12月の新刊:地獄の裏切り者《フィクションの楽しみ》
2021年 12月 20日 コメントは受け付けていません。
地獄の裏切り者
《フィクションの楽しみ》
パーヴェル・ペッペルシテイン(著)
岩本和久(訳)
判型:四六判上製
頁数:217頁
定価:2200円+税
ISBN:978-4-8010-0587-7 C0097
装幀:宗利純一
1月上旬頃発売!
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オーガズム、ドラッグのまどろみ、妄想の幸せ、宇宙主義
冷戦時代、ソ連の全住民を瞬時に天国の救済へと送る〈音響麻酔兵器〉がアメリカで開発され……平和な最終兵器をめぐる応酬をコミカルに描く表題作ほか、モスクワ・コンセプチュアリズムのアーティストにして小説家による、性愛の快楽と宇宙の虚無を讃え、忙しない資本主義社会を忘れて赤子の眠りに還る、優しいロシア・ポストモダン短編小説七編。
【目次】
太陽の冷たい中心
黒い星
音
地獄の裏切り者
オルギア
左右の思想のジンテーゼ
サソリの影。ジャッキー・Oの秘密の絵
3111年のパブロ・ピカソの復活
【著者について】
パーヴェル・ペッペルシテイン(Павел Пепперштейн)
1966年生まれ。モスクワ・コンセプチュアリズムのアーティスト。絵画、インスタレーション、ビデオ・アート、小説など多様な活動を行う。父は同じくモスクワ・コンセプチュアリズムを代表するアーティスト、ヴィクトル・ピヴォヴァーロフ(1937生まれ)。小説家としての作品には、『カーストの神話生成的愛』(Мифогенная любовь каст. В 2 томах. Москва: Ad Marginem, 1999, 2002)などがある。
【訳者について】
岩本和久(いわもとかずひさ)
1967年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。現在、札幌大学教授。専攻は、ロシア文学、表象文化論。おもな著書に、『フロイトとドストエフスキイ――精神分析とロシア文化』(東洋書店、2010年)、『トラウマの果ての声――新世紀のロシア文学』(群像社、2007年)などがある。