6月の新刊:クロード・シモン――書くことに捧げた人生
2023年 6月 12日 コメントは受け付けていません。
クロード・シモン――書くことに捧げた人生
ミレイユ・カル゠グリュベール (著)
関未玲・上田章子(訳)
判型:A5判上製
頁数:407頁
定価:7000円+税
ISBN:978-4-8010-0562-4 C0098
装幀:滝澤和子
6月下旬発売!
創作の源泉をたどって
手記や創作ノート、絵画作品や写真、伯母の手帳など、さまざまな資料を検証し、作品と突き合わせながら、作家の人生の軌跡を描破する。難解な作風で知られるノーベル文学賞受賞作家の、本邦初の決定版伝記!
【目次】
序
第1章 遺されし者
第2章 クロード・シモンの家系
第3章 寄り添う母と子
第4章 スタン
第5章 経験の時代
第6章 一九三七年のヨーロッパ旅行
第7章 フランドルへの敗走道
第8章 捕虜生活
第9章 かき乱される感情
第10章 「有刺鉄線のゴンクール賞」、小説研鑽
第11章 バロック風装飾衝立のような、人生のいくつもの物語から成る作品様式
第12章 ……そしてヌーヴォー・ロマン――クロード・シモンの特異性
第13章 「『フランドルへの道』の制作」、歴史の教訓
第14章 「幾何学的あるいはそうでないいくつかの図形の特性」、諸学総合の作家
第15章 『農耕詩』からノーベル文学賞へ
第16章 「ある感情教育」あるいは文学による救済
哀悼歌
原注
著作一覧
訳者あとがき
【著者について】
ミレイユ・カル = グリュベール(Mireille Calle-Gruber)
1945年生まれ。パリ第三大学名誉教授。専攻、フランス文学、美学。カナダ王立協会のメンバー。ミシェル・ビュトールの全集の編集ほか、さまざまな現代作家についての著作がある。主な著書に、Dictionnaire Universel des Créatrices, 3 tomes (codirectrice générale avec Béatrice Didier et Antoinette Fouque, Éditions des femmes,2013), Claude Simon, être peintre (Hermann Éditeurs,2021), Pascal Quignard, Sur le geste de l’abandon (avec Pascal Quignard, Hermann Éditeurs,2020) などがある。
【訳者について】
関未玲(せきみれい)
1972年生まれ。パリ第三大学大学院博士課程修了。博士(文学)。専攻、フランス文学。現在、立教大学外国語教育研究センター教授。主な著書に、『マルグリット・デュラス 〈声〉の幻前 小説・映画・戯曲』(共著、水声社、2020年)、Marguerite Duras à la croisée des arts(collectif, Éditions Peter Lang,2019)などがある。
上田章子(うえだあきこ)
1968年生まれ。パリ第八大学大学院博士課程修了。博士(女性学)。専攻、フランス文学。現在、四天王寺国際仏教大学非常勤講師。研究と並行して美術制作も続けている。主な著書に、Relectures du Ravissement de Lol V. Stein de Marguerite Duras. Autour de la différence sexuelle (Éditions
L’Harmattan,2014)、『共に生きる倫理』(共著、萌書房、2019年)などがある。