3月2017のアーカイヴ

3月の新刊:「日本」の起源――アマテラスの誕生と日本語の生成《水声文庫》

2017年 3月 31日

日本の起源「日本」の起源
アマテラスの誕生と日本語の生成
《水声文庫》
福田拓也(著)

判型:四六判上製
頁数:185頁
定価:2500円+税
ISBN:978-4-8010-0237-1 C0091
装幀:宗利淳一
好評発売中!

〈訓読〉と〈音読〉の根源に迫る!
『古事記』の「天の岩屋戸神話」と山上憶良の「日本挽歌」に着目しながら、日本の起源ともいえるアマテラスの誕生の謎にたどる。古来から連綿と息づき、いまも日本人の深層意識に眠る〈「日本」という複合的システム〉の在り処をさぐった画期的な日本論。
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4月の新刊:ロシアの物語空間

2017年 3月 30日

ロシアの物語空間ロシアの物語空間
近藤昌夫・角伸明・樫本真奈美・高田映介・新井美智代(著)

判型:A5判並製
頁数:320頁
定価:3500円+税
ISBN:978-4-8010-0182-4 C0098
装幀:宗利淳一
4月5日頃発売!


19世紀から21世紀まで、知られざるロシア文学の世界を一冊で紹介。

近現代ロシアの作家14人の長・短篇小説を、その核心部を構成する場所・空間の表象に着目して読み解く。人工的な都市と豊かな自然のコントラスト、隠された宗教的シンボル、帰るべき場所を失いさまよう人々の影に満ちて、不可思議な魅力を湛える物語空間を探索する、ロシア文学入門の書。
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4月の新刊:ドン・キホーテ[後篇]《セルバンテス全集③》

2017年 3月 27日

書影_ドン・キホーテ[後篇]ドン・キホーテ[後篇]
《セルバンテス全集③》
岡村一(訳)
本田誠二(注釈)

判型:A5判上製
頁数:832頁
定価:10000円+税
ISBN:978-4-8010-0173-2 C0397
装幀:西山孝司
3月29日頃発売!


出版された『ドン・キホーテ』前篇を〈登場人物〉たちが読み、主従の冒険のすべてを知り、二人を周到に愚弄する……〈夢〉と〈現実〉が交錯する、世界文学史上初の前代未聞のメタ・フィクション!
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3月の新刊:場所《フィクションのエル・ドラード》

2017年 3月 21日

場所 書影場所
《フィクションのエル・ドラード》
マリオ・レブレーロ(著)
寺尾隆吉(訳)

判型:四六判上製
頁数:192頁
定価:2200円+税
ISBN:978-4-89176-963-5 C0397
装幀:宗利淳一
4月5日頃発売!

ユーモアとファンタジー、窒息寸前のカフカ的雰囲気、フロイトとリチャード・レスターの痕跡、絶頂期のチャンドラー的香り、ガルデルとタンゴの哀愁、不眠症の不安、そしてオネッティの落ち着きを注ぎ込んだ作品だ。(フリオ・リャマサーレス)

目が覚めると、そこは見知らぬ場所だった……
見ず知らずの部屋で目覚めた男は、そこから脱出しようと試みるも、ドアの先にはまた見知らぬ部屋があるばかり。食事もあり、ベットもあり、ときに言葉の通じない人間とも出逢う迷宮のような《場所》を彷徨するうちに、男は悪夢のような数々の場面に立ち会ってゆく……
「集合的無意識」に触発された夢幻的な世界を描き、カルト的な人気を誇るウルグアイの異才レブレーロの代表作。
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3月の新刊:ルネ・マグリット――国家を背負わされた画家

2017年 3月 16日

マグリット書影ルネ・マグリット
国家を背負わされた画家
利根川由奈(著)

判型:A5判上製
頁数:288頁
定価:4000円+税
ISBN:978-4-8010-0238-8 C0071
装幀:宗利淳一
3月27日頃発売!

シュルレアリスムからベルギー美術へ
シュルレアリスムを代表する画家は,現代美術や広告へ影響を与えながらも,詩と思考を絵画に求めて孤高に描きつづけた,のだろうか? ベルギー王立航空会社の広告,王立施設の壁画,王立美術館の待遇,教育省主催の企画展……文化政策によって「ベルギー美術史」へと巻き込まれた,もう一人のマグリット!
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今福龍太コレクション《パルティータ》刊行開始!

2017年 3月 15日

パルティータ
今福龍太コレクション
《パルティータ》(全五巻)

判型:四六判上製
平均頁数:330頁
平均定価:3000円+税
装幀:西山孝司
全巻完結!


