニフェスタ、ミュンスター彫刻プロジェクトなどの国際展を経巡り、失われた希望を追い求めた旅路。

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9月の新刊:すべてがアートになったあと――現代美術と理論の戦略

2025年 8月 22日

すべてがアートになったあと_書影すべてがアートになったあと
現代美術と理論の戦略
マリオ・ペルニオーラ(著)
鯖江秀樹(訳)

判型:四六判上製
頁数:177頁
定価:2200円+税
ISBN:978-4-8010-0883-0 C0070
装幀:宗利淳一
9月上旬発売!

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アートのフリンジ転回!
「誰しもがアーティストになりうる」――アートワールドの境界が決壊へと向かうなか、現代美術は、芸術理論はいかにして可能か。
周縁性によって既存の制度的言説を揺さぶり、新たな現代美術の領野を押し広げるための道標の書。

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イベントのお知らせ:『フォレンジック・アーキテクチャー』刊行記念トークイベント

2025年 8月 22日

来る9月19日、神田神保町・東京堂書店6階東京堂ホールにて、『フォレンジック・アーキテクチャー――検知可能性の敷居における暴力』の刊行記念イベントが開催されます。

フォレンジック・アーキテクチャー_書影

 タイトル同名のイギリスの調査機関「フォレンジック・アーキテクチャー」は、パレスチナをはじめとする武力紛争の現場や国家権力による暴力の痕跡を、建築的・映像的手法を駆使して可視化・分析する取り組みにおいて、近年国際的に注目を集めています。本書で紹介するその知的かつ倫理的な実践は、人文学における「調査」の概念を大きく拡張するものとなっており、まさにその現場で起きている暴力の責任を暴く新たな切り口として、日本においても、地理的・政治的距離を超えて紛争問題などに関心を寄せる多くの読者にとって、思索の大きな手がかりとなります。
 本イベントでは、訳者の中井悠先生に加え、パレスチナ問題研究の第一人者である岡真理先生を対談相手にお招きし、暴力の現場における可視性・証言・翻訳可能性といった主題に関して、両先生の立場から異なる角度で示唆に富むお話しをしていただきます。ふるってお越しくださいませ。

『フォレンジック・アーキテクチャー』刊行記念トークイベント

タイトル:〈フォレンジック・アーキテクチャー〉という光学=見方――紛争の爪痕に声を与える
日時:2025年9月19日(金)18時00分~(開場17時30分)
会場:東京堂書店・神田神保町店6階 東京堂ホール
入場料:お一人様1000円(要予約、先着順)
登壇者:中井悠(東京大学大学院総合文化研究科准教授)、岡真理(早稲田大学文学学術院教授)

イベントの詳細・お申し込みは、下記の東京堂書店ホームページを参照してください。
http://www.tokyodo-web.co.jp/blog/?p=25390

 

9月の新刊:Jūnen: Collaboration and Archiving

2025年 8月 21日

JUNEN_書影 Jūnen
Collaboration and Archiving
Maki Umehara/梅原麻紀(著)
判型: A5判上製
頁数:176頁
定価:3000円+税
ISBN:978-4-8010-0881-6 C0070
装幀:著者自装
9月上旬発売!


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アーティストの梅原麻紀、ドイツ人アーティストのアナ・ハイデ ンハイン、エルマー・ヘアマンはともに2006年にコレクティブnüans(2006年―2016年)を結成し、デュッセルドルフとイスタンブールを拠点に活動してきた。著者はnüansのアートプロジェクトを紹介しながら、美術史の文脈だけではなく、属する社会の伝統の継承をコラボレーションやアーカイヴのなかで再構築するために、現代社会での他者性の問題についての議論を掘り下げた。芸術やアーカイヴを通したコミュニケーションによる知覚の反復運動が生み出すものとは何か、を問いかけたものが本書である。
* 本書は英語の書籍になります。

The artist collective nüans (2006-2016) was co-founded by artist Maki Umehara, German artists Anna Heidenhain and Elmar Herman; and had been based in Düsseldorf and Istanbul. While introducing the project by nüans, the author explored collaboration and the archive not only in the context of art history but also within the tradition of a society, paying attention to the problem of societal newcomers in an attempt to broaden the discussion. This book has revealed that the repetitive motion of constant perception that occurred through communication with art and archives led to the creation of new art forms, and what sort of creation generated from there.
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イベントのお知らせ:『抽象表現主義』刊行記念トークイベント

2025年 7月 25日

来る8月10日、新宿紀伊国屋3階アカデミック・ラウンジにて『抽象表現主義――戦後ニューヨークの前衛芸術家たちはいかにして自分たちの歴史を自分たちで作ったか』の刊行記念イベントが開催されます。

抽象表現主義_書影

モダンアートを駆動させてきた、芸術家たちの知られざる集団活動。『抽象表現主義――戦後ニューヨークの前衛芸術家たちはいかにして自分たちの歴史を自分たちで作ったか』では、美術学校運営や討論会、抗議活動などの集団活動という観点からアメリカ抽象表現主義を読み直し、新たな前衛芸術家像を提示しました。
本イベントでは、村上博哉先生を対談相手にお招きし、芸術家たちによる集団活動という観点から、印象派、キュビスム、ダダ、シュルレアリスム、そして抽象表現主義にまで至るモダンアートの歴史を読み解き、20世紀美術史を新たな観点から描きなおします。

『抽象表現主義』刊行記念トークイベント

日時:2025年8月10日(日)16時00分~
会場: 新宿紀伊国屋3階アカデミック・ラウンジ
登壇者:大島徹也(多摩美術大学教授、多摩美術大学美術館館長)、村上博哉(武蔵野美術大学教授、群馬県立近代美術館特別館長)

