6月2017のアーカイヴ

7月の新刊:静かに狂う眼差し――現代美術覚書

2017年 6月 30日

書影静かに狂う眼差し
現代美術覚書
林道郎(著)

判型:A5判上製
頁数:176頁+別丁カラー32頁
定価:2500円+税
ISBN:978-4-8010-0276-0 C0070
装幀:宗利淳一
7月11日頃発売!

現代美術の鉱脈を探る――
ルネサンス以来、その規模と深さにおいて大きく転換した20世紀の芸術とはいかなるものか?
DIC川村記念美術館が所蔵するコレクションを読み解きながら、「密室」、「表象の零度」、「(反)色彩グレイ」、「表面」、これら4つのテーマを道標にして現代美術史に一筋の光を投げかける書き下ろしエッセイ。

関連イベント
本書は、2017年7月8日〜8月27日までDIC川村記念美術館で催される展覧会「静かに狂う眼差し」展の関連書籍です。本展覧会では、下記の通り講演会を行います(展覧会については、URLをご覧ください)。ぜひこの機会に足をお運びください。
●講演会
時間:各日13:30~15:00(13:00開場)
講師:林道郎(美術史、美術批評、上智大学教授)
定員:80名
*予約不要、入館料のみ
8月05日(土)「密室と絵画:静かに狂う眼差し」
8月12日(土)「反射と透過:表面という問題」
8月19日(土)「鉛とパン:戦後美術における灰色への沈着と日常性への下降」
8月26日(土)「筆触のざわめき:手の(無)人称」

*その他の関連イベントは、下記詳細URLをご覧ください。
開催期間 2017/07/08(土)~2017/08/27(日)
時間 9:30~17:00(入館は閉館30分前まで)
休館日 月曜日(ただし、7/17は開館)、7/18
入場料 一般1,000円/学生・65歳以上800円/小中学生・高校生600円
会場 • DIC川村記念美術館 千葉県佐倉市坂戸631番地
電話番号 050-5541-8600
会場URL http://kawamura-museum.dic.co.jp/
詳細URL http://kawamura-museum.dic.co.jp/museum/index.html

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6月の新刊:ブルームの歳月――トリエステのジェイムズ・ジョイス1904-1920

2017年 6月 30日

ブルームの歳月ブルームの歳月
トリエステのジェイムズ・ジョイス1904-1920
ジョン・マッコート(著)
宮田恭子(訳)

判型:A5判上製
頁数:472頁
定価:7000円+税
ISBN:978-4-8010-0239-5 C0098
装幀:齋藤久美子
6月25日発売!


20世紀初頭の多民族・多言語・多文化都市トリエステ。
作家の成熟期となったこの地で『ユリシーズ』の主人公ブルームの人物像はどのように形成されたのか。また『フィネガンズ・ウェイク』の言語はどのような刺激をえて創造されたのか。ジョイスの芸術と都市との関係を浮き彫りにする。
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6月の新刊:日本の文学理論――アンソロジー

2017年 6月 30日

日本の文学理論日本の文学理論
アンソロジー
大浦康介(編)

判型:A5判上製
頁数:472頁
定価:6000円+税
ISBN:978-4-8010-0240-1 C0091
装幀:宗利淳一
6月26日頃発売!


近代日本において、文学理論はどのように展開したか?
明治期以降の、日本を代表する作家、思想家、批評家、詩人等、41名の文学理論のテクストを、小説論/描写論/物語論/詩的言語論/フィクション論/読者論/起源論・発生論/文学とは何か、という八つの側面から精選し、気鋭の研究者たちによる解説を付した日本の文学理論の決定版アンソロジー!
詳細な文献年表と、研究者たちによる論考も収録。
日本文学研究の必読書!
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受賞報告

2017年 6月 21日

小社より2016年9月に刊行された佐々木悠介著『カルティエ=ブレッソン 二十世紀写真の言説空間』が、比較文学・比較文化に関する最優秀の研究書に贈呈される第22回日本比較文学会賞を受賞いたしました。著者の佐々木悠介先生、おめでとうございます!
また、選考委員の皆様をはじめ、このたびの選考に関わられた皆様に感謝申し上げます。


書影カルティエ=ブレッソン
カルティエ=ブレッソン

二十世紀写真の言説空間
佐々木悠介(著)

判型:A5判上製
頁数:400頁+別丁24頁
定価:6000円+税
ISBN:978-4-8010-0197-8 C0072
装幀:宗利淳一
好評発売中!


