6月の新刊:百人一死——詩人たちはいかに死んだか
2023年 6月 9日 コメントは受け付けていません。
百人一死
詩人たちはいかに死んだか
井伊華言(著)
判型:A5判上製
頁数:357頁
定価:4500円+税
ISBN:978-4-8010-0735-2 C0098
装幀:西山孝司
6月下旬発売!
詩人たちの死の歴史は殺人により始まる
自殺、殺人、病死、刑死、流謫の裡の死、奇禍による死、野垂れ死に……
尋常ならざる生を生き、異常な死を遂げた詩人の例は古今東西枚挙にいとまがない。
西洋古典文学、漢詩、江戸文藝をめぐる著作で知られる屁成の奇人・枯骨閑人改め恍惚惨人が、
詩人百人の「死に様」を諧謔と痛憤をこめて綴った、戯作・詩人往生絵巻。
【目次】
はじめに
《殺された詩人たち》
オルフェウスとリノス ヘシオドス イビュコス ビオン
鮑照 劉琨 謝混 皮日休 李煜 源実朝 マーロウ
佐久間象山 プーシキンとレールモントフ ロルカ パゾリーニ
《自殺した詩人たち》
サッフォー 屈原 ルクレティウス ガルルス ルカヌス
盧照隣 司空図 ネルヴァル エセーニン マヤコフスキー
ツヴェターエワ パヴェーゼ ツェラン プラス ロッセッリ
山本以南 北村透谷
《刑死した詩人たち》
嵆康 潘岳 陸機と陸雲 謝霊運 謝朓 宋士問
魚玄機 有間皇子 大津皇子 文天祥 高啓 トマス・モア
シェニエ ルイレーエフ 吉田松陰 雲井龍雄 秋瑾女士
グミリョーフ
《獄死した詩人たち》
マンデリシュターム 李陸史 陀田勘助 鶴彬
《強制収容所で死んだ詩人たち》
マックス・ジャコブ デスノス
《流謫のうちに死んだ詩人たち》
オウィディウス 柳宗元 黄庭堅 菅原道真
崇徳院 後鳥羽院 順徳院 ダンテ
《戦死した詩人たち》
アルキロコス 源頼政 平忠度と平経盛 ガルシラソ
ペギー シュタードラー 竹内浩三
《奇禍によって死んだ詩人たち》
ホメロス アナクレオン アイスキュロス ソフォクレス
エウリピデス 李賀 中将実方
《夭折した詩人たち》
エリンナ 藤原道信 藤原義孝 宮内卿
横山蘭蝶 ロートレアモン 村山槐多
《野垂れ死にした詩人たち(+これから野垂れ死にする詩人たち)》
井月
《幸福に死んだ詩人たち》
ピンダロス 白楽天 俊成 西行 一休
市河寛齋 ゲーテ ユゴー 良寛 大田南畝
あとがき
【著者について】
井伊華言(いいかげん)
戦前生まれ。元西洋古典学徒。廃業後は狂詩・狂歌・戯文、非句作者。主著に、狂詩・姦詩・戯文集『屁成遺響』(醉醒社)、「茂原才欠(もはらさいかく)」の名によるタンカ集『塵芥集』(大和プレス‐思潮社)、偽作ネーモー・ウーティス(誰でもない男)『ギリシアの墓碑によせて』(大和プレス‐思潮社)。ほかに著訳書として、ギリシア・ラテン文学、漢詩、和歌、フランス近代詩その他にかんするホウマツ本多数がある。
【関連書】
ピエリアの薔薇 沓掛良彦訳詩集 5000円+税
サッフォー 詩と生涯 沓掛良彦/6000円+税
エロスの祭司――評伝ピエール・ルイス 沓掛良彦/6000円+税
ロートレアモンとサド モーリス・ブランショ/石井洋二郎訳/3500円+税
ロベール・デスノス――ラジオの詩人 小髙正行/3000円+税
プーシキン伝 アンリ・トロワイヤ/篠塚比名子/7000円+税
シルヴィア・プラス――父の娘、母の娘 木村慧子/4000円+税