12月の新刊:メモワール——ポール・ド・マンのために《言語の政治》
2022年 12月 23日 コメントは受け付けていません。
メモワール
ポール・ド・マンのために
《言語の政治》
ジャック・デリダ(著)
宮﨑裕助+小原拓磨+吉松覚(訳)
判型:A5判上製
頁数:344頁
定価:5000円+税
ISBN:978-4-8010-0656-0 C00010
装幀:装幀:中山銀士(協力:金子暁仁)
12月下旬頃発売!
アメリカにおける脱構築とは何だったのか。
「アメリカにおける脱構築」の後見人ともいえる、盟友ポール・ド・マンの訃報に接したデリダが、喪の不可能性を思考しながら、ド・マンの記憶論に肉薄する、瞠目の講演集。
【目次】
緒言
Ⅰ
イン・メモリアム――魂について
1 ムネモシュネ
2 メモワールの技法〔記憶術〕
3 行為――与えられた言葉〔約束〕の意味
Ⅱ
4 貝殻の奥にひそむ潮騒のように――ポール・ド・マンの戦争
原註
訳註
訳者あとがき
【著者について】
ジャック・デリダ(Jacques Derrida)
1930年、アルジェリアに生まれ、2004年、パリに没した。高等師範学校、社会科学高等研究院などで教鞭をとる。戦後フランスを代表する哲学者のひとり 。主な著書に『絵葉書』(1980年。邦訳は全二巻、水声社、2007―2022年)、『散種』(1972年。法政大学出版局、2013年)、『エクリチュールと差異』(1967年。法政大学出版局、2022年改訳)、『声と現象』(1967年。ちくま学芸文庫、2005年)、『グラマトロジーについて』(1967年。現代思潮社、1972年)、などがある。
【訳者について】
宮﨑裕助(みやざきゆうすけ)
1974年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。現在、専修大学文学部教授。専攻、哲学・ヨーロッパ現代思想。著書に『ジャック・デリダ──死後の生を与える』(岩波書店、2020年)、『判断と崇高──カント美学のポリティクス』(知泉書館、2009年)他。共訳書に、ロドルフ・ガシェ『脱構築の力』(月曜社、2020年)、ジャック・デリダ『哲学への権利2』(みすず書房、2015年)、ポール・ド・マン『盲目と洞察』(月曜社、2012年)。
小原拓磨(おばらたくま)
1980年生まれ。東北大学大学院文学研究科博士後期課程修了。現在、東北学院大学非常勤講師。専攻、哲学・独仏近現代思想。主要論文に「全焼への正義──『精神現象学』「光の実在」のデリダ的読解」(『倫理学年報』第69号、2020年)、「存在‐神‐論と神の死──哲学の始源をめぐるデリダのヘーゲル読解」(『哲学』第70号、2019年)他。
吉松覚(よしまつさとる)
1987年生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。現在、日本学術振興会特別研究員RPD。専攻、フランス思想。著書に『生の力を別の仕方で思考すること』(法政大学出版局、2021年)、論文に「可傷的なものと可塑性」(『メルロ゠ポンティ研究』第26号、2022年)他。共訳書に、ジャック・デリダ『生死』(白水社、2022年)、マルタン・ジュベール『自閉症者たちは何を考えているのか?』(人文書院、2021年)。
【関連書】
絵葉書Ⅰ/ジャック・デリダ/4000円+税
絵葉書Ⅱ/ジャック・デリダ/5000円+税