20世紀最大の写真家の全貌

写真というメディアの美的価値を左右する言説において、つねにその中心にいた写真家アンリ・カルティエ=ブレッソン。20世紀を代表する写真家はいかなる言説によって受容されていたのか? 写真をとりまく言説分析とイメージ分析のクロスジャンル的なアプローチによって新たなカルティエ=ブレッソン像を提示し、20世紀写真史を書き換える野心的な試み。
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6月の新刊:越境する小説文体――意識の流れ、魔術的リアリズム、ブラックユーモア《水声文庫》

2017年 6月 20日

越境する小説文体越境する小説文体
意識の流れ、魔術的リアリズム、ブラックユーモア
《水声文庫》
橋本陽介(著)

判型:四六判上製
頁数:340頁
定価:3500円+税
ISBN:978-4-8010-0272-2 C0098
装幀:宗利淳一
6月26日頃発売!

20世紀の文学は、いかにして〈国境〉と〈言語〉の違いを乗り越え、世界的なつながりを示したのか?
小説の〈文体〉に着目。ある文体が国境や言語を越えて作用するときに、どのように模倣され、誤読され、変形されたのかを〈言語〉に密着し分析しながら、新しい文体の創出は個人的なものであるだけでなく、集団的な作用から生み出されることを明らかにした、画期的な文学論!
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6月の新刊:法が作られているとき――近代行政裁判の人類学的考察《人類学の転回》

2017年 6月 20日

法が作られているとき法が作られているとき
近代行政裁判の人類学的考察
《人類学の転回》
ブルーノ・ラトゥール(著)
堀口真司(訳)

判型:四六判上製
頁数:473頁
定価:4500円+税
ISBN:978-4-8010-0263-0 C0010
装幀:宗利淳一
6月26日頃発売!


法的な〈真理〉は、いかにして生産され、実践されているのか?
近代国家における行政制度の原点といわれる「フランス行政法」。その頂点にいまも君臨する「フランス行政最高裁判所」に、世界でもっとも著名な人類学者が、さまざまな制約や障害を乗り越えつつ、奥深くまで潜り込む。私たちにとって秘境的ともいえる、その〈実務〉を支えてきた〈高級官僚〉たち。ある〈部族〉がいそしむ婚姻の〈儀式〉や、火の誕生を祝う〈通過儀礼〉を調査するかのように、詳細に描きだす。果たしてその意味するところとは……。
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6月の新刊:流感世界――パンデミックは神話か?《人類学の転回》

2017年 6月 19日

流感世界流感世界
パンデミックは神話か?
《人類学の転回》
フレデリック・ケック(著)
小林徹(訳)

判型:四六判上製
頁数:354頁
定価:3000円+税
ISBN:978-4-8010-0259-3 C0010
装幀:宗利淳一
発売中!

レヴィ=ストロースの方法論を受け継ぐ気鋭の人類学者が描いた、パンデミック化したこの世界。
「種の壁」を容易に乗り越え蔓延するインフルエンザウイルスを、香港・中国・日本・カンボジアを股にかけて追跡し、ヒトと動物種とのあいだに広がる諸関係に新たな対角線をひく。ヒトが作り上げる〈社会〉のあり方を、〈危機〉への対応という観点から問い直す。
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6月の新刊:群島-世界論 パルティータⅡ

2017年 6月 9日

群島世界論
群島-世界論

パルティータⅡ
今福龍太(著)

判型:四六判上製
頁数:514頁
定価:4500円+税
ISBN:978-4-8010-0252-4 C0010
装幀:西山孝司
好評発売中!


