4月2012のアーカイヴ

5月の新刊:『FBI vs ジーン・セバーグ』

2012年 4月 28日

fbi_sebergFBI vs  ジーン・セバーグ——消されたヒロイン

ジーン・ラッセル・ラーソン+ギャリー・マッギー
石崎一樹訳
四六判並製288頁+別丁図版8頁/定価 2500円+税
ISBN 978-4-89176-901-7 C0074 5月11日頃発売



ヌーヴェルヴァーグのトップ女優は、

「政治」に謀殺されたのか?

FBIの秘蔵資料や関係者の証言を駆使して、
個人と国家権力の相剋を描く、迫真のドキュメント。


世界が激しく揺り動いた60年代末、
ブラックパンサーとFBI=J・エドガーとの
激しい政治闘争の渦中を生きた
ジーン・セバーグの後半生に焦点を絞り、
多くの資料によってその生き様を浮き彫りにする。

[目次]

イントロダクション

第1章
ジーン・セバーグという神秘

第2章 ブラック・パンサー

第3章 フーヴァー、FBI、コインテルプロ

第4章 セバーグ、1968年—1969年

第5章 セバーグ、1970年1月—8月

第6章 セバーグ、1970年8月—12月

第7章 セバーグ、1971年—1980年

第8章 ハリウッド、メディア、そしてFBI

エピローグ

付録1 AIM報告
付録2 FBIへのインタビュー
付録3 FBI文書
参考文献

訳者あとがき

—–
[既刊好評発売中!]

seberg_coverジーン・セバーグ

ギャリー・マッギー 石崎一樹訳
四六版並製/2段組452ページ/定価3500円+税
ISBN 978-4-89176-820-1 好評発売中!

 

5月の新刊:中村真一郎関連書2冊

2012年 4月 27日

戦後文学に大きな足跡を残した作家、
中村真一郎にまつわる書籍を2冊同時に刊行いたします。

中村日記ジャケ入稿直し『中村真一郎 青春日記』

池内輝雄・傳馬義澄 編
翻刻=荒川澄子・安西晋二・石井佑佳・岡崎直也・河合恒・北原泰邦
A5判上製402頁/定価=5000円+税
ISBN 978-4-89176-908-6 C0095 5月11日頃発売予定


彷徨する魂。若き日の読書と交友

のちに《戦後派》の小説家、批評家、詩人として知られることになる
著者の筐底に秘められてきた旧制高校時代の膨大な日記の完全翻刻版
莫大な量の読書ノートにして福永武彦らとの交遊録でもある。
中村真一郎研究のみならず、近現代文学史を考えるうえで第一級資料

中村真一郎コレクション
既刊好評発売中(いずれも税抜き)

城北綺譚   1800円
日本古典にみる性と愛   2500円
全ての人は過ぎて行く  3000円






e6898be5b8967cover『中村真一郎手帖7』

中村真一郎の会 編
A5判並製143頁/定価=1000円+税
ISBN 978-4-89176-910-9 C0091 5月11日頃発売予定




人間中村真一郎をめぐる唯一の個人研究誌、第7号

今号は同時刊行される『中村真一郎 青春日記』(上掲)を特集。
若き日の中村真一郎が綴り続けた「日記」を、
気鋭の研究者たちが読解する。
中村真一郎に親炙した友人・知人による寄稿も併録。

[目次]
丸谷才一「中村真一郎の功績」
鈴木貞美「中村真一郎『青春日記』に寄せて」
安西晋二「習作期の中村真一郎——「向陵時報」掲載作品と創作意識」
岡崎直也「『中村真一郎 青春日記』にみる〈小説の方法〉」
石井佑佳「日記に見る中村真一郎と横光利一」
富士川義之「中村真一郎とヘンリー・ジェイムズ」
井上隆史「『潮騒』と『モスラ』」

