11月の新刊『歴史とエクリチュール』
2011年 11月 15日 コメントは受け付けていません。
クリスチアン・ジュオー著
嶋中博章・杉浦順子・中畑寛之・野呂康訳
歴史とエクリチュール
A5判上製304頁/定価4000円+税ISBN 978-4-89176-858-4 11月15日発売
フランス気鋭の歴史家、クリスチアン・ジュオーを本邦初紹介!
――文学作品は〈歴史〉となりうるか?歴史資料/文学作品の背後にある〈行為〉を読み解き、
新たな歴史解釈の方法論を提示する。
日本で行われた講演、また彼の重要な論考を訳出し、
未発表論文のシムノン論を加えた日本オリジナル版に、
訳者による詳細な解説を付す。
『絶対王政期の文学的事象と政治社会的制度との関係について
注目すべき業績を挙げたクリスチアン・ジュオーの仕事が、
日本語で本格的に紹介される。十七世紀から二十世紀(ベンヤミン、シムノン)に
いたるまでの多彩な論考の秀れた翻訳と解説が、フランスにおける歴史研究の
最新の方法論的意識に接する機会をあたえてくれる。』――廣田昌義
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目次
序
講演
・マザリナード 著述家、出資者、公衆
・マザリナードと雑報――1652年、パリに流通した反ユダヤ文書群
・「太陽王」時代における政治権力の無力さと全能の力
・17世紀におけるエクリチュールと行為
――論争と論戦に関する研究のための方法論的展望
論考
・歴史と文学史の出会い――アラン・ヴィアラ著『作家の誕生』(注釈と批評)
・「実践の形式」における「国家理性」から、
ルーダンでの行為としての「国家理性」へ――歴史における時間の区分
・ベンヤミン、「偉大なる世紀」そして歴史家
――ひとつの仕事をふり返ること
・過去を見る/見ない――メグレと口の固い証人たち
・より高度な方法的意識の覚醒に向けて
――クリスチアン・ジュオーの認識と方法(野呂康)