6月の新刊:思考する芸術——非美学への手引き

2021年 6月 8日 コメントは受け付けていません。

書影 思考する芸術思考する芸術
非美学への手引き
アラン・バディウ(著)
坂口周輔(訳)

判型:四六判上製
頁数:296頁
定価:3200円+税
ISBN:978-4-8010-0578-5 C0010
装幀:Gaspard Lenski
6月25日頃発売!

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芸術はそれ自体が思考する。
芸術と哲学の関係はいかなるものなのか? 芸術を真理との関係から問い直し、ダンス、映画、演劇、散文、詩を例に作品でも作者でもなく出来事的な切断によって先導される《芸術的布置》の次元を見定める渾身の芸術論。

《「非美学」という言葉で私が意味するのは、哲学と芸術とのある関係である。それは芸術それ自体が諸真理の生産者であると提起するのであって、哲学のために芸術を一つの対象にしようとは少しも望んでいない。美学的思弁に抗して、非美学が記述するのは、いくつかの芸術作品の自律した実存によって生み出される厳密に哲学内的な諸効果である》(本書より)



目次
第1章 芸術と哲学  
第2章 詩とは何か、それについて哲学は何を思考するのか?  
第3章 フランスの哲学者がポーランドの詩人に応答する  
第4章 一つの哲学的使命――ペソアの同時代人であること  
第5章 詩的弁証法――ラビード・ブン・ラビーアとマラルメ  
第6章 思考のメタファーとしてのダンス  
第7章 演劇に関する諸テーゼ  
第8章 映画の偽の運動  
第9章 存在、実存、思考――散文と概念  
第10章 半獣神の哲学  

訳注  
訳者あとがき  

著者について
アラン・バディウ(Alain Badiou) 
1937年,モロッコのラバトに生まれる。哲学者,作家。主な著書に,『存在と出来事』(邦訳,藤原書店,2019年),『世界の論理』(Logique des mondes. L’être et l’événement, 2, Seuil, 2006),『コミュニズムの仮説』(2013年),『議論して何になるのか』(共著、2018年)二〇一八年),『推移的存在論』(2018年,いずれも邦訳は水声社)などがある。

訳者について
坂口周輔(さかぐちしゅうすけ) 
法政大学兼任講師。専攻,フランス文学。主な著書に,『マラルメの現在』(共著,水声社,2013年),主な訳書に,ユベール・ダミッシュ『カドミウム・イエローの窓』(共訳,水声社,2019年)などがある。

関連書
推移的存在論 近藤和敬・松井久訳/3000円
コミュニズムの仮説 市川祟訳/3000円
サルコジとは誰か 榊原達哉訳/2200円
愛の世紀(ニコラ・トゥリオングとの共著) 市川祟訳/2200円
議論して何になるのか(アラン・フィンケルクロートとの共著) 的場寿光・杉浦順子訳/2800円
バディウによるバディウ/近藤和敬訳 /近刊

共産主義の理念(共著,コスタス・ドゥズィーナス/スラヴォイ・ジジェク編 長原豊監訳)/ 4500円

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