10月2015のアーカイヴ

保坂和志氏・佐々木敦氏トークイベントの抄録が掲載されました

2015年 10月 30日

保坂和志氏・佐々木敦氏トークイベントの抄録が掲載されました


去る10月6日にMARUZEN&ジュンク堂書店渋谷店にて開催された、保坂和志氏・佐々木敦氏のトークイベントの模様が「週刊読書人」に紹介されました。
来場者を笑いと興奮と感嘆の渦に巻きこんだ、怒濤の1時間半をここに凝縮!
ぜひお手にとってご覧ください。

「週刊読書人」2015年10月23日号、7面
保坂和志・佐々木敦
「読みあぐねている人のための小島信夫入門」
《小島信夫短篇集成》完結+《小島信夫長篇集成》刊行開始記念トークイベント抄録
保坂「文章ってどこか外しちゃいけないタガとか越えちゃいけない一線とかってあるんだけど、その規範に対して小島さんは本当に敢然とそこを踏みにじっていくんだよ。〔……〕みんなそういう拘束のなかに生きているわけ。それを本当にどんどん踏みにじってみせたのが小島さんで、だから何してもいいんだよって小島さんは言ってるんだよね。だけどその真似すらやっぱり出来ないんだよ」(抜粋)

http://dokushojin.shop-pro.jp/?pid=94739187



《小島信夫長篇集成》
①島/裁判/夜と昼の鎖 解説=春日武彦 8000円+税 ☆11月6日発売!
④別れる理由Ⅰ 解説=千石英世 9000円+税 ☆好評発売中
⑤別れる理由Ⅱ 解説=佐々木敦 9000円+税 ☆好評発売中
⑥別れる理由Ⅲ 解説=千野帽子 9000円+税 ☆好評発売中

★内容見本に付属の応募ハガキにて全巻ご予約・ご購入の方にはもれなく、小島信夫の魅力がいっぱいの小冊子『小島信夫の世界』(仮題、非売品)を進呈いたします。
★内容見本は全国の書店にて配布中です。小社へ直接ご請求いただく場合は、郵便切手82円分を同封の上、【〒112-0002 東京都文京区小石川2-10-1 水声社営業部・小島信夫係】までお願いいたします。



《小島信夫短篇集成》
①小銃/馬 解説=千石英世 8000円+税
②アメリカン・スクール/無限後退 解説=芳川泰久 8000円+税
③愛の完結/異郷の道化師 解説=堀江敏幸 8000円+税
④夫のいない部屋/弱い結婚 解説=平田俊子 8000円+税
⑤眼/階段のあがりはな 解説=いとうせいこう 6000円+税
⑥ハッピネス/女たち 解説=中村邦生 7000円+税
⑦月光/平安 解説=保坂和志 7000円+税
⑧暮坂/こよなく愛した 解説=千野帽子 8000円+税

 

11月新刊: 小島信夫長篇集成① 島/裁判/夜と昼の鎖

2015年 10月 30日

小島信夫長篇集成1

小島信夫長篇集成① 島/裁判/夜と昼の鎖

編集委員=千石英世・中村邦生
編集協力=柿谷浩一
解説=春日武彦
月報=飯田章・千葉一幹・猪俣和也

判型:A5判上製
頁数:640頁
定価:8000円+税
ISBN:978−4−8010−0111−4 C0397 好評発売中!

装幀=西山孝司


初期の短篇、「小銃」だとか「微笑」だとか「アメリカン・スクール」などに親しんだ読者に対して、これらの長篇は大いなる不安をもたらしたのではないだろうか。いや、もっと明け透けに言えば、作者がどんどんオカシくなっていく、壊れていくと実感した読者も稀ならずいたのではないだろうか。(春日武彦「解説」より)

著者生誕100年&没後10年記念出版!
小島信夫のすべての長篇小説を網羅するシリーズ、第4回配本。
人間存在にとって〈状況〉とはいかなるものなのか?
架空の島々を舞台に繰り広げられる奇妙な抗争を描きSFと見紛うばかりの初の長篇『島』、妻に訴訟を起こされた平凡な官吏の日常をユーモラスに綴る『裁判』、閉鎖的な小村に暮らす人々の企てに満ちた日常を仔細に追う実験的な群像劇『夜と昼の鎖』。
寓話的な筆致によって社会と個人の関係に鋭く迫る、著者最初期の野心作・異色作3篇を収録。

