11月2020のアーカイヴ

日本ヘンリー・ミラー協会全国大会のお知らせ(オンライン)

2020年 11月 30日

来る2020年12月5日(土)に、ヘンリー・ミラー協会全国大会がオンラインにて開催されます。どなたでもご参加いただけます。
大会プログラムは以下の通りです。

14:00 Zoom受付開始
14:05 会長挨拶
14:15〜15:15 発表「2人のモダニスト女性作家:アナイス・ニンとH.D.」三宅あつ子先生(京都大学)
15:30〜16:30 発表「Recovering Henry Miller’s Notes on the Death of Mishima」Wayne E. Arnold先生(北九州市立大学)
16:35〜17:35 総会

参加をご希望の方は、ヘンリー・ミラー協会事務局(torunaka@tamacc.chuo-u.ac.jp)宛に、件名を「ヘンリー・ミラー協会大会参加希望」としてメールをお送り下さい。

小社では、アナイス・ニン『炎のはしご』や、『ヘンリー・ミラーを読む』(本田康典・松田憲次郎編)などの著訳書のある、三宅あつ子先生が発表されます。
ぜひご参加ください。

 

11月の新刊:シェイクスピアのファースト・フォリオ――偶像となった書物の誕生と遍歴

2020年 11月 30日

SHAKESPEARE_cover2シェイクスピアのファースト・フォリオ
偶像となった書物の誕生と遍歴
ピーター・W・M・ブレイニー(著)
五十嵐博久(監訳)

判型:四六判上製
頁数:216頁
定価:2500円+税
ISBN:978-4-8010-0524-2 C0098
装幀:西山孝司
11月25日発売!

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人類にシェイクスピアを与えた本、その神秘のヴェールの裏側へ
シェイクスピアの没後まもなく刊行され、その作品群を後世に継承する礎となった、通称「ファースト・フォリオ」。今や天文学的な金額で取り引きされるこの聖像的な書物は、なぜ、またいかにして成立したのか?
17世紀ロンドンの印刷技術の紹介にはじまり、書物のディテールから見えてくる印刷所や植字工たちのありさま、印刷工程で書籍中に置き忘れられた物品のあれこれ、さらには愛書家たちの攻防までをも追いかける、書物が主人公の異色ドキュメンタリー。

***


シェイクスピアが単独で書いたもの、または部分的にシェイクスピアが書いたものと認定されている39本の芝居のうち18本は、ファースト・フォリオによってのみ現在まで残っている。4本は、ファースト・フォリオが出版されていなければ、短く編集された不良本の形でしか残らなかっただろう。また、この他の17本のうち少なくとも半数は、私たちが知っている形とは多少なりともはっきりと違った状態で残っていただろう。ファースト・フォリオが「英語で書かれた本のうちで比類なく重要なもの」と呼ばれるのは、当然である。(本書より)
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11月の新刊:占領期の都市空間を考える

2020年 11月 19日

書影_大手前16占領期の都市空間を考える
大手前大学比較文化研究叢書16
小林宣之・玉田浩之(編)

判型:A5判上製
頁数:177頁
定価:2500円+税
ISBN:978-4-8010-0523-5 C0325
装幀:宗利淳一
11月20日頃発売!

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記憶をいかに継承するか
戦後70年を迎え、連合国軍による占領時代は遠くなった――しかし、その記憶は思わぬ形でわれわれの生活に刻まれている。占領下の日本を撮影する外国人のまなざし、横浜・神戸の接収事情と都市計画との関係、接収された豪邸の事例検証、そして占領期研究における資料収集・保管の問題まで、占領期研究において新たな視点を提示する!
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11月の新刊:心はどこに在るか

2020年 11月 19日

書影_心はどこに在るか心はどこに在るか
プルースト、サン=テグジュペリ、まど・みちお
武藤剛史(著)

判型:四六判上製
頁数:307頁
定価:3500円+税
ISBN:978-4-8010-0529-7 C0098
装幀:齋藤久美子
11月20日頃発売!

