6月の新刊:評伝ロラン・バルト
2023年 6月 12日 コメントは受け付けていません。
評伝ロラン・バルト
ティフェーヌ・サモワイヨ(著)
桑田光平・伊澤拓人・伊藤靖浩・黒木秀房・清水雄大・福井有人(訳)
判型:A5判上製
頁数:615頁
定価:9000円+税
ISBN:978-4-8010-0717-8 C0098
装幀:宗利淳一
6月下旬発売!
エクリチュールの不可能性を超えて
バルトの友人・知人への詳細な聞き取りだけでなく、近年まで未調査だった草稿や私信などを丁寧に調査し、バルトを個人的環境ならびに社会的・政治的文脈の中に置き直しながら、バルト自身の作品と関連づけた、気鋭の研究者による決定版伝記!
【目次】
プロローグ ロラン・バルトの死
序
第1章 出発点
第2章 「もっとも心地よい場所」
第3章 これからの人生
第4章 バルトとジッド
第5章 背後の生
第6章 垣間見えた展望
第7章 脱出
第8章 バルトとサルトル
第9章 舞台
第10章 構造
第11章 文学
第12章 出来事
第13章 バルトとソレルス
第14章 身体
第15章 正当性
第16章 バルトとフーコー
第17章 悲痛な苦しみ
第18章 「新たな生」
謝辞
原注
著作一覧
本書で引用されたバルトの著作索引
人名索引
訳者あとがき
【著者について】
ティフェーヌ・サモワイヨ(Tiphaine Samoyault)
1968年、フランスのブーローニュ゠ビヤンクールに生まれる。パリ第八大学大学院博士課程修了。博士(文学)。専攻、フランス文学、比較文学。現在、社会科学高等研究院所長。大学で教鞭を執るほか、小説やエッセイ、批評の執筆と文学作品の翻訳を旺盛に行っている。
主な著書に、Littérature et mémoire du présent(Pleins-feux,2003), Traduction et violence(Seuil,2020)などがある。
【訳者について】
桑田光平(くわだこうへい)
1974年、広島県府中市に生まれる。東京大学大学院博士課程満期退学。パリ第四大学大学院博士課程修了。博士(文学)。専攻、フランス文学、表象文化論。現在、東京大学大学院総合文化研究科教授。主な著書に、『ロラン・バルト 偶発事へのまなざし』(水声社、2011年)、『世界の八大文学賞受賞作から読み解く現代小説の今』(共著、立東舎、2016年)、Réceptions de la culture japanaise en France depuis 1945(collectif, Honoré Champion,2016)、主な訳書に、『ロラン・バルト 中国旅行ノート』(筑摩書房、2011年)などがある。
伊澤拓人(いざわたくと)
1995年、愛知県名古屋市に生まれる。現在、東京大学大学院総合文化研究科博士課程在籍中。専攻、18―19世紀のフランス美術史。主な著書に、『東京時影 1964/202X』(共著、羽鳥書店、2023年)などがある。
伊藤靖浩(いとうやすひろ)
1994年、東京都文京区に生まれる。現在、東京大学大学院総合文化研究科博士課程在籍中。専攻、フランス文学、表象文化論。主な訳書に、ナジ・ハキム、マリ゠ベルナデット・デュフルセ『音楽アナリーゼのための実践ガイド』(共訳、音楽之友社、2022年)などがある。
黒木秀房(くろきひでふさ)
1984年、東京都品川区に生まれる。立教大学大学院博士課程修了。博士(文学)。専攻、フランス現代思想。現在、立教大学外国語教育研究センター教育講師。主な著書に、『ジル・ドゥルーズの哲学と芸術――ノヴァ・フィグラ』(水声社、2020年)、主な訳書に、マリ゠ジョゼ・モンザン『イメージは殺すことができるか』(共訳、法政大学出版局、2021年)などがある。
清水雄大(しみずゆうだい)
1985年、東京都国分寺市に生まれる。リール大学大学院博士課程修了。博士(哲学)。専攻、フランス哲学、思想。現在、獨協大学他非常勤講師。主な著書に、『ミシェル・フーコー『コレージュ・ド・フランス講義』を読む』(共著、2021年、水声社)などがある。
福井有人(ふくいありと)
1995年、宮城県石巻市に生まれる。専攻、表象文化論、神秘主義。現在、東京大学大学院総合文化研究科博士課程在籍中。主な論文に、「ミシェル・ド・セルトーにおける「場所」の問題││歴史記述と神秘主義をめぐって」(『フランス哲学・思想研究』、2020年)、訳書にロラン・バルト『バルザックの『サラジーヌ』について――セミナーのための未刊のノート』(共訳、水声社、2023年)などがある。
【関連書】
恋愛のディスクール――セミナーと未刊テクスト/ロラン・バルト/8000円+税
バルザックの『サラジーヌ』について――セミナーのための未刊のノート/ロラン・バルト/7000円+税