8月の新刊:蜂起――詩と金融における《批評の小径》
2023年 8月 1日 コメントは受け付けていません。
蜂起
詩と金融における
《批評の小径》
フランコ・“ビフォ”・ベラルディ(著)
杉田敦(訳)
判型:四六判上製
頁数:216頁
定価:2,500円+税
ISBN:978-4-8010-0744-4 C0010
装幀:宗利淳一
8月下旬発売!
破産せよ!!
脱インデックス化によって20世紀の詩的探求が成し遂げた抽象化は、金融における貨幣の脱物質化を予言していた――
言語の過剰としての詩によって感覚的身体と社会的連帯を再活性化し、金融資本主義の支配に対する蜂起を呼びかける、来るべき闘いの書。
【目次】
序
第一章 ヨーロッパの崩壊
金融ブラック・ホールと消滅する世界/想像する力とヨーロッパの崩壊/煉獄/破産の権利と、一般的知性の効力の解放/疲弊――ヨーロッパの反乱のための老人性ユートピア
第二章 言語、経済、そして身体
経済の終わりのあとの未来/時間、お金、そして言語
第三章 一般的な知性は身体を探している
抽象化と病理/不可能な友情/呼吸、陰謀、そして連帯
第四章 詩と金融
記号の解放――二十世紀における詩と金融/わたしたちの知らない場所/アイロニーとシニシズム
参考文献
訳者あとがき
【著者について】
フランコ・“ビフォ”・ベラルディ(Franco “Bifo” Berardi)
1949年、ボローニャに生まれる。思想家、メディア・アクティビスト。主な著書に、『プレカリアートの詩――記号資本主義の精神病理学』(2009年、邦訳、河出書房新社、2009年)、『ノー・フューチャー――イタリア・アウトノミア運動史』(1997年、邦訳、洛北出版、2010年)、『大量殺人の“ダークヒーロー”――なぜ若者は、銃乱射や自爆テロに走るのか?』(2015年、邦訳、作品社、2017年)、『フューチャビリティー――不能の時代と可能性の地平』(2017年、邦訳、法政大学出版局、2019年)などがある。
【訳者について】
杉田敦(すぎたあつし)
1957年、北海道に生まれる。美術批評家。主な著書に、『リヒター、グールド、ベルンハルト』(みすず書房、1998年)、『ナノ・ソート 現代美学、あるいは現代美術で考察するということ』(彩流社、2008年)、『inter-views 語られるアート、語られる世界』(美学出版、2001年)、『芸術と労働』(共編、水声社、2018年)などがある。