11月の新刊:マルグリット・ド・ヴァロワ——一人の女性の物語、一つの神話の歴史

2024年 11月 27日 コメントは受け付けていません。

マルグリットドヴァロワ_書影マルグリット・ド・ヴァロワ
一人の女性の物語、一つの神話の歴史
エリアーヌ・ヴィエノ(著)
鍛治義弘(訳)

判型:A5判上製
頁数:448頁
定価:6000円+税
ISBN:978-4-8010-0818-2 C0022
装幀:齋藤久美子
11月下旬発売!

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詩人、弁護人、フェミニストとしての王妃マルグリット 
兄弟との恋愛関係、退廃した生活、政敵の暗殺……ヴァロワ朝最後の王妃から悪女〈マルゴ〉のイメージを払拭すべく、回想録と書簡、後世の歴史家たちの著作を精査し、フランスの女性貴族をめぐる歴史的文脈とフェミニスト運動の展開を辿りながら、〈マルゴ伝説〉誕生の経緯と、神話の裏に隠された王妃の実像を明らかにする。



目次

第1部 一人の女性の物語

序章 王の娘あるいは王妃の娘
第1章 王女の幼年期(1553―1569年)
第2章 最初の同盟、初めての恋(1569―1572年)
第3章 忠誠から対立へ――両陣営間での「フランスの真珠」(1572―1574年)
第4章 不平党に仕えるナヴァール王妃――不和の時期(1574―1576年)
第5章 フランドルへの使節(1576―1578年)
第6章 一方の味方から他方の味方へ――ガスコーニュの方向(1578―1579年)
第7章 悲喜こもごものネラックの宮廷(1579―1581年)
第8章 大恋愛と「大嫌悪」(1582―1583年)
第9章 一難去ってまた一難――ガスコーニュの二度目の滞在(1583―1585年)
第10章 どん底(1585―1591年)
第11章 追放と回想(1591―1595年?)
第12章 王妃マルグリットの誕生(1595―1605年)
第13章 パリの再征服(1605―1606年)
第14章 国の恩人の晩年(1605―1615年)

第2部 一つの神話の歴史

第1章 当時の噂(1553―1615年)
第2章 生きている思い出(1615―1685年)
第3章 陰の時代(1685―1791年)
第4章 王妃マルゴ伝説の誕生(1800―1914年)
第5章 ありのままの王妃マルゴ(1918―1992年)

ペラン版後記

マルグリットの系図
年譜
マルグリット伝説の年表

書誌

著者について
エリアーヌ・ヴィエノ(Éliane Viennot)
1951年、リヨンに生まれる。サン=テチエンヌ大学名誉教授。主な著書にNon, le masculin ne l’emporte pas sur le féminin! Petite histoire des résistances de la langue française, Donnemarie – Dontilly, édition iXe, 2014, La France, les femmes et le pouvoir, Paris, Perrin, 2006, 2008 (2 volumes parus)がある。

訳者について
鍛治義弘(かじよしひろ)
1956年、兵庫県に生まれる。大阪大学文学部卒業、大阪大学大学院博士課程単位取得退学。博士(文学、立教大学)。専攻、フランスルネサンス文学。主な著書に『エクリチュールの冒険――新編・フランス文学史』(共著、大阪大学出版会、2003年)が、訳書に『マルグリット・ド・ヴァロワ回想録』(水声社、2024年)がある。

関連書
マルグリット・ド・ヴァロワ回想録 鍛治義弘訳/3500円+税

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