〔講演〕
山崎剛太郎「在りし日の我が友 中村真一郎」

〔中村真一郎さんのこと〕
川崎浹「フランスの車旅」
十河清 「先生の思い出」
片岡貞治「中村真一郎先生の想い出」
松岡みどり「中村真一郎先生との思い出」
岩崎信子「中村真一郎さんと「かるいさわいろ」」

〔連載〕
小林宣之「中村真一郎に甦るネルヴァル——女優の問題(一)」
木島佐一「豪徳寺二丁目猫屋敷(6)」





[中村真一郎の会 第7回総会のお知らせ]

来たる4月28日(土)、中村真一郎の会の第7回総会が開催されます。
一般の方のご来場も大歓迎です。ふるって足をお運びください。


場所:明治大学駿河台校舎(リバティタワー11階、1116番教室)

入場料:会員=無料、一般1000円

15:30〜 総会
15:45〜 記念講演

池内輝雄(近代文学研究)/『中村真一郎 青春日記』について

辻井 喬(作家・詩人)/消えた文人の面影

・生前の中村真一郎が出演したNHK-TV(人間大学)を上映(30分)

 

5月の新刊:『フィルム・スタディーズ』

2012年 4月 26日

e38395e382a3e383abe383a0e383bbe382b9e382bfe38387e382a3e383bce382ba_coverフィルム・スタディーズ――社会的実践としての映画

グレアム・ターナー 松田憲次郎訳

A5判上製288頁/定価=2800円+税
ISBN 978-4-89176-905-5 C0074 5月8日頃発売予定



ハリウッド映画はこう読め!

これ一冊で映画を読むための〈理論〉から〈歴史〉,
また理解を深める〈映画用語〉までくまなくフォロー。
英語圏で版を重ね, 長らくテキストとして使われてきた
定評ある入門書。映画を深めるための必読書!


目次

序文

序論

第一章    映画産業
今日の映画/映画の確立/映画産業のアメリカ支配/新たな競争相手、新たな戦略、新たなハリウッド/スペクタクルVSストーリー

第二章    フィルム・スタディーズの歴史――第七芸術から社会的実践へ
初期美学的アプローチ/リアリズム・アプローチ/バザン/作家とジャンル/フィルム・スタディーズの制度化/社会的実践としての映画

第三章    映画言語
文化と言語/意味生成の実践としての映画/意味作用のシステム/映画を読む

第四章    映画における物語
物語の普遍性/物語の機能/構造主義と物語/コードと慣例/ジャンル/物語と語り

第五章    映画の観客
観客を特定する/スター/映画体験/映画観客と精神分析/観客の同一化/欲望とイメージ/観客、テクスト、意味/文化的アイデンティティ

第六章    映画、文化、イデオロギー
映画と国民文化/国民映画の例/テクストのなかのイデオロギー/イデオロギー分析の諸問題

第七章    応用
『明日に向かって撃て!』/『マドンナのスーザンを探して』/結論

参考文献一覧

人名・事項索引

映画題名索引


訳者あとがき

 

イベントのご案内

2012年 4月 26日

昨年2月に弊社で刊行し、ご好評をいただいております
『プルースト的絵画空間』の著者の真屋和子氏によって、
朝日カルチャーセンターにて同テーマの講座が行われます。

講座名:<プルースト的絵画>
日時:5/9, 5/30, 6/20 10:30-12:00
場所:朝日カルチャーセンター新宿教室
受講料(税込み):会員 8,820円/一般 10,710円

カリキュラム:
第1回 ターナーの風景画とエルスチール
第2回ラファエル前派とプルーストの「乙女たち」
第3回 ギュスターヴ=モローの「サロメ」をめぐって

詳細はこちら→

パワーポイントを使って、実際に美しい絵画の数々を
見ながらの講義とのことですので、知的好奇心を刺激される
ひとときとなること間違いなし!
本書をお買い求めいただいた方もそうでない方も、
ぜひぜひ足をお運びください。

 