★内容見本に付属の応募ハガキにて全巻ご予約・ご購入の方にはもれなく、小島信夫の魅力がいっぱいの小冊子『小島信夫の世界』(仮題、非売品)を進呈いたします。
★内容見本は全国の書店にて配布中です。小社へ直接ご請求いただく場合は、郵便切手82円分を同封の上、【〒112-0002 東京都文京区小石川2-10-1 水声社営業部・小島信夫係】までお願いいたします。


《小島信夫長篇集成》全10巻
①島/裁判/昼と夜の鎖(解説=春日武彦)8000円+税
②墓碑銘/女流/大学生諸君!(解説=石原千秋)★11月末発売予定
③抱擁家族/美濃(解説=小池昌代)
④別れる理由Ⅰ(解説=千石英世)9000円+税
⑤別れる理由Ⅱ(解説=佐々木敦)9000円+税
⑥別れる理由Ⅲ(解説=千野帽子)9000円+税
⑦菅野光子の手紙(解説=近藤耕人)
⑧寓話(解説=保坂和志)
⑨静温な日々/うるわしき日々(解説=中村邦生)
⑩各務原・名古屋・国立/残光(解説=平井杏子)

【小島信夫の本】
《小島信夫短篇集成》全8巻 セット定価60000円+税
《小島信夫批評集成》全8巻 セット定価60000円+税

小説の楽しみ 1500円+税
書簡文学論 1800円+税
演劇の一場面 2000円+税

未完の小島信夫 中村邦生+千石英世 2500円+税
小島信夫の読んだ本 小島信夫文庫蔵書目録 昭和女子大学図書館編 5000円+税
小島信夫の書き込み本を読む 小島信夫文庫関係資料目録 昭和女子大学図書館編 5000円+税
水声通信②/小島信夫を再読する 1000円+税

 

9月新刊:ジョルジュ・バタイユの反建築 

2015年 10月 2日

バタイユ反建築ブログ書影ジョルジュ・バタイユの反建築
――コンコルド広場占拠
ドゥニ・ オリエ(著)
岩野卓司・神田浩一・福島勲・丸山真幸・長井文・
石川学・大西雅一郎訳(訳)

判型:A5判上製
頁数:378頁
定価:4800円+税
ISBN:978−4−8010−0126−8 C0098 好評発売中!
装幀者:宗利淳一

内容紹介:
バタイユの第一作「ランスのノートルダム大聖堂」。建築をめぐるこのテクストを永遠に抹殺し続けること、それこそがバタイユにとっての「書く」ということだった……。ベルナール・チュミなど「脱構築主義」の建築家たちにも絶大な影響を与えた、反建築論。バタイユ研究の必携書。

目次:
ヘーゲル的構築物
建築の隠喩
迷宮、ピラミッドそして迷宮
帝王切開
「人生の日曜日」

訳者あとがき

著者について:
ドゥニ・オリエ(Denis Hollier) 1942年、ヴェルサイユに生まれる。現在、ニューヨーク大学教授。専攻、20世紀文学。バタイユの全集や「社会学研究会」のテクストの編纂者として知られている。主な著書に、Politique de la prose: Jean-Paul Sartre et l´an quarante(Gallimard, 1982)、Les Dépossédés: Bataille, Caillois, Leiris, Malraux, Sartre (Minuit, 1993)などがある。
 