パルティータ──思想的変奏の組曲(パルティータ)、世界を切り分ける分界(パルティータ)、そして新たな出発(パルティータ)へのいざない──。
 クレオール文化論から群島論にいたるまで、言語・国家・領土・歴史といった近代の制度的規範を批判的に乗り越えながら思考し、接続的で包含的な世界ヴィジョンを探究しつづけてきた今福龍太。その仕事は、脱領域、ボーダー、ディアスポラ、惑星思考、全-世界、深い時(ディープ・タイム)といった理論的パラダイム、そして共創出(シンポイエーシス)や人新世(アントロポセン)をめぐる最新の思想的潮流と響き合いながらも、たえず具体の世界と物質的想像力に霊感を求めて、学問から詩へと、科学からアートへと果敢に越境を繰りかえしてきた。この旅人は、自己が森羅万象のなかに融解してゆく瞬間をとらえ、その界面において、あらゆる人と生命体と場所のあげる密やかな声を謙虚に聴きとろうとする。
「声は、それが響き渡るすべての場所を、自らとともに携えてゆく。声は同時に至る所にある」(『群島-世界論』)。
 世界が生まれながらにして持つ可変的で即興的な「薄墨色の叡知」を、吟遊詩人の精神と手技によって書きとめ、歌い継いできた独創的な人類学者がいざなう思考の冒険。
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3月の新刊:クレオール主義 パルティータⅠ

2017年 3月 15日

クレオール主義クレオール主義
パルティータⅠ
今福龍太(著)

判型:四六判上製
頁数:439頁
定価:4000円+税
ISBN:978-4-8010-0251-7 C0010
装幀:西山孝司
好評発売中!


言語・国家・民族という自明の帰属意識から離れ、あらゆる時間・場所・声とひとしく交わること――。
〈混血〉の理念、〈意志的な移民〉の倫理、〈言語的越境〉の決意とともに、〈わたし〉を世界に住まわせる新たな流儀が鮮やかに描き出される。初版刊行から四半世紀のあいだ読み継がれてきた、著者の思想の源流をなす著作にして、ポストコロニアル批評の極北にたつ金字塔。新たに補遺2編を加え、図版を大幅に刷新した完全版。
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3月の新刊:文人伝

2017年 3月 15日

文人伝 書影文人伝
ウィリアム・マルクス(著)
本田貴久(訳)

判型:四六判上製
頁数:320頁
定価:3200円+税
ISBN:978-4-8010-0180-0 C0098
装幀:長澤均(パピエ・コレ)
3月30日頃発売!


過去の文人、そして未来の文人に捧げる書
過去のテクストを読み、注釈を入れ、ときには未来に向けてテクストを書く者=文人とはいかなる存在なのか? 古今東西の文人たち――孔子から菅原道真、そしてロラン・バルトまで――のさまざまな〈生〉を題材に、その誕生から死までの〈文人の一生〉を24章で描きだす。

目次
第1章 誕生
第2章 身体
第3章 性
第4章 時間割
第5章 教育
第6章 試験
第7章 書斎
第8章 経済
第9章 家
第10章  庭
第11章  動物
第12章  性別
第13章  食事
第14章  憂鬱
第15章  魂
第16章  宗教
第17章  論争
第18章  アカデミー
第19章  政治
第20章  戦争
第21章  戴冠
第22章  島
第23章  夜
第24章  死
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3月の新刊 : 長い夢

2017年 3月 15日

長い夢長い夢
リチャード・ライト(著)
木内徹(訳)

判型:四六判上製
頁数:492頁
定価:4500円+税
ISBN:978-4-8010-0217-3 C0097
装幀:齋藤久美子
3月1日発売!


1940年代に『アメリカの息子』、『ブラック・ボーイ』などでアメリカ黒人文学の基礎を築いた著者が、現代アメリカ社会に通底する人種差別問題を《事実と真実》で描いた長編小説。

アメリカ南部で葬儀屋を営む父のもと思春期を生きる少年フィッシュベリー。父子の葛藤、白人による友人の殺害、売春宿の火事での恋人の死、そして白人警察署長による父の謀殺……。
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《小島信夫長篇集成》全巻予約特典が完成しました

2017年 3月 13日

お待たせいたしました。昨年夏に完結した《小島信夫長篇集成》(全10巻)の全巻予約特典が完成いたしました!

* * *

カフカをめぐって

カフカをめぐって

小島信夫

四六判並製80頁/輸送函入り/2017年3月発行
非売品=限定100部(シリアルナンバー入り)
小説家デビュー間もない小島信夫に絶大な衝撃と影響を与えたカフカとは何者だったのか? カフカ作品の尽きせぬ魅力と実作者にとっての桎梏、そしてその特異な生き様に見え隠れする文学の秘蹟……などなど、『島』や『抱擁家族』の創作秘話や内外の文学への言及とともに語り尽くします。
30余年にわたって眠っていた秘蔵音源(1983年開催の文学講座)を世界ではじめて活字化した貴重な一冊!