4月の新刊:『動物とは「誰」か?』

2012年 4月 12日

animals_cover波戸岡景太

動物とは「誰」か?——文学・詩学・社会学との対話

エコクリティシズム・コレクション
四六判上製216頁/定価 2200円+税
ISBN 978-4-89176-907-9 C0095 4月25日頃発売予定
カバー彫刻=三沢厚彦


古川日出男、管啓次郎、大澤真幸

現在もっとも先鋭な3人の表現者との白熱の議論を通して浮かびあがる、
人間に限りなく身近で遠い他者=〈動物たち〉の仮象と本質。


古川日出男と語る、連作『ドッグマザー』にいたる軌跡。
管啓次郎と向き合う、《動物》という物語とそのゆくえ。
大澤真幸と考える、人間と動物を横断する究極の関係性。



目次

Ⅰ 動物論のための「アニマルズ」小論

Ⅱ 人間、この猟奇的なもの——社会学者、大澤真幸との対話

Ⅲ 擬態の文学——小説家、古川日出男との対話

Ⅳ 毛皮を脱いで走る犬——詩人、管啓次郎との対話

Ⅴ 私は「誰」を食べているのか——サリンジャーの短篇「フラニー」を誤読する

参考文献

あとがき

 

4月の新刊:『漱石の文法』

2012年 4月 12日

souseki_cover北川扶生子

漱石の文法

A5判上製288頁/定価 4000円+税
ISBN 978-4-89176-902-4 C0095 4月25日頃発売予定




近代日本文学は、どのようにして成立したのか?

19世紀末の日本語の根底的な変革期。
新たに出現する読者層を前に、
夏目漱石はどのようにして「世界」を獲得し、
「小説」というジャンルを切り拓いたのか?
気鋭の研究者が問う、漱石文学の新たな可能性。



目次

はじめに

第一章 書く読者たち

第二章 美文と恋愛

第三章 小説と恋愛

第四章 江戸とロンドンのあいだ

おわりに


参考文献
人名索引
事項索引

あとがき

 

トークイベントのお知らせ:藤原辰史『ナチスのキッチン』

2012年 4月 3日

いま黙々と編集作業中の 藤原辰史さん(東京大学)の労作、
『ナチスのキッチン—-「食べること」の環境史』の刊行を記念して、
書店イベントが決定しました。すでにアナウンスされている通り、
5月31日(木)に、ジュンク堂書店池袋本店 で開催されます。

対話者は、『キメラ』(中公新書)など、日本政治史の分野で
画期的な成果を挙げてこられた、山室信一さん(京都大学)です。
おふたりとも話し巧者なので、この時代の政治や文化にくわしい方も
そうでない方も、いまからスケジュールを空けておいてください!
(もちろん、当日、ふらっと立ち寄ってくださっても大歓迎です)。
くわしくは、リンク先のインフォメーションをご覧ください(→)。

なお、本書『ナチスのキッチン—-「食べること」の環境史』は、
有機農業、システムキッチン、食材からレシピや家事労働にいたるまで、
ナチスによるファシズム体制下の一時期に「台所」という現場に集中した、
「食」をめぐる多彩な問題を、現在に生きる、
わたしたち自身に投げかける、きわめて貴重な成果です。
「台所」が世界史を揺り動かしていることが実感できる一冊、ご期待ください!

—–
藤原辰史著『ナチスのキッチン』(水声社)刊行記念

「食べること」から見るファシズム


■2012年5月31日(木) 19:30~

■会場 ジュンク堂書店池袋本店 4階カフェにて

■定員 40名(お電話又はご来店にてお申し込み先着順)

■入場料 1000円 (ドリンク付)

■受付 お電話又はご来店(1Fサービスカウンター)にて先着順に受付。
※トークは特には整理券、ご予約のお控え等をお渡ししておりません。
※ご予約をキャンセルされる場合、ご連絡をお願いいたします。

お問い合わせ
池袋本店 TEL03-5956-6111