『文学との訣別』刊行記念イベントのお知らせ
2019年 3月 22日 コメントは受け付けていません。
対談:山本貴光×塚本昌則
これからの文学問題
〜『文学との訣別』刊行記念イベント〜
文学との訣別――近代文学はいかにして死んだのか
「これからの文学問題」〜『文学との訣別』刊行記念イベント〜
いま、文学はどんな状況にあるでしょうか。出版各社から続々と力のこもった文学全集が刊行され、人びとから教養として求められていた黄金時代は遠くなりました。現在では、インターネットを舞台とした動画やゲームをはじめとする多様なコンテンツのなかに埋もれつつあるようにも見えます。また、大学における文学部の低迷もささやかれる昨今、これからの文学はどのようになっていくのでしょうか。
このたび小社より刊行したウィリアム・マルクスの『文学との訣別』(塚本昌則訳)は、こうした状況を考える上で大きな手がかりとなる本です。著者は、18世紀のフランスで栄光の絶頂を迎えていたヨーロッパの文学が、20世紀にかけてどのように力を失い、凋落の途を辿ったのかを描き出しています。社会と文化の動きを背景として、作家たちは、批評家たちは、そして作品は、どのように世界と向き合ったのか。マルクスは、同書でこの問題に光を当て、時代とともに変わりゆく「文学」の見取り図を示しながらその力学を読み解いてみせます。
この刊行記念イベントでは、『文学問題(F+f)+』の著者で現在、『文藝』で文芸季評を担当している山本貴光さんをゲストにお迎えして、本書の訳者でフランス文学研究者の塚本昌則さんと『文学との訣別』を繙きながら対談していただきます。文学とはなにか、これからどうなってゆくのか。文学の来し方行く末を考えるこの機会に、ぜひお運びください。
※参加を希望される方は、神楽坂モノガタリのウェブサイト(http://www.honnonihohi.jp/)をご覧ください。
場所:神楽坂モノガタリ 東京都新宿区神楽坂6-43 K’s Place 2F
日時:2019年4月19日(金)
開場:19:00~21:00 (18:30開場)
参加費:2,000円+1 drink付/(学生)1,000円+1 drink付(要学生証)
【登壇者紹介】
山本貴光(やまもと・たかみつ)
1971年生まれ。文筆家、ゲーム作家。著書に『文体の科学』(新潮社、2014年)、『「百学連環」を読む』(三省堂、2016年)、『文学問題(F+f)+』(幻戯書房、2017年)、『投壜通信』(本の雑誌社、2018年)など。
塚本昌則(つかもと・まさのり)
1959年生まれ。東京大学教授。専攻、フランス近代文学。著書に、『目覚めたまま見る夢』(岩波書店、2019年)、訳書に、シャモワゾー『カリブ海偽典』(紀伊国屋書店、2010年)など。