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すべては心から始まる
真の自己を求めて内面に沈潜したプルーストを手がかりに、ベルナノス、サン=テグジュペリ、ドーテル、まど・みちお、庄野潤三、ミシェル・アンリを通じて、世界と〈私〉が現われる場としての心の働きを捉え直し、愛の関係性に生きる〈いのち〉の論理を究明する。
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11月の新刊:ピエール・クロソウスキーの現在——神学・共同体・イメージ

2020年 11月 18日

クロソウスキー_書影ピエール・クロソウスキーの現在
神学・共同体・イメージ
大森晋輔(編)

判型:A5判並製
頁数:352頁
定価:4000円+税
ISBN:978-4-8010-0516-7 C0098
装幀:Gaspard Lenski
11月下旬頃発売!

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その全貌に迫る!
小説家、思想家、翻訳家、画家……いまだ全貌が明かされているとは言いがたい特異にして多様な作家ピエール・クロソウスキーを改めて読み直し、さまざまな角度から継承すべき遺産を見定める。未訳のテクストや貴重な対談、リンギスの共同体論やビュトールの活人画論など、豊富なテクストを収めたクロソウスキーの「いま」を問い直す必携の書。

執筆者=ピエール・クロソウスキー ジャン=モーリス・モノワイエ ベルナール=アンリ・レヴィ 酒井健 大森晋輔 森元庸介 アルフォンソ・リンギス 松本潤一郎 ギヨーム・ペリエ ミシェル・ビュトール 須田永遠 千葉文夫 兼子正勝

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荒川徹『ドナルド・ジャッド――風景とミニマリズム』、第30回吉田秀和賞を受賞

2020年 11月 11日

小社より2019年7月に刊行された荒川徹『ドナルド・ジャッド――風景とミニマリズム』が、第30回「吉田秀和」賞を受賞いたしました。選評者の一人である磯崎新氏による選評を一部抜粋します。

「ミニマリズムに関する著作が多数あるなか、本書はミニマリズムに徹し、論点が展開していく上での標的(アーティスト、年代、場所)が具体的に絞られている点が非常に良いと思いました。かつミニマリズムを都市、建築、工業製品、人工的なランドスケープなど「美術外」の思考と接続させて論じており、展開のヴァリエーションが豊かで、文脈が開かれています」

また、第30回となる今回の受賞では、小社より刊行の『ジョン・ケージ伝』の訳者の一人でもある柿沼敏江さんによる『〈無調〉の誕生――ドミナントなき時代の音楽のゆくえ』(音楽之友社)とのダブル受賞となりました。
「表象文化論奨励賞」につづく受賞をされた荒川徹さん、そして柿沼敏江さん、おめでとうございます! また、選考委員の皆様をはじめ、このたびの選考に関わられた皆様に感謝申し上げます。

 

オンライン公開シンポジウム『〈ポスト=ヒューマン〉の人文学』開催のお知らせ

2020年 11月 6日

オンライン公開シンポジウム
〈ポスト=ヒューマン〉の人文学


来る2020年11月14日(土)に、京都大学人文科学研究所/アンスティチュ・フランセ関西=京都主催のオンライン公開シンポジウム『〈ポスト=ヒューマン〉の人文学』が開催されます。
「人間の終焉後」における〈人文学〉を探求するアクチュアルな問題を扱うもので、小社では『〈生表象〉の近代〉』や『マルグリット・デュラス 声の〈幻前〉』の編者、森本淳生氏による主催です。登壇者には、デュラス論集にご寄稿いただいたジル・フィリップ氏や、連続ワークショップ「文学としての人文知」の主催者である塚本昌則氏を予定しております。人文学の未来を語る本シンポジウムにぜひご参加ください。

「人間の終焉」が語られるようになってすでに久しい。深化するグローバリズム、遺伝子工学やAIなど飛躍的発展を遂げたテクノロジー、深刻な環境破壊と気候変動、そして、コロナウイルスが示したパンデミックの危機……。近代において世界を統御する主体と見なされた「人間」などもはや幻想にすぎないのなら、「人間」を探究する人文学もまた破綻を運命づけられているのだろうか。文学と哲学の過去と現在の省察から〈ポスト=ヒューマン〉時代の人文学を考える試み。」(概要より)
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