イベントの詳細・お申し込みは、下記の新宿紀伊国屋ホームページを参照してください。
https://store.kinokuniya.co.jp/event/1751956279/

 

8月の新刊:戦後初期日本のアートとエンゲージメント

2025年 7月 25日

戦後初期日本のアートとエンゲージメント_書影戦後初期日本のアートとエンゲージメント
ジャスティン・ジェスティ(著)
山本浩貴(訳)

判型:A5判上製
頁数:480頁
定価:6000円+税
ISBN:978-4-8010-0875-5 C0070
装幀:木村稔将
8月下旬発売!
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1950年代、ルポルタージュ芸術から九州派、創造美育協会まで、創作活動は社会運動と深く結びついていた─―
特権的なものに抗い、新たな価値体系を樹立せんとした社会関与的な芸術の試み。そのネットワークをたどり、未だ汲みつくされることなき芸術゠社会的実践の可能性に光を当てる。

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8月の新刊:フォレンジック・アーキテクチャー——検知可能性の敷居における暴力

2025年 7月 25日

フォレンジック・アーキテクチャー_書影フォレンジック・アーキテクチャー
検知可能性の敷居における暴力
エヤル・ヴァイツマン(著)
中井悠(訳)

判型:B5変型判上製
頁数:362頁
定価:7200円+税
ISBN:978-4-8010-0871-7 C0036
8月下旬発売!

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傷だらけの現場は証言する。
パレスチナ紛争をはじめとした国家が引き起こす暴力を調査し、記録・記憶・痕跡から見出した証拠を繋ぎ合わせ、責任の所在を浮かび上がらせる。斬新な調査手法で近年注目を浴びる「フォレンジック・アーキテクチャー」のさまざまな実践を記録した、パフォーマンスの断章。

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7月の新刊:スペイン文明論集Ⅱ[歴史・文化篇]

2025年 7月 25日

スペイン文明論集2_書影スペイン文明論集Ⅱ
[歴史・文化篇]
アメリコ・カストロ(著)
本田誠二(編訳)

判型:A5判上製
頁数:734頁
定価:10000円+税
ISBN:978-4-8010-0843-4 C0022
装幀:齋藤久美子
7月下旬発売!

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レコンキスタ、サンティアゴ騎士団、異端審問…
20世紀スペイン屈指の歴史家=文芸批評家が、〈衰退するスペイン〉への危機意識のもと、スペイン民族の核心を把握し直すべく、キリスト教徒・ユダヤ教徒・イスラム教徒の共存と対立の中で編まれたスペインの歴史の独自性を多角的に論じる。

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7月の新刊:スペイン文明論集Ⅰ[文学・言語篇]

2025年 7月 25日

スペイン文明論集1_書影スペイン文明論集Ⅰ
[文学・言語篇]
アメリコ・カストロ(著)
本田誠二(編訳)

判型:A5判上製
頁数:663頁
定価:10000円+税
ISBN:978-4-8010-0842-7 C0022
装幀:齋藤久美子
7月下旬発売!

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セルバンテス、ロペ・デ・ベーガ、サンタ・テレーサ…
20世紀スペイン屈指の歴史家=文芸批評家が、西欧文明とイスラーム文明の狭間で育まれた特異な〈スペイン性〉の輝きを、黄金世紀文学や神秘主義的著作の精読を通じて描き出す。

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イベントのお知らせ:連続講演会「シュルレアリスム、100年後に」最終回「アンドレ・ブルトンの書簡を読む」

2025年 7月 16日

 7月19日(土)に鈴木雅雄氏コーディネート連続講演会「シュルレアリスム、100年後に」最終回「アンドレ・ブルトンの書簡を読む」が開催されます。
 最終回は時間枠も拡大し、シュルレアリスム研究を専門とする4人の登壇者が、これらの書簡を足掛かりに、ブルトンとは誰だったかを徹底的に考え直します。初期のパトロンであるドゥーセにブルトンが薦めた作品のリストからは何が読み取れるのか、最初の妻だったシモーヌへの手紙にはいかなる情念が刻み込まれていたのか、最愛の娘への手紙から垣間見える父親としてのブルトンは我々に何を語るのか、そして最大の盟友との、しかし固い友情というイメージには還元できない複雑な関係から読み取れる意外な真実とは何なのか。作品と現実を奇妙にも短絡させる手紙という装置を通じ、シュルレアリスムを語る新たな言説が打ち立てられる !!

連続講演会「シュルレアリスム、100年後に」
最終回「アンドレ・ブルトンの書簡を読む」


第1部:パトロンとパートナー 13:00~15:10
長谷川晶子(京都産業大学准教授)――ジャック・ドゥーセへの手紙
鈴木雅雄(早稲田大学教授)――シモーヌ・カーンへの手紙

第2部:娘と盟友 15:20~17:30
前之園望(中央大学教授)――オーブへの手紙
齊藤哲也(明治学院大学教授) ――バンジャマン・ペレとの書簡

シュルレアリスム_連続講演会第最終回チラシ

連続講演会「シュルレアリスム、100年後に」最終回「アンドレ・ブルトンの書簡を読む」

日時:2025年7月19日(土)13時00分~17時30分
会場:早稲田大学戸山キャンパス36号館5階582教室
参加方法:会場参加(入場無料・予約等不要)
登壇者:長谷川晶子(京都産業大学准教授)、鈴木雅雄(早稲田大学教授)、前之園望(中央大学教授)、齊藤哲也(明治学院大学教授)
主催:早稲田大学文学研究科フランス語フランス文学コース

お問合せ先:salut@list.waseda.jp(早稲田大学文学部フランス語フランス文学コース)
http://flas.waseda.jp/french/actualites/2025/06/12/4072