4月の新刊:タルブの花――文学における恐怖政治

2023年 4月 19日 コメントは受け付けていません。

タルブの花_書影タルブの花
文学における恐怖政治
ジャン・ポーラン(著)
榊原直文(訳)

判型:四六判上製
頁数:170頁
定価:2500円+税
ISBN:978-4-8010-0712-3 C0098
装幀:宗利淳一
4月下旬発売!

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新たな修辞学へ
文学が退廃し言語への不信が増大しているいま、批評にはなにができるのか。《常套句》を拒む文学の恐怖政治家に対し、文学は日常的な《言葉》に頼ってこそ花咲き誇ると唱える、20世紀文芸批評における記念碑的作品。



目次
Ⅰ 恐怖政治の肖像 
1 未開状態の文学 
2 貧しさと空腹 
3 言葉は恐ろしい 

Ⅱ 言葉の力という神話 
4 恐怖政治の詳細 
5 読者が作者を裏返しに見る 
6 恐怖政治の短所へ 

Ⅲ 修辞学の発明 
7 錯視 
8 恐怖政治、おのれを正当化できる 
9 ある完遂された恐怖政治について 
10 文学の意義を逆転させる装置 

原注 
訳注 
ポーランはなぜ『タルブの花』を書いたのか――「訳者あとがき」に代えて 榊原直文

著者について
ジャン・ポーラン(Jean Paulhan)
1884年ニームに生まれ、1968年ヌイイ゠シュル゠セーヌに没する。フランスの作家、文芸批評家、編集者。アカデミー・フランセーズ会員。フランスを代表する文芸誌『新フランス評論(La Nouvelle Revue Française)』の編集長を長らく務める。おもな著書に、『ブラック――様式と独創』(宗左近・柴田道子訳、美術公論社、1980年)、対談集『百フランのための殺人犯』(安原伸一郎訳、書肆心水、2013年)などがある。

訳者について
榊原直文(さかきばらなおぶみ)
1955年、茨城県に生まれる。東北大学文学部卒業。同大学同学部仏文学科助手(1987―89年)、奥羽大学文学部フランス語フランス文学科助教授・教授(1989年―2007年)。おもな訳書に、M・ド・モージュ他『フランス人の幕末維新』(共訳、有隣堂、1996年)、ジャン・ポーラン『かなり緩やかな愛の前進』(水声社、2022年)などがある。

関連書
かなり緩やかな愛の前進/ジャン・ポーラン/2500円+税

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