訳者について:
岩野卓司(いわのたくじ)  1959年、埼玉県に生まれる。パリ第四大学哲学科博士課程修了。博士(哲学)。現在、明治大学法学部・教養デザイン研究科教授。専攻、思想史。主な著書に、『ジョルジュ・バタイユ』(水声社、2010)、『贈与の哲学』(明治大学出版会、2014)、『他者のトポロジー』(編著、書肆心水、2014)などがある。
神田浩一(かんだこういち)  1965年、鹿児島県に生まれる。パリ第七大学博士課程修了。博士(文学)。現在、一橋大学・東京藝術大学ほか非常勤講師。専攻、現代フランス文学・思想。主な著書に『危機のなかの文学』(共著、水声社、2010)。訳書に、ジョルジュ・バタイユ『聖なる陰謀』(共訳、筑摩書房、2006)などがある。
福島勲(ふくしまいさお)  1970年、埼玉県に生まれる。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。現在、北九州市立大学文学部准教授。専攻、フランス文学・思想。主な著書に、『バタイユと文学空間』(水声社、2011)、『トラウマと喪を語る文学』(共著、朝日出版社、2014)、『フランス文化読本』(共編著、丸善出版、2014)などがある。
丸山真幸(まるやままさゆき)  1974年、埼玉県に生まれる。一橋大学大学院言語社会研究科博士課程修了。博士(学術)。現在、津田塾大学非常勤講師。専攻、フランス文学。
長井文(ながいあや)  1974年、東京都に生まれる。ジュネーヴ大学留学(DEA取得)を経て、東京大学人文社会系研究科博士課程満期退学。お茶の水女子大学・東京理科大学ほか非常勤講師。専攻、フランス文学。主な著書に、『フランス文化辞典』(共著、丸善出版、2012)などがある。
石川学(いしかわまなぶ)  1981年、群馬県に生まれる。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。現在、東京大学大学院総合文化研究科特任助教。専攻、フランス文学・思想。主な訳書に、叢書『アナール 1929―2010』第Ⅲ巻(共訳、藤原書店、2013)などがある。
大西雅一郎(おおにしまさいちろう)  1955年、大阪府に生まれる。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程中退。現在、成蹊大学経済学部教授。専攻、フランス現代思想・文学。主な著書に、『他者のトポロジー』(共著、書肆心水、2014)、訳書にジャック・デリダ『絵葉書』(共訳、水声社、2007)などがある。
 
関連書:
ジョルジュ・バタイユ 神秘経験をめぐる思想の限界と新たな可能性/岩野卓司/4500円+税
バタイユと文学空間/福島勲/3000円+税
ジョルジュ・バタイユの《不定形》の美学/江澤健一郎/4500円+税

水声通信30 特集 ジョルジュ・バタイユ 2000円+税
水声通信34 特集 『社会批評』のジョルジュ・バタイユ 2500円+税
別冊水声通信 特集 バタイユとその友たち 3000円+税

 

9月の新刊:人工呼吸 《フィクションのエル・ドラード》

2015年 10月 2日

人工呼吸 カバー

人工呼吸(《フィクションのエル・ドラード》シリーズ)

リカルド・ピグリア(著)
大西亮(訳)

判型:四六判上製
頁数:328頁
定価:2,800円+税
ISBN:978-4-89176-958-1 C0397 好評発売中!
装幀者:宗利淳一

内容紹介:
既成の価値観を疑うピグリアの小説は、〈不信〉の創造的な形式である。(フアン・ビジョーロ)
19世紀のロサス時代に活躍しながらも、亡命先で言葉を残し続けたエンリケ・オソリオ。演説中に撃たれ、言葉を口にすることしかできない元上院議員ドン・ルシアーノ。アルゼンチンの記憶を体現する二人に関心を寄せ、書簡を交えて歴史を再構成するエミリオ・レンシとその叔父マルセロ・マッジ。そして戦火を逃れ亡命してきたポーランド人タルデフスキ……
迫り来る死の相貌を《不在》のもとに刻印し、祖国の未来を照射する書簡体小説の第一部から、〈語りえぬもの〉について語られる第二部を通して、封じ込められた歴史の運動に息を吹き込む現代アルゼンチン文学の傑作。

【著者/訳者について】
リカルド・ピグリア(Ricardo Piglia)  1940年、アルゼンチンに生まれる。早くからスペイン文学やアルゼンチン文学、北米文学に親しむ。国立ラプラタ大学では歴史学を専攻する一方、短編小説や評論の執筆に手を染める。デビュー作となった短編集『侵入』(1967)から代表作『人工呼吸』(1980)を経て最新作『イダの道』(2013)にいたるまで、創作と批評の融合にもとづく独特の作風は内外から高い評価を得ている。ボルヘスをはじめとするアルゼンチン作家に関する評論やエッセーも数多く発表。『燃やされた現ナマ』(1997)は映画化され、日本でも公開されている。『夜の標的』(2010)でロムロ・ガジェゴス賞やマヌエル・ロハス賞を受賞。長年教鞭をとったプリンストン大学を退き、現在は同大学名誉教授。近年は、ボルヘスをテーマにしたテレビ公開講座に講師として出演するなど、活躍の場を広げている。

