12月の新刊:あけましておめでとう《ブラジル現代文学コレクション》
2018年 12月 10日 コメントは受け付けていません。
あけましておめでとう
《ブラジル現代文学コレクション》
フーベン・フォンセッカ(著)
江口佳子(訳)
判型:四六判上製
頁数:256頁
定価:2500円+税
ISBN:978−4−8010−0295−1 C0397
装幀:宗利淳一
好評発売中!
検閲体制への挑戦
リオデジャネイロの大都会を舞台に暴力と性を描き、ブラジル軍事政権から発禁処分を受けた問題作。大晦日を祝うパーティーを憎悪に駆られた貧困者たちが破壊する表題作「あけましておめでとう」他、14篇を収録。
【目次】
1 あけましておめでとう
2 孤独な心
3 一九七〇年、四月、リオにて
4 何とかするしかない
5 夜のドライブ パートⅠ
6 夜のドライブ パートⅡ
7 恋人の日
8 他者
9 若き作家の苦難
10 頼みごと
11 選手権大会
12 帆船カトリネッタ号
13 インタビュー
14 七十四段階
15 大腸
訳者あとがき
【著者について】
フーベン・フォンセッカ(Rubem Fonseca)
1925年、ブラジル南東部のミナス・ジェライス州に生まれる。作家。リオデジャネイロを舞台とした、現代社会における都市の様相を描く。主な作品に、『囚人たち』(Os prisioneiros, 1963)、『犬の首輪』(A coleira do cão, 1965)、『モレウ事件』(O caso Morel, 1973)、『偉大な技』(A grande arte, 1982)、『八月』(Agosto, 1990)、『アマルガム』(Amálgama, 2014)等がある。本書『あけましておめでとう』(Feliz ano novo, 1975)は、軍事政権下の1976年に発禁処分を受けている。
【訳者について】
江口佳子(えぐちよしこ)
1968年、千葉県に生まれる。常葉大学外国語学部講師。東京外国語大学地域文化研究科博士後期課程満期退学。文学修士。ブラジル文学を専攻し、軍事政権下の女性文学を研究している。翻訳・解説に、リジア・ファグンジス・テーリス著「サクソフォン吹きの青年」(早稲田文学2016年春号)がある。
【関連書】
エルドラードの孤児/ミウトン・ハトゥン/武田千香訳/2000円+税
老練な船乗りたち/ジョルジ・アマード/高橋都彦訳/3000円+税
家宝/ズウミーラ・ヒベイロ・タヴァーリス/武田千香訳/1800円+税
最初の物語/ジョアン・ギマランイス・ホーザ/高橋都彦訳/2200円+税