10月の新刊:フランス十六世紀における抵抗の諸相——ドービニェからコキーユへ
2020年 10月 27日 コメントは受け付けていません。
フランス十六世紀における抵抗の諸相
ドービニェからコキーユへ
高橋薫(著)
判型:A5判上製
頁数:769頁
定価:8000円+税
ISBN:978-4-8010-0514-3 C0098
装幀:滝澤和子
10月下旬頃発売!
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宗教戦争期の詩人・宗教人・知識人は支配的理念と、いかに格闘したのか。
混迷の時代に生きた詩人・歴史化のアグリッパ・ドービニェの韻文・散文作品をはじめ、デュ・ロジエ、コキーユらの著作を考証し、十六世紀人の心性をたどる。著者積年の研究の集大成。
【目次】
はじめに
Ⅰ フランス十六世紀文学と思想
第一章 大革命前後におけるフランス十六世紀文学の受容――『アナール・ポエティック』と『コレクシオン・ペラン』
第二章 シュロー・デュ・ロジエ、改宗の弁、再改宗の弁
第三章 十六世紀の世紀末悲劇『クロリンダ』
第四章 ラ・ロシュ領主フィリップ・ポ、ただひとたびの脚光(?)
第五章 シャルル・ド・マリヤックの身分会擁護論
第六章 アンドレ・マージュ・ド・フィエフムランにおける世俗性の表現
第七章 『ローマの福音書』アンリ四世治下における宗教論争の一断面
第八章 ギー・コキーユ、内乱、そしてヌヴェール公領――十六世紀末を生きた地方知識人
Ⅱ ドービニェの著作をめぐって――散文篇
序
第一章 ドービニェの自伝をめぐって――アンボワーズ陰謀事件
第二章 『詩篇瞑想』――原典と逸脱
第三章 『サンシー殿のカトリック風懺悔』――語りと世界
第四章 『フェネスト男爵冒険奇譚』――「第四之書」の問題
Ⅲ ドービニェの著作をめぐって――韻文篇
はしがき
第一章 『ディアーヌに捧げる犠牲獣百頭』――事実と表現
第二章 『悲愴曲』初版―再版間の異本文について
第三章 ドービニェ詩の語彙をめぐって――ある「イメージ形成語群」
註
おわりに
【著者について】
高橋薫 (たかはしかおる)
1950年,東京に生まれる。筑波大学大学院文芸・言語研究科博士課程単位取得退学。中央大学名誉教授。専攻、フランス十六世紀研究。
【高橋薫の本】
〈フランス〉の誕生――十六世紀における心性のありかた/8000円+税
歴史の可能性に向けて――フランス宗教戦争期における歴史記述の問題/8000円+税
「コンスタンティヌスの寄進状」を論ず ロレンツォ・ヴァッラ/高橋薫訳/3000円+税