10月の新刊:調査的感性術——真実の政治における紛争とコモンズ

2024年 10月 3日 コメントは受け付けていません。

調査的感性術_書影調査的感性術
真実の政治における紛争とコモンズ
マシュー・フラー+エヤル・ヴァイツマン(著)
中井悠(訳)

判型:四六判上製
頁数:281頁
定価:3000円+税
ISBN:978-4-8010-0765-9 C0036
装幀:宗利淳一
10月上旬発売!

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壁に残る爆弾の破片、葉叢に残る戦車の跡、iPhoneで撮影された無数の動画、衛星写真……あらゆる存在物の《感性術》を経由しながら、事件の真実と暴力を隠蔽する政治を調査せよ!

目次

序章

第Ⅰ部 感性術 Aesthetics

第1章 知覚を超える感性術
第2章 感性術
第3章 超感性術
第4章 超感性術的イメージに住まう方法
第5章 感性超過――意味を形成しないこと
第6章 感性術的権力

第Ⅱ部 調査 Investigation

第7章 調査とはなにか?
第8章 秘密
第9章 ネコと天使
第10章 耳と目
第11章 目と事務局
第12章 先制調査
第13章 事実の多くの論理
第14章 最小限の因果作用とフィールドの因果性
第15章 機械調査

第Ⅲ部 提案 Proposition

第16章 調査的コモンズ
第17章 ラボとスタジオ

原注

風変わりな指南書――訳者解題 中井悠

著者について
マシュー・フラー(Matthew Fuller)
1969年、イギリスに生まれる。実践的なソフトウェア批判を基盤にした独自のメディア研究を繰り広げるアクティヴィスト/アーティスト。ロンドン大学ゴールドスミス・カレッジ教授。主な著書に、Evil Media (co-authored, MIT Press, 2012)、How to Sleep: The Art, Biology and Culture of Unconsciousness (Bloomsbury, 2018) などがある。
エヤル・ヴァイツマン(Eyal Weizman)
1970年、イスラエルのハイファに生まれる。ガザ地区における調査から出発して、国家権力が引き起こす暴力事件を建築の問題として解析・追究・展示する調査機関フォレンジック・アーキテクチャーを主宰する。ロンドン大学ゴールドスミス・カレッジ教授。主な著書に、Hollow Land: Israel’s Architecture of Occupation (Verso, 2012)、Forensic Architecture: Violence at the Threshold of Detectability (MIT/Zone Books, 2017) などがある。

訳者について
中井悠(なかい ゆう)
実験的電子音楽をモデルとした広義の「パフォーマンス」の制作と研究を行なう。No Collective のメンバーとして音楽、ダンス、演劇、お化け屋敷などを世界各地で制作。現在、東京大学大学院総合文化研究科准教授(表象文化論)、副産物ラボ主宰。主な著書に、Reminded by the Instruments: David Tudor’s Music (Oxford University Press, 2021) などがある。

関連書
震える物質/ジェーン・ベネット/3500円+税
美学のプラクティス/星野太/2500円+税
風景の哲学/パオロ・ダンジェロ/3000円+税

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