3月の新刊:ザ・プレイ――流れの彼方《現代美術スタディーズ》
2025年 2月 25日 コメントは受け付けていません。
ザ・プレイ
流れの彼方
《現代美術スタディーズ》
橋本梓(著)
判型:A5判上製
頁数:197頁
定価:3500円+税
ISBN:978-4-8010-0857-1 C0070
装幀:宗利淳一
3月中旬発売!
目的を越えた、人間の本質としての〝遊び〟
発泡スチロールのイカダで川を下る《現代美術の流れ》。10年も夏ごとに山で落雷を待ち続ける《雷》。1960年代の前衛美術を起点としながら、今やその文脈を遥かに越え、50年以上活動を続ける特異な集団の全貌を描き出す。
【目次】
長い前書き、あるいはプレイの調査に至るまで
第1章 個から集団へ 1967-1969年
《第1回PLAY 展》
《VOYAGE: Happening In An Egg》
1968年のハプニング
《HOSPITAL――エイプリルフール ハプニングス》
《現代美術の流れ》
《CROSS-MEETIN’――プレイ氏のもうひとつの旅》
《7DIMENSIONS――ハロゲン化するプレイ氏の触媒調合あるいは12090帯での追跡計画》
『プレイ新聞』
第2章 旅をする、生活する 1970-1976年
《白十字宣言――As a matter of sight and thought》
《SHEEP――羊飼い》
《BENCH》
《FLAG・旗》
《IE: THE PLAY HAVE A HOUSE》
《THE BRIDGE》
《TOROKKO: ANOTHER WAY TO PLAY》
《CANOE》
《風――WANDERING IN THE WIND》
第3章 雷を待つ 1977-1986年
《雷》の準備
塔を建て、雷を招く
《雷》に集う人々
雷を待ちながら
《MADO 或いは返信=埒外のものを愛せよ》――兵庫県立近代美術館との協働(1)
《作業室=意味の模型》――兵庫県立近代美術館との協働(2)
《MAP 1/1――吹田市春日2丁目22番地》
第4章 長いプラトー 1988年―2000年代
《イエローパイプ》
《CLOCK――7000万年の光芒》
「芸術と日常――反芸術/汎芸術」
口永良部と屋久島
第5章 流れの彼方へ 2011年以降
調査と資料の収蔵に至るまで
2011年以後のプレイ――フランス、そして世界での展開
まだ見ぬ流れの彼方へ
まとめに替えて
図版一覧
あとがき
【著者について】
橋本梓(はしもとあずさ)
1978年、滋賀県に生まれる。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程指導認定退学。国立国際美術館主任研究員。主な企画展には、「風穴 もうひとつのコンセプチュアリズム、アジアから」(2011年)、「THE PLAY since 1967 まだ見ぬ流れの彼方へ」(2016年、いずれも国立国際美術館)、「Viva Video! 久保田成子展」(国立国際美術館ほか共同企画、2021年。倫雅美術奨励賞受賞)、「六本木クロッシング2022展――往来オーライ!」(森美術館、共同企画、2022年)などが、著書には、『現代アート10講』(共著、武蔵野美術大学出版局、2017年)、訳書には、ジョナサン・クレーリー『知覚の宙吊り――注意、スペクタクル、近代文化』(共訳、平凡社、2005年)がある。
【《現代美術スタディーズ》既刊】
現代美術の誕生と変容/山梨俊夫/4000円+税
ゲルハルト・リヒター――絵画の未来へ/林寿美/2500円+税