11月の新刊:温泉文学史序説——夏目漱石、川端康成、宮沢賢治、モーパッサン《水声文庫》
2024年 10月 24日 コメントは受け付けていません。
温泉文学史序説
夏目漱石、川端康成、宮沢賢治、モーパッサン
《水声文庫》
岡村民夫(著)
判型:四六判上製
頁数:290頁
定価:2800円+税
ISBN:978-4-8010-0829-8 C0095
装幀:宗利淳一
11月上旬発売!
湯けむり文学めぐり
近代文学と温泉の歴史の出会いから生まれた奇跡の子・温泉文学。文豪のペンから湧き出る温泉は作品を潤してやまない。〈本格温泉小説〉の開祖・夏目漱石をはじめ、川端康成、宮沢賢治らの文学を渉猟、フランスのモーパッサンを遊覧し、文学史の新たな源泉を掘り当てる!
【目次】
序章 浴する文学
第1章 夏目漱石 一 ――『坊っちやん』『草枕』『二百十日』
コラム① 銭湯と温泉のあいだで
第2章 夏目漱石 二 ――『思ひ出す事など』『行人』『明暗』
コラム② 温泉絵画史序説
第3章 川端康成 ――『伊豆の踊子』『温泉雑記』『雪国』
コラム③ 近代温泉文学ツーリズム事始
第4章 宮沢賢治 ――イーハトーブ火山帯にて
コラム④ 浴する動物たち
終章 ギー・ド・モーパッサン ――『モン゠オリオル』
コラム⑤ 温泉ホテルと遊園地型温泉
注
あとがき
【著者について】
岡村民夫(おかむらたみお)
1961年、神奈川県に生まれる。法政大学教授(表象文化論、場所論)。四季派学会代表理事、宮沢賢治学会イーハトーブセンター会員、日本フランス語フランス文学会会員、表象文化論学会会員。主な著書に、『旅するニーチェ――リゾートの哲学』(白水社、2004年)、『イーハトーブ温泉学』(みすず書房、2008年)、『柳田国男のスイス――渡欧体験と一国民俗学』(森話社、2013年)、『立原道造――故郷を建てる詩人』(水声社、2018年)、『宮沢賢治論 心象の大地へ』(七月社、2020年、第33回宮沢賢治賞)など、主な訳書に、マルグリット・デュラス『デュラス、映画を語る』(みすず書房、2003年)、ジル・ドゥルーズ『シネマ2*時間イメージ』(共訳、法政大学出版局、2006年)、ステファヌ・ルルー『シネアスト宮崎駿 奇異なもののポエジー』(みすず書房、2020年)などがある。
【関連書】
立原道造――故郷を建てる詩人/岡村民夫/3500円+税
宮澤賢治の「序」を読む/淺沼圭司/2800円+税
小説は環流する――漱石と鷗外、フィクションと音楽/山本亮介/4000円+税
日本の文学理論――アンソロジー/大浦康介編/6000円+税