１月の新刊：北アイルランドを目撃する
2021年 2月 2日 コメントは受け付けていません。
北アイルランドを目撃する
佐藤亨（写真・文）
判型：A5判上製
頁数：188頁
定価：3000円＋税
ISBN：978-4-8010-0530-3 C0072
装幀：滝澤和子
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北アイルランドはどこへ向かうのか
1994年の停戦、98年のベルファスト合意、そしてブレグジットの今日まで、北アイルランドの人々の平穏な暮らし、暮らしのなかの紛争をミューラル（壁絵）の変遷をとおして1993年から追い続け、活写した著者による集大成。
【目次】
目次
「まえがき」に代えて
01 3,638
02 二つの部族
03 女王のダブリン訪問
04 インターフェイス
05 ナショナリズムとユニオニズム
06 プロテスタントとカトリック
07 ユニオン・ジャック
08 アイルランド三色旗
09 「もう一度国家に」
10 アルスターの誓約書
11 二つの歴史
12 イースター蜂起
13 ソンムの戦い
14 ウィリアム3世
15 ウィリアム戦争
16 オレンジ・オーダー
17 AOH（古代ヒベルニア・オーダー）
18 オレンジ国家
19 もう一つの国境――たとえば、バリキャリーの場合
20 the Twelfth（12日）
21 No Surrender（屈服するな）
22 プランテーション
23 伯爵の逃亡
24 オリヴァー・クロムウェル
25 ダイヤモンドの戦い
26 ユナイテッド・アイリッシュメン
27 クロッピー
28 赤い手
29 ランディ
30 デリー／ロンドンデリー
31 公民権運動
32 血の日曜日事件
33 マガークス・バー
34 ハンガー・ストライキ
35 ボビー・サンズ
36 「タムラダフの少年」
37 武装組織
38 プラスティック弾の犠牲者――ジュリー・リヴィングストン
39 Tit for Tat（仕返し）
40 トミー・サンズ
41 ピース・プロセス
42 武力から政治へ――ガスティ・スペンス
43 権力分担政府
44 ストーモント
45 IRA
46 「ゾンビ」
47 エニスキレン――「サンライズ」
48 「何か言いたくても言うな」から「何か言いたいなら言え」へ
49 結（トゥギャザーネス）
50 「サンフラワー」という名のパブ
51 「歴史は勝者によって書かれる」
52 ストリート・ヒストリー
53 ハープと王冠
54 進歩ユニオニスト党党首、ビリー・ハッチンソン
55 「アルスター・プロテスタント・ナショナリスト」
56 アルスター・スコッツ
57 アイルランド語地名
58 ベルファスト
59 サンディ・ロウ
60 タイタニックの悲劇
61 ボンファイアー
62 英国であるゆえに
63 クラウン・バー
64 ブレグジット
65 ハード・ボーダーとソフト・ボーダー
66 ボグ
67 シェイマス・ヒーニーの「掘る」
68 詩が生きている
69 ジョン・ヒューイット
70 北アイルランドの詩的想像力
71 機織り詩人
72 ヒベルノ・イングリッシュ
73 アンダートーンズ
74 ポール・ブレイディの「ドニゴールの家」
75 LGBTパレード
76 セルティックFC
77 チェ・ゲバラ
78 ミューラルの起源
79 トゥアタ・デ・ダナンとマハ
80 神話の利用――クー・フリン
81 カタルーニャ
82 during
83 変わりゆくミューラル
84 なくなったミューラル
85 変化――2020年3月に感じたこと
北アイルランド地図
正しく不安になるということ――佐藤亨『北アイルランドを目撃する』に寄せて
室井光広
あとがき
【著者について】
佐藤亨（さとうとおる）
1958年、一関市に生まれる。青山学院大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学。現在、青山学院大学経営学部教授。アルスター大学客員教授（2011年度）。日本アイルランド協会会長（2018年度より）。専攻、アイルランド研究、現代詩研究。主な著訳書に『異邦のふるさと「アイルランド」――国境を越えて』（新評論、2005年）、『北アイルランドとミューラル』（2011年）、『北アイルランドのインターフェイス』（2014年、ともに水声社）、シェイマス・ヒーニー『プリオキュペイションズ――散文選集1968～1978』（共訳、2000年）、シェイマス・ディーン『アイルランド文学小史』（共訳、2011年、ともに国文社）などがある。
【関連書】
北アイルランドとミューラル 写真・文＝佐藤亨／2500円＋税
北アイルランドのインターフェイス 写真・文＝佐藤亨／2500円＋税
アイルランドの創出――現代国家の文学 デクラン・カイバード／坂内太訳／8000円＋税