大西亮(おおにしまこと)  1969年、神奈川県に生まれる。神戸市外国語大学大学院博士課程修了(文学博士)。現在、法政大学国際文化学部教授。専攻、ラテンアメリカ文学。主な訳書には、アドルフォ・ビオイ=カサーレス『メモリアス――ある幻想小説家のリアルな肖像』(2010、現代企画室)、J・J・アルマス・マルセロ『連邦区マドリード』(2014、水声社)などがある。

関連書:
《フィクションのエル・ドラード》(既刊=★)
襲撃 レイナルド・アレナス/山辺弦訳
気まぐれニンフ ギジェルモ・カブレラ・インファンテ/山辺弦訳
バロック協奏曲 アレホ・カルペンティエル/鼓直訳
時との戦い アレホ・カルペンティエル/鼓直訳
方法再説 アレホ・カルペンティエル/寺尾隆吉訳
対岸 フリオ・コルタサル/寺尾隆吉訳  2000円+税(★)
八面体 フリオ・コルタサル/寺尾隆吉訳  2200円+税(★)
境界なき土地 ホセ・ドノソ/寺尾隆吉訳  2000円+税(★)
ロリア侯爵夫人の不思議な失踪 ホセ・ドノソ/寺尾隆吉訳(★)
夜のみだらな鳥 ホセ・ドノソ/鼓直訳
ガラスの国境 カルロス・フエンテス/寺尾隆吉訳+税(★)
案内係 ほか傑作短篇集 フェリスベルト・エルナンデス/浜田和範訳
別れ フアン・カルロス・オネッティ/寺尾隆吉訳  2000円+税(★)
人工呼吸 リカルド・ピグリア/大西亮訳(★)
圧力とダイヤモンド ビルヒリオ・ピニェーラ/山辺弦訳
ただ影だけ セルヒオ・ラミレス/寺尾隆吉訳 2800円+税(★)
孤児 フアン・ホセ・サエール/寺尾隆吉訳  2200円+税(★)
傷跡 フアン・ホセ・サエール/大西亮訳
マイタの物語 マリオ・バルガス・ジョサ/寺尾隆吉訳
コスタグアナ秘史 フアン・ガブリエル・バスケス/久野量一訳(次回配本予定!)
* タイトル、訳者は予告なく変更になる場合があります。ご了承下さい。

 

 

 

9月の新刊:涙の通り路《フィクションの楽しみ》

2015年 10月 2日

涙 書影
涙の通り路
アブドゥラマン・アリ・ワベリ(著)
林俊(訳)

判型:四六判上製
頁数:248頁
定価:2500円+税
ISBN:978-4-8010-0106-0 C 0036 好評発売中!
装幀者:宗利淳一

内容紹介:
1977年6月26日、ジブチ共和国の独立の日に、産声をあげた双子の兄弟がいた。高校卒業を機にジブチを離れ、パリへ 進学、のちモントリオールで博士号を取得した兄、ジブリルは、デンヴァーの情報産業のエージェントとして十数年ぶりに帰国する。一方、大学進学に挫折 した弟のジャマルは、その後イスラム過激派組織を渡り歩き、重犯罪人としてジブチにある〈悪魔の島〉に収監される。ジブリルは調査レポートを、ジャマルは 原理主義の教義を書き起こすうちに、ヴァルター・ベンヤミンの生涯が二人に影響を及ぼしはじめて……西欧列強の帝国主義的支配が残したものに翻弄される〈アフリカの角〉を 舞台に、ランボーの沈黙から生まれた作家が、現代アフリカの政治と思想を鋭く描く!

著者/訳者紹介:
アブドゥラマン・アリ・ワベリ(Abdourahman A. Waberi)  1965年、ジブチ(当時はフランス領ソマリ海岸)の首都ジブチに生まれる。1985年、フランス政府の給費留学生として内地に赴き、カーンおよびディジョンで学ぶ。しばらく教職に就く。1994年、処女作『影のない国』(ベルギー王立アカデミー・フランス語圏文学大賞およびパリのアルベール・ベルナール賞受賞)、1996年、『遊牧民手帳』(アフリカ文学大賞受賞)発表の頃から作家生活に入る。フランス語圏のポストコロニアル文学の旗手のひとり。ル・クレジオはノーベル文学賞受諾スピーチをワベリに献呈した。『バルバラ』(1997)、『トランジット』(2003)、『アフリカ合衆国』(2006)など多数の著書は、すでに英語、ドイツ語等に翻訳され、高い評価を受けている。

