8月の新刊:想起の空間――文化的記憶の形態と変遷[新装版]

2023年 8月 1日 コメントは受け付けていません。

想起の空間_書影想起の空間[新装版]
文化的記憶の形態と変遷
アライダ・アスマン(著)
安川晴基(訳)

判型:A5判上製
頁数:580頁
定価:8000円+税
ISBN:978-4-8010-0741-3 C0020
装幀:宗利淳一
8月下旬発売!

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〈記憶〉と〈歴史〉の対立を超えて
記憶、歴史、忘却、想起――
20世紀の破壊と忘却を経て、現在も先鋭化する記憶をめぐる問題を多角的に描き出す、メモリー・スタディーズにおける記念碑的著作。



目次

日本語版へのまえがき  
まえがき  

序論  

第一部 機能  
 第一章 〈技〉としての記憶と〈力〉としての記憶  
 第二章 記念の世俗化――メモリア、ファーマ、ヒストリア  
 第三章 シェイクスピアの史劇における思い出の戦い  
 第四章 ワーズワースと時の傷  
 第五章 記憶の箱  
 第六章 機能的記憶と蓄積的記憶――想起の二つの様態  

第二部 メディア  
 第一章 想起のメタファー  
 第二章 文字  
 第四章 身体  
 第五章 場所  

第三部 蓄積装置  
 第一章 アーカイヴ  
 第二章 持続、腐朽、残存物――保存の問題と文化のエコロジー  
 第三章 忘却の休閑地における記憶のシミュレーション
 第四章 苦難の宝としての記憶
 第五章 アーカイヴのかなた  

結び――文化的記憶の危機について  

原注  
訳注  
書誌ノート  

文化的記憶のコンセプトについて――「訳者あとがき」に代えて  

著者について
アライダ・アスマン(Aleida Assmann)
1947年、ドイツ・ビーレフェルト近郊のベーテルに生まれる。コンスタンツ大学英文学・一般文学名誉教授。主な著書に『時間と伝統――持続の文化的戦略』(Zeit und Tradition. Kulturelle Strategien der Dauer, Köln, Wien: Böhlau 1999)、『過去の長い影――想起の文化と歴史政策』(Der lange Schatten der Vergangenheit. Erinnerungskultur und Geschichtspolitik, München: C.H. Beck 2006)、『記憶の中の歴史――個人的経験から公的演出へ』(Geschichte im Gedächtnis. Von der individuellen Erfahrungzur öffentlichen Inszenierung, München: C.H. Beck 2007)などがある。

訳者について
安川晴基(やすかわはるき)
1973年、広島県に生まれる。慶應義塾大学大学院文学研究科独文学専攻博士課程単位取得退学。現在、名古屋大学大学院人文学研究科准教授。専攻、ドイツ文学。主な著書に『古代地中海世界と文化的記憶』(共著、山川出版社、2022年)などが、主な訳書にアライダ・アスマン『想起の文化――忘却から対話へ』(岩波書店、2019年)などがある。

関連書
集合的記憶と想起文化――メモリー・スタディーズ入門/アストリッド・エアル/山名淳訳/4500円+税
記憶術/フランセス・A・イェイツ 玉泉八州男監訳/6000円

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