*申込ハガキ等でご予約いただいていた皆様に順次発送中です。《長篇集成》お買い上げの書店にてお受け取りくださいますようお願い申し上げます。
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【書評】ムルド・フェラウン『貧者の息子』、読売新聞に書評掲載

2017年 3月 7日

2017年3月5日(日)の読売新聞朝刊にムルド・フェラウン『貧者の息子』の書評が掲載されました。

評:長島有里枝(写真家)

 

【書評】レイナルド・アレナス『襲撃』、朝日新聞に書評掲載

2017年 3月 7日

2017年2月26日の朝日新聞朝刊にレイナルド・アレナス『襲撃』の書評が掲載されました。

評:星野智幸「野生の詩人が現実を爆破する」(ブック・アサヒ・コムのサイトです)

 

《セルバンテス全集》刊行開始!【完結】

2017年 3月 7日

セルバンテス全集
セルバンテス全集(全7巻)

責任編集=鼓直
編集委員=荻内勝之+田尻陽一+樋口正義+本田誠二

判型:A5判上製
平均頁数:750頁
平均定価:10000円+税
全巻セット定価:70000円+税
装幀:西山孝司
全巻完結!

没後400年(2016年)を記念し、近代的な意味での《小説》の創始者にして、《スペイン黄金世紀》文学の最高峰、ミゲル・デ・セルバンテスの全作品を全7冊に集成する初の試みです。各巻に近年の研究成果を反映した詳細で充実した注釈と解説を付し、作家の全貌に迫ります。

内容見本呈。PDFでダウンロードできます。→〔〕(実際のものとは色が異なるページがございます。)全国の書店でも配布しております。
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『貧者の息子』関連:〈アルジェリア文学国際シンポジウム〉開催のお知らせ

2017年 3月 6日

アルジェリア文学国際シンポジウム――アルジェリア文学、しかしなぜ?

昨年小社より刊行した『貧者の息子』に関連するシンポジウムが3月25日、26日に催されます。『貧者の息子』の翻訳者で筑波大学教授の青柳悦子先生も所属されている「マグレブ文学研究会」が中心となり、本作品の著者ムルド・フェラウンの長男、アリー・フェラウン(フェラウン協会会長)と、ご息女ファズィア・フェラウン(社会学者)の招待講演があるほか、海外のアルジェリア文学研究者による講演も予定されております。作品理解を深めるまたとない機会ですので、ふるってご参加ください。

*両日ともフランス語使用。講演のみ日本語通訳つき。

日時:2017年3月25日(土)、26日(日)
場所:東京大学本郷キャンパス 法文1号館113教室(http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam01_01_01_j.html)

3月25日(土)
13:00 開会の辞
13:10 セッション1
Kim Jung Sook, Jin In Hea, Chung Ji Yong
15:30 講演1
Fazia Feraoun (Université d’Alger)(通訳・コメント:青柳悦子)
16:30 講演 2
Amel Chaouati (Cercle des Amis d’Assia Djebar)(通訳・コメント:石川清子)

3月26日(日)
10:00 セッション 2
Mohamed Mahiout, Lee Song Yi, Ali Chibani, 茨木博史
14:00 講演 3
Ali Feraoun (Fondation Mouloud Feraoun)(通訳・コメント:青柳悦子)
15:30 閉会

 

 

 

3月の新刊:さまよえる影たち〈最後の王国1〉《パスカル・キニャール・コレクション》

2017年 3月 6日

さまよえる影パスカル・キニャール・コレクション第二回配本!
さまよえる影たち 〈最後の王国1〉
小川美登里+桑田光平訳(訳)

判型:四六判上製
頁数:202頁
定価:2400円+税
ISBN:ISBN978-4-8010-0223-7 C0397
好評発売中!

不可侵の、わたしだけの王国
死に直面した作家が、そこで死ぬため、書き始めた<最後の王国>。群れず、そして服従せず、二十一世紀をありのままに語る、隠者の書。影/死者たちとともに、文学を渉猟し、断片化し、ショートさせる、書物の脱構築!
小説の体をなしていないにもかかわらず、ゴンクール賞を受賞し、文学作品の定義/既成概念を打ち破った、異例の書。
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3月の新刊:マンガ視覚文化論――見る、聞く、語る

2017年 3月 2日

マンガ 書影マンガ視覚文化論
見る、聞く、語る
編者=鈴木雅雄+中田健太郎
執筆=夏目房之介+三輪健太朗+岩下朋世+細馬宏通+泉信行+佐々木果+森田直子+宮本大人+伊藤剛+石岡良治

判型:A5判並製
頁数:424頁
定価:3200円+税
ISBN:978-4-8010-0183-1 C0095
装幀:宗利淳一
3月25日頃発売!


〈マンガ〉は何を可能にしたのか?
前著『マンガを「見る」という体験』に続き、マンガ研究の最前線を走る12名によるマンガ論のハードコア!!
〈マンガ的体験〉を〈近代〉の枠組みのなかに置き、マンガを「見る」「聞く」「語る」という知覚体験から捉えなおし、コマ/フレーム/フキダシについて斬新な切り口から論じる画期的な論集。

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