12月の新刊:赤いナデシコ——《職業革命家》アーシャの回想録

2020年 12月 30日 コメントは受け付けていません。

赤いナデシコ赤いナデシコ
《職業革命家》アーシャの回想録
アンナ・ラーツィス(著)
桑野隆(訳)

判型:46判上製
頁数:290頁
定価:3000円+税
ISBN:978-4-8010-0528-2 C0074
装幀:西山孝司
1月6日頃発売!

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ベンヤミンが恋した革命家〈アーシャ〉の自伝
ヴァルター・ベンヤミンの〈恋人〉として知られる,プロレタリア演劇に生涯を捧げた女優/演出家/コミュニスト/《職業革命家》,アンナ・ラーツィス(1891-1979)。波乱に満ちた演劇活動の軌跡,ベンヤミン,ブレヒトらとの交流,夫ベルンハルト・ライヒへの思いを赤裸々に語るとともに,実践により培った自らの演劇理論と芸術観を明らかにする。ベンヤミンが書簡で描き出した〈アーシャ〉像を刷新する,知性と闘争心にあふれた一人の〈新しい女性〉の自伝。


目次
1 オリョール市、1918-19年、児童劇場
2 リーガ、ギムナジウム、ベフテレフ大学
3 マヤコフスキー、メイエルホリド、シャリャーピン、ユーリース・ラーツィスとの結婚
4 コミサルジェフスキー、メイエルホリド、タイーロフ
5 十月革命と演劇
6 内戦の終了、ユーリースと離婚
7 リーガの演劇とカーニヴァル
7 ベルリン、ライヒとの出会い
8 表現主義演劇、ミュンヘン、ブレヒト
9 イタリア、ベンヤミンとの出会い
10 パリの演劇状況、ベルリンでのベンヤミンとブレヒト
11 リーガ、政治演劇、〈迫害される劇団〉
12 モスクワ、ライヒ、トラー、クノリン、ベンヤミン、ラップ、児童映画館
13 再びベルリン、文化映画、ベッヒャー、『プロレタリア児童劇場』、ヴェルトフ
14 再びモスクワ、トレチヤコフ、ブレヒト、ピスカートア、国際革命演劇同盟
22 〈スカトゥヴェ〉劇場
15 ヴァルミエラ劇場、ライヒ

訳註
人名索引

あとがき アンナ・ニジニク
訳者解説 桑野隆

著者について
桑野隆(くわのたかし)
1947年、徳島県に生まれる。東京外国語大学大学院修了。東工大、東大、早大でながく教鞭をとった。専攻、ロシア文化・思想。主な著書には、『民衆文化の記号学』(東海大学出版会、1981年)、『未完のポリフォニー』(未来社、1990年)、『夢みる権利』(東大出版会、1996年)、『危機の時代のポリフォニー』(水声社、2009年)、『20世紀ロシア思想史』(岩波書店、2017年)、『増補 バフチン』(平凡社ライブラリー、2020年)、主な訳書には、バフチン『マルクス主義と言語哲学』(改訳版、未来社、1989年)、シクロフスキイ他『レーニンの言語』(水声社、2005年)、ボガトゥイリョフ『衣裳のフォークロア』(共訳、せりか書房、2005年)、タチヤナ・コトヴィチ『ロシア・アヴァンギャルド小百科』(監訳、水声社、2008年)『ヤコブソン・セレクション』(共訳、平凡社ライブラリー、2015年)、オリガ・ブレニナ゠ペトロヴァ『文化空間のなかのサーカス』(白水社、2019年)などがある。

桑野隆の本
言語学のアヴァンギャルド――ボードアン・ド・クルトネからロシア・フォルマリズムへ 桑野隆/4,000円
危機の時代のポリフォニー――ベンヤミン,バフチン,メイエルホリド 桑野隆/3,000円
ロシア・アヴァンギャルド小百科 タチヤナ・コトヴィチ/桑野隆監訳/8,000円


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