3月の新刊:オペラの時代――音楽と文学のポリフォニー

2024年 2月 20日 コメントは受け付けていません。

オペラの時代オペラの時代
音楽と文学のポリフォニー
《青山学院大学総合研究所叢書》
荒木善太+和田惠里+福田美雪(編)
澤田肇+稲田隆之+安川智子+林信蔵(著)

判型:四六判上製
頁数:288頁
定価:3500円+税
ISBN:978-4-8010-0796-3 C0073
装幀:宗利淳一
3月中旬発売!


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近代の首都パリとオペラ
人々がオペラに熱狂した近代のパリを舞台に、オペラと文学の相互作用が奏でる豊穣なポリフォニーの世界とは?
音楽史と文学史を越境する、多様なアプローチによる7つの鮮烈なオペラ論。



目次

まえがき

澤田肇
バルザックの『十三人組物語』と『娼婦の栄光と悲惨』
――オペラにおける借用から翻案まで

稲田隆之
グランド・オペラとヴァーグナー
――定型としてのグランド・オペラとマイヤベーアからの影響関係をめぐって

和田惠里
オペラ《ユダヤの女》の成立
――台本作家ウジェーヌ・スクリーブをめぐって

福田美雪
第二帝政期のパリ社交界とオッフェンバックのオペレッタ
――「時代」を笑う、「いま」を笑う

荒木善太
化粧部屋をめぐる「もう一つの」顛末
――ラヴェル《スペインの時》とセノグラフィー

安川智子
ポール・デュカス《アリアーヌと青ひげ》の神話論理的解釈
――ヴァーグナーとレヴィ゠ストロースの間で

林信蔵
音楽の方へ
――エミール・ゾラと永井荷風におけるオペラの美学と象徴の哲学

参考文献

人名索引
音楽作品名索引

「あとがき」にかえて――「時代遅れ」でつねに新しいオペラについて語ること 和田惠里

編者について
荒木善太(あらきぜんた)
青山学院大学教授(フランス文学)。主な論文に、「アティスの眠り――オペラと「夢」について」(『仏語仏文学研究』第49号、2016年)、「音楽と文学の狭間で――グレトリとオペラ゠コミック」(『文化表象のグローカル研究』、2016年)などがある。
和田惠里(わだえり)
青山学院大学教授(フランス文学)。主な著書に、『プルーストと芸術』(共著、水声社、2022年)、主な論文に、「ユダヤ性というプリズムが映し出す世界――プルーストとユダヤ問題」(『思想』2013年11月)などがある。
福田美雪(ふくだみゆき)
青山学院大学准教授(フランス文学)。主な論文に、「一九世紀小説に描かれるオペラ座の観劇風景――バルザックからゾラまで」(『フランス文化研究』第四六号、2015年)、「『ルーゴン゠マッカール叢書』における音楽的モチーフ――パロディからオマージュまで」(『青山フランス文学論集』第30号、2021年)などがある。

執筆者について
澤田肇(さわだはじめ)
上智大学名誉教授(フランス文学)。主な著書に、『フランス・オペラの魅惑』(上智大学出版、2013年)、主な編著に、『《悪魔のロベール》とパリ・オペラ座』(共編、上智大学出版、2019年)などがある。
稲田隆之(いなだたかゆき)
武蔵野音楽大学教授(西洋音楽史)。主な著書に、『ワーグナー事典』(共著、東京書籍、2002年)、主な論文に、「ヴァーグナーの《ニュルンベルクのマイスタージンガー》における詩のメロディー」(『武蔵野音楽大学研究紀要』、2016年3月)などがある。
安川智子(やすかわともこ)
北里大学准教授(フランス音楽)。主な編著に、『ベートーヴェンと大衆文化』(共編、春秋社、2024年)、主な訳書に、フランソワ・ポルシル『ベル・エポックの音楽家たち』(水声社、2016年)などがある。
林信蔵(はやししんぞう)
福岡大学准教授(比較文学)。主な著書に、『永井荷風 ゾライズムの射程――初期作品をめぐって』(春風社、2010年)、主な論文に、「永井荷風の《タンホイザー》体験」(『音楽文化学論集』第五号、2015年)などがある。

《青山学院大学総合研究所叢書》
ギリシア劇と能の再生――声と身体の諸相 佐藤亨/4000円+税
戦争・詩的想像力・倫理――アイルランド内戦、核戦争、北アイルランド紛争、イラク戦争 伊達直之+堀真理子+佐藤亨+外岡尚美/3500円+税

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