〈世界〉を〈群島〉として再創造する。
このヴィジョンを羅針盤として、〈全-世界〉の島々にいまも息吹く〈ことば〉〈文化〉〈記憶〉と出遭うために航海におもむくこと。近代世界を支配する大陸的な原理から離れ、一元化された歴史と地理によって囲い込まれた時と場所を解き放ちながら、〈海〉と〈群島〉のヴィジョンによって世界をあらたに認識し、接続するための方法論の更新をめざした著者のはるかなる思想的到達点。〈群島-世界〉なる未知の水平線をめざす、謎を孕んだ冒険的大著。
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6月の新刊:バロック協奏曲《フィクションのエル・ドラード》

2017年 6月 5日

バロック書影バロック協奏曲
《フィクションのエル・ドラード》
アレホ・カルペンティエール(著)
鼓直(訳)

判型:四六判上製
頁数:168頁
定価:1800円+税
ISBN:978-4-8010-0264-7 C0397
装幀:宗利淳一
6月16日頃発売!


『バロック協奏曲』においては、《カーニバル》と《アポカリプス》が一体となっている。

――ロベルト・ゴンザレス・エチェバリア

 

銀鉱で成り上がったメキシコ生まれの主人と従者の出立から始まる物語はやがて、黒人の奏でるギター、街頭を轟かす謝肉祭の喧噪、ヴィヴァルディのオペラ、ルイ・アームストロングのトランペットへと、変幻するテンポのうちに秩序は多元的に錯綜していく〈幻想交響曲〉で幕を下ろす。
擬古的な文体で周密な作品空間を描き出し、響きわたる雑多な楽音で読者を圧倒する傑作。
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利根川由奈『ルネ・マグリット 国家を背負わされた画家』刊行記念トークイベント開催のお知らせ

2017年 6月 1日

鈴木雅雄×南雄介×利根川由奈
「マグリットは国家を背負った、のか?」

2015年に日本でも本格的な回顧展が開かれ、ますます人気が高まっているマグリット。しかし、多岐にわたって影響を及ぼした、シュルレアリスムの巨匠の全体像は想像以上に複雑です。この度、20世紀を代表する画家に母国ベルギーとの関係から光をあて、新たな一面を浮かび上がらせた『ルネ・マグリット 国家を背負わされた画家』を小社より刊行しました。この刊行を記念して、本屋B&Bにてトークイベントを開催いたします。
シュルレアリスム研究を代表する鈴木雅雄先生と、「ダリ展」「マグリット展」などシュルレアリスムをはじめとして現代美術の展覧会を企画された南雄介館長をゲストにお招きし、著者の利根川由奈先生とともに、マグリットの魅力について大いに語らっていただきます。
さらに、今年話題の展覧会、「ベルギー奇想の系譜展――ボスからマグリット、ヤン・ファーブルまで」をすでにご覧になった方、あるいはこれから観に行かれる方にとっては、必聴のトークとなるでしょう。ふるってご参加ください!

参加を希望される方は、本屋B&Bのウェブサイトより直接お申し込み下さい。

場所:本屋B&B 東京都世田谷区北沢2-12-4 2F
日時:2017年6月19日(月) 19:30-21:30 (19:00 開場)
参加費:1,500円+1 drink order


鈴木雅雄(すずきまさお)
早稲田大学教授。シュルレアリスム研究。近代視覚文化史のなかにシュルレアリスムを位置づけることが現在の課題。著書:『シュルレアリスム、あ るいは痙攣する複数性』(平凡社、2007年)、『シュルレアリスム美術を語るために』(共著、水声社、2011年)、『マンガ視覚文化論』(共編著、水 声社、2017年)、他。

南 雄介(みなみ ゆうすけ)
愛知県美術館館長。1959年鳥取県生。東京藝術大学大学院美術研究科修士課程修了。東京都美術館、東京都現代美術館、国立新美術館での勤務を経て、2017年より現職。キュレーターとしては、日本の現代美術の展覧会、欧米のシュルレアリスムを中心とする20世紀美術の展覧会(ピカソ展、マン・レイ展、シュルレアリスム展、マグリット展、ダリ展など)を、主として手がけている。著訳書に、「もっと知りたい マグリット 生涯と作品」(共著、東京美術)、カルボコレッシ著「マグリット」(翻訳、西村書店)など。

利根川由奈(とねがわ・ゆうな)
1985年横浜市生まれ。早稲田大学非常勤講師。京都大学大学院人間・ 環境学研究科博士後期課程研究指導認定退学。博士(人間・ 環境学)。専門は美術史、文化政策史。 著書に『ルネ・マグリット 国家を背負わされた画家』(水声社)、『魅惑のベルギー美術』(共著、神戸新聞総合出版センター)。