林俊(はやしたかし)  1950年、広島県三原市に生まれる。通訳、翻訳業。日本文芸家協会会員。著書に、『アンドレ・マルロオの「日本」』(中央公論社、1993)、『小松清 ヒューマニストの肖像』(共著、白亜書房、1999)、編著に、『藤尾龍四郎作品集』(ギャラリー毛利、1995)、訳書に、イエルーン・ブラウワーズ『うわずみの赤』(水声社、2001)、アブドゥラマン・アリ・ワベリ『バルバラ』(水声社、2014)などがある。

 

9月新刊:小島信夫長篇集成⑥ 別れる理由Ⅲ

2015年 10月 2日

小島長篇集成6
小島信夫長篇集成⑥ 別れる理由Ⅲ
編集委員=千石英世・中村邦生
編集協力=柿谷浩一
解説=千野帽子
月報=山城むつみ・安藤礼二・千石英世

A5判上製
648頁
定価9000円+税 好評発売中!
ISBN978-4-8010-0116-9 C0393
装幀:西山孝司

暴走しようとする散文の力と、それをある程度は統御し最小限の構造を与えようとする作者・小島信夫とが、あまりに長いあいだにわたってにらみ合いを続けるあいだに、この小説は例外的な長さと野放図な展開になってしまった。(千野帽子「解説」より)

著者生誕100年&没後10年記念出版!
小島信夫のすべての長篇小説を網羅するシリーズ、第3回配本。

連載期間12年半、全4000枚。夫婦・親子・男女の愛の錯綜と混沌を凄絶なまでに描き尽くし、旧来の小説の方法を悉く破砕する伝説的問題作、著者随一の超大作にして日本文学史上に異彩を放ち続ける現代文学の極北。

小説としての虚構性を維持できなくなった『別れる理由』は未聞の新局面へと突入。作者、そして実在の人物たちが登場、現実世界へと彷徨い出た主人公前田永造と対話を交わす。その先に仄見える、〈小説〉の新たなる可能性とは? 虚実の境を踏み越え、ついには我々の生きる現実をも小説化してしまった怪物的巨篇の最終巻。
 
★内容見本に付属の応募ハガキにて全巻ご予約・ご購入の方にはもれなく、小島信夫の魅力がいっぱいの小冊子『小島信夫の世界』(仮題、非売品)を進呈いたします。(2015年10月末日締切)。
★内容見本は全国の書店にて配布中です。小社へ直接ご請求いただく場合は、郵便切手82円分を同封の上、【〒112-0002 東京都文京区小石川2-10-1 水声社営業部・小島信夫係】までお願いいたします。
 
【次回配本】
①島/裁判/夜と昼の鎖 解説=春日武彦 予価8000円+税
 
【小島信夫の本】
《小島信夫短篇集成》
①小銃/馬 解説=千石英世 8000円+税
②アメリカン・スクール/無限後退 解説=芳川泰久 8000円+税
③愛の完結/異郷の道化師 解説=堀江敏幸 8000円+税
④夫のいない部屋/弱い結婚 解説=平田俊子 8000円+税
⑤眼/階段のあがりはな 解説=いとうせいこう 6000円+税
⑥ハッピネス/女たち 解説=中村邦生 7000円+税
⑦月光/平安 解説=保坂和志 7000円+税
⑧暮坂/こよなく愛した 解説=千野帽子 8000円+税

《小島信夫批評集成》
①現代文学の進退 解説=中村邦生 8000円+税
②変幻自在の人間 解説=都甲幸治 10000円+税
③私の作家評伝(全) 解説=千石英世 7000円+税
④私の作家遍歴Ⅰ 解説=保坂和志 6000円+税
⑤私の作家遍歴Ⅱ 解説=宇野邦一 6000円+税
⑥私の作家遍歴Ⅲ 解説=阿部公彦 6000円+税
⑦そんなに沢山のトランクを 解説=堀江敏幸 9000円+税
⑧漱石を読む 解説=千野帽子 8000円+税

小説の楽しみ 1500円+税
書簡文学論 1800円+税
演劇の一場面 2000円+税

未完の小島信夫 中村邦生+千石英世 2500円+税
小島信夫の読んだ本 小島信夫文庫蔵書目録 昭和女子大学図書館編 5000円+税
小島信夫の書き込み本を読む 小島信夫文庫関係資料目録 昭和女子大学図書館編 5000円+税
水声通信②/小島信夫を再読する 1000円+税