6月の新刊:ヴィジョンとデザイン

2019年 6月 26日 コメントは受け付けていません。

ヴィジョンとデザインヴィジョンとデザイン
ロジャー・フライ(著)
蜂巣泉+堀川麗子(訳)

判型:四六判上製 
頁数:336頁 
定価:3500円+税
ISBN:978-4-8010-0427-6 C0070
装幀:齋藤久美子
6月25日発売!

世紀を超える美術論
セザンヌ! ゴッホ? 当時世間から眼をむけられていなかったポスト印象派のセザンヌ、ピカソ、ゴーガン、マティスらを1910年に初めてロンドンで紹介し、その後のイギリス絵画の近代化担った画家/美術批評家によるエッセイ集。
今ではうもれてしまった作家、作品にも言及し、ブルーブズベリーグループの一員でもある著者によってのこされた、多岐にわたる美術批評。

目次
芸術と生活
審美論
オットマンとワトノット
芸術家のヴィジョン
芸術と社会主義
芸術と科学
ブッシュマンの芸術
ニグロの彫刻
古代アメリカの芸術
ミュンヘンのイスラム美術展
ジョット
フィレンツェの美術
ジャックマール=アンドレ・コレクション
デューラーと同時代の芸術家
エル・グレコ
ウィリアム・ブレイクによる三点のテンペラ画
クロード
オーブリー・ビアズリーの素描
フランスのポスト印象派
バーリントン・ファイン・アーツ・クラブの素描
ポール・セザンヌ
ルノワール
個人建築のありうる姿
ジャン・マルシャン
回想

原注

訳者あとがき

著者について
ロジャー・フライ(Roger Eliot Fry)  
1866 年ロンドンに生まれる。1934年ロンドンに没する。イギリスの美術批評家、画家、デザイナー。ケンブリッジ大学において自然科学で優等賞を取るものの、画家を目指す。1906年から10年までニューヨークのメトロポリタン美術館の学芸員を務める。1910年、ロンドンで画期的な「ポスト印象派」展を開催し、セザンヌ、マティス、ピカソらを紹介した。13年にはデザイン工房「オメガ・ワークショップ」を設立。主な著書には本書のほかに、『ジョヴァンニ・ベッリーニ』(1899)、『トランスフォーメーションズ』(1926)、『セザンヌ』(1927)、『アンリ・マティス』(1930)などがある。

訳者について
蜂巣泉(はちすいずみ)  
1948年、茨城県に生まれる。明治大学大学院文学研究科英文学専攻博士前期課程修了。元川口短期大学教授。専攻、イギリス十九世紀文学・文化。主な著書に、『ペイター「ルネサンス」の美学』(共著、論創社、2012年)、訳書に、P・アクロイド『ブレイク伝』(共訳、2002年)、A・ダンチェフ『セザンヌ』(共訳、ともにみすず書房、2015年)などがある。
堀川麗子(ほりかわれいこ)  
1977年、愛知県に生まれる。一橋大学大学院言語社会研究科博士後期課程退学。専攻、19世紀イギリス美術。主な著書に、『ロンドン――アートとテクノロジー』(共著、竹林舎、2014年)、『前ラファエッロ主義』(共著、三元社、2018年)などがある。

関連書
クリムトとピカソ、1907年――裸体と規範 ジャン・クレール/松浦寿夫訳/2000円+税

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