『水の音の記憶』書評

2010年 9月 7日 コメントは受け付けていません。

去る6月に刊行された結城正美さんの初の評論集、
『水の音の記憶—-エコクリティシズムの試み』が、
9月5日づけ読売新聞の書評欄「本よみうり堂」で
紹介されました。評者は文化人類学者の今福龍太さんです。
「エコクリティシズム」というアメリカ発の批評の方法論について
詳細にその意味を語りながら、

「未知の言語論であり、あらたな政治活動(アクティヴィズム)へも
結びつく可能性を持った、静かだが、戦闘的な文学批評宣言の書である」


と本書を高く評価していただきました(全文はこちらから→)。
今福さん、ありがとうございました。

田口ランディ、石牟礼道子、森崎和江、T・T・ウィリアムス、
G・アーリックたちの表現をとおして、自然や動物といった《環境》と
人間は、いかにして語り合えるのか、《共生》しうるのか。
その文学的な実践を試みた、いま、もっとも重要なテーマを論じた
1冊ともいえそうです。

小社では、今後もエコクリティシズムの関連書を刊行していく予定です。
ぜひご声援を! (編集部 Naovalis)


mizuno_cover結城正美

水の音の記憶——エコクリティシズムの試み

四六判上製/272頁+別丁図版1葉/定価3000円+税
ISBN978-4-89176-790-7  C0095  好評発売中!


エコクリティシズム宣言!



文学表現は、はたして《環境》と共生しうるのか?
田口ランディ、石牟礼道子、森崎和江、T・T・ウィリアムスらの
再読を通して検証される、《人 – 自然》の新たな結びつき。
瑞々しい感性が放つ、鮮烈な環境文学論の誕生。

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