12月の新刊:レオノーラ《フィクションのエル・ドラード》

2020年 12月 9日 コメントは受け付けていません。

書影 レオノーラレオノーラ
《フィクションのエル・ドラード》
エレナ・ポニアトウスカ(著)
富田広樹(訳)

判型:四六判上製
頁数:560頁
定価:3500円+税
ISBN:978-4-8010-0538-9 C0397
装幀:宗利淳一
12月下旬頃発売!

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シュルレアリスム女性画家の生涯
彼女の描く世界は、突飛な諧謔精神と幻想によって支配されており、そこではごく普通の日常の現実と、不気味で思いもよらない現実とを切り離している境界が曖昧でぼやけたものとなる。――オクタビオ・パス

わたしは馬アイ アム ア ホースわたしは牝馬なのアイ アム ア メア

イギリスの大富豪の一族に生まれ、《深窓の令嬢》として育てられたレオノーラは、幼い頃から動物と会話し、精霊が見える不思議なヴィジョンの持ち主。
彼女の運命は、シュルレアリストの画家マックス・エルンストとの出会いによってめくるめき冒険へと投げ出される……
不世出の画家レオノーラ・キャリントン(1917-2011)の生涯を現実とフィクションのあいだに描きだした傑作長篇。


著者について
エレナ・ポニアトウスカ(Elena Poniatowska)
1932年、フランスのパリでポーランド王家に連なる父と、フランス生まれのメキシコ人の母のあいだに生まれる。1942年、第二次世界大戦の戦火を逃れてメキシコへ移住。1949年よりアメリカにてカトリック修道会が運営する学校に学ぶ。帰国後、秘書として働いた後、『エクセルシオール』紙でジャーナリストとしてのキャリアをスタートする。メキシコの学生運動と政府による暴力的介入、虐殺事件を扱った『トラテロルコの夜』(1971年)がベストセラーとなる。著名人へのインタビューをはじめ、ジャーナリストとしての活動のほかに、創作によって数多くの文学賞を受賞している。2011年、本書『レオノーラ』でビブリオテカ・ブレベ賞を受賞。2013年、セルバンテス賞を受賞。そのほかの作品に、『さようなら、神様』(1969年、マサトラン賞)、『ティニシマ』(1992年、マサトラン賞)、『天の肌』(2001年、アルファグアラ賞)などがある。

訳者について
富田広樹(とみたひろき)
1978年、北海道生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。現在、北九州市立大学文学部准教授。専攻、一八世紀スペイン文学。おもな著書に、『エフィメラル――スペイン新古典悲劇の研究』(論創社、2020年)、おもな訳書に、ホセ・デ・カダルソ『モロッコ人の手紙/鬱夜』(現代企画室、2017年)、ミゲル・デ・ウナムーノ『アベル・サンチェス』(幻戯書房、2019年)などがある。

フィクションのエル・ドラード
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