文化庁令和4年度(第73回)芸術選奨 評論等部門 受賞のおしらせ

2023年 3月 2日 コメントは受け付けていません。

小社より2022年4月に刊行された佐藤未央子『谷崎潤一郎と映画の存在論』令和4年度(第73回)芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞いたしました。著者の佐藤未央子さん、おめでとうございます!
また、選考委員の皆様をはじめ、このたびの選考に関わられた皆様に感謝申し上げます。

ブログ_谷崎潤一郎

受賞理由

谷崎と映画の関係をめぐる研究はこれまでにも多数あったが、本書はそれら先行研究をしっかり踏まえた上で資料を丁寧に精査しつつ、谷崎にとって映画とは何だったのかという根本的な問いを掘り下げ、実にスリリングな考察となっている。
何より、谷崎の文章に立ち返りたい思いを読者に掻き立てる巧みな筆致が秀逸である。
谷崎の「視座」に立たんとする筆者の目論見には才知が溢れ、分析力のみならず批評眼も鋭い。
更なる成果が続くことを予感させる。

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