6月の新刊:芸術の知性
2024年 5月 29日 コメントは受け付けていません。
芸術の知性
トーマス・クロウ(著)
長谷川宏+林道郎(訳)
判型:A5判上製
頁数:180頁
定価:3500円+税
ISBN:978-4-8010-0812-0 C0070
装幀:木村稔将
6月下旬発売!
美術史の再構築に向けて
芸術作品に内在する解釈への誘いに耳を傾け、作品を生成するさまざまな力の緊張関係を描き出すことで、美術史の知のあり方をダイナミックに再編する。シャピロ、レヴィ゠ストロース、バクサンドール、そしてクロウ自身の実践を通じて、芸術作品の知的探究が秘める可能性を解き明かす、もう一つの美術史への招待。
【目次】
謝辞
第1章 芸術の知性
第2章 戦時下ニューヨークの象徴の森
第3章 星割れ、あるいは、終わりの感覚
第4章 犠牲と変形
註
索引
訳者あとがき
【著者について】
トーマス・クロウ(Thomas Crow)
1948年、シカゴに生まれる。1978年、カリフォルニア大学ロスアンジェルス校博士号取得。美術史家。主な著作に、 Painters and Public Life in Eighteenth Century Paris (1985),Emulation: Making Artists for Revolutionary France (1995), The Rise of the Sixties: American and European Art in theEra of Dissent (1996), Modern Art in the Common Culture (1996), The Long March of Pop; Art, Music, and Design 1930 to 1995 (2014), The Hidden Mod in Modern Art: London, 1957–1969 (2020) などがある。18世紀フランス美術から1960年代のポップ・アートまで、幅広い視野と先進的な方法論で広く知られる。イェール大学教授やゲティ研究所長などを経て、現在はニューヨーク大学美術研究所の教授を務める。
【訳者について】
長谷川宏(はせがわひろし)
1940年、島根県に生まれる。東京大学文学部哲学科博士課程単位取得退学。哲学者。主な著書に、『新しいヘーゲル』(1997年)、『丸山眞男をどう読むか』(2001年、いずれも講談社新書)、主な訳書に、ヘーゲル『美学講義』(1995-96年)、『精神現象学』(1998年)、『法哲学講義』(2000年、いずれも作品社)などがある。
林道郎(はやしみちお)
1959年、函館市に生まれる。コロンビア大学大学院美術史学科博士号取得。美術批評家。主な著書に、『死者とともに生きる――ボードリヤール「象徴交換と死」を読み直す』(現代書館、2016年)、『絵画は二度死ぬ、あるいは死なない』(全七巻、アートトレイス、2003-09年)、『静かに狂う眼差し――現代美術覚書』(水声社、2017年)などがある。
【関連書】
没入と演劇性――ディドロの時代の絵画と観者/マイケル・フリード/伊藤亜紗訳/5000円+税
ポストメディウム時代の芸術――マルセル・ブロータース《北方航行》について/ロザリンド・クラウス/井上康彦訳/2500円+税
関係性の美学/ニコラ・ブリオ―/辻憲行訳/3200円+税