3月の新刊:セルバンテスの批評
2019年 3月 1日 コメントは受け付けていません。
セルバンテスの批評
本田誠二(編)
本田誠二+アンソニー・クロース+アメリコ・カストロ+ブルース・W・ウォードロッパー+フランシスコ・マルケス・ビリャヌエバ(執筆)
判型:A5判上製
頁数:478頁
定価:6000円+税
ISBN:978-4-8010-0397-2 C0098
装幀:宗利淳一
3月上旬発売!
世界文学の〈始祖〉を解体する
時代背景から宗教性まで、作家と作品の本質に切り込む論考の数々により、批評と批判によって自らの文学観を構築した〈自己洞察の天才〉としてのセルバンテスの相貌を炙り出す。
【目次】
編者まえがき
第一部 セルバンテス批評の現状
一九二五年から今日までの『ドン・キホーテ』批評/アンソニー・クロース
日本におけるセルバンテス研究/本田誠二
第二部 同時代・後世への影響
『ドン・キホーテ』のスペイン性とヨーロッパ化/アメリコ・カストロ
セルバンテスとロペ・デ・ベーガ/本田誠二
アメリコ・カストロのフアン・ゴイティソロへの影響――セルバンテス解釈を巡って/本田誠二
カルロス・フエンテス『テラ・ノストラ』――『ドン・キホーテ』のパランプセスト/本田誠二
第三部 作品論
いま『ドン・キホーテ』をどう見るか/アメリコ・カストロ
『ドン・キホーテ』を理解するために/本田誠二
『ドン・キホーテ』はフィクションか歴史か/ブルース・W・ウォードロッパー
セルバンテス小説の特異性/本田誠二
『ガラテーア』の研究と批評/本田誠二
第四部 セルバンテスの宗教性
セルバンテスの〈ユダヤ性〉に関する問題/フランシスコ・マルケス・ビリャヌエバ
宗教文学としての『ドン・キホーテ』/本田誠二
《背教者》セルバンテス/本田誠二
関連書誌
編者あとがき
【編者について】
本田誠二(ほんだせいじ)
1951年生まれ。現在、神田外語大学外国語学部教授。専攻、スペイン黄金世紀文学。おもな著書に、『セルバンテスの芸術』(2005)、おもな訳書に、アメリコ・カストロ『スペイン人とは誰か――その起源と実像』(2012)、カルロス・フエンテス『テラ・ノストラ』(2016)、『セルバンテス全集①/ガラテーア』(2017)、『セルバンテス全集⑤/戯曲集』(共訳、2018)、『セルバンテス全集⑥/パルナソ山への旅および詩作品』(2018、以上水声社)などがある。
【関連書】
セルバンテス全集(全7巻)
セルバンテスの芸術/本田誠二/5000円
セルバンテスへ向けて/アメリコ・カストロ/本田誠二訳/10000円
スペイン人とは誰か――その起源と実像/アメリコ・カストロ/本田誠二訳/8000円
スペインとスペイン人――〈スペイン神話〉の解体/フアン・ゴイティソロ/本田誠二訳/3000円