3月の新刊:シンデレラの末永く幸せな変身

2025年 2月 26日 コメントは受け付けていません。

シンデレラ_書影シンデレラの末永く幸せな変身
北村紗衣・小森謙一郎・嶋内博愛・戸塚学(編)

判型:四六判並製
頁数:252頁
定価:2200円+税
ISBN:ISBN978-4-8010-0851-9 C0098
装幀:齋藤久美子
3月上旬発売!

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ディズニープリンセスだけじゃない!!

白馬にまたがるシンデレラや、男の子のシンデレラも?
昔話から、絵画、オペラ、小説、現代映画まで……
世界各地で生まれた多様なシンデレラ物語を読み解く。



目次

はじめに 
北村紗衣


1 シンデレラ論の地平について――カルロ・ギンズブルグと白い神話学
小森謙一郎
2 継母と嫉妬深い六人の娘たち――バジーレの「灰かぶり猫」をめぐって
倉科岳志
3 新旧論争を踏まえてペロー「サンドリヨン」を読んでみる
木元豊


4 イラストでよみがえる古典――ドレ挿絵のペロー『昔話集』
福田美雪
5 灰かぶりの系譜――十九世紀初頭の舞台作品を中心に
嶋内博愛
6 中欧のもうひとりのシンデレラ――映画『灰かぶり姫の三つの願い』とボジェナ・ニェムツォヴァー
桂元嗣


7 葉限――「中国のシンデレラ」は漢民族のシンデレラだったのか?
上原究一
8 東アジア古典世界のシンデレラ
福田武史

コラム(1) 日本古典演劇のなかの「継子」
日置貴之


9 占領下日本のシンデレラ――安岡章太郎『ガラスの靴』
戸塚学
10 あれもこれもシンデレラ?――物語の影響力
北村紗衣

コラム(2) レジリエンスあるいはわからなさの試練――ポムラ版シンデレラをめぐって
浅間哲平

参考文献

おわりに 
嶋内博愛

編者/執筆者について
北村紗衣(きたむらさえ)
武蔵大学人文学部教授(英文学)。著書に、『シェイクスピア劇を楽しんだ女性たち』(白水社、2018年)、『批評の教室』(筑摩書房、2021年)、『[増補]お砂糖とスパイスと爆発的な何か』(筑摩書房、2025年)などがある。
小森謙一郎(こもりけんいちろう)
武蔵大学人文学部教授(ヨーロッパ思想史)。著書に、『アーレント 最後の言葉』(講談社選書メチエ、2017年)、訳書に、バシール+ゴールドバーグ編『ホロコーストとナクバ――歴史とトラウマについての新たな話法』(水声社、2023年)などがある。
嶋内博愛(しまうちひろえ)
武蔵大学人文学部教授(文化人類学)。著書に、『「燃える人」伝承と西洋の死生観』(言叢社、2012年)、『人形の文化史』(共著、水声社、2016年)、編著に、『パリ・オペラ座とグランド・オペラ』(共編、森話社、2022年)などがある。
戸塚学(とつかまなぶ)
武蔵大学人文学部教授(日本近現代文学)。編著に、『世界文学アンソロジー』(共編、三省堂、2019年)、『教科書の中の世界文学』(共編、三省堂、2024四年)などがある。

倉科岳志(くらしなたけし)
京都産業大学文化学部教授(イタリア近現代史)。著書に、『クローチェ 1866-1952』(藤原書店、2010年)、『イタリア・ファシズムを生きた思想家たち――クローチェと批判的継承者』(岩波書店、2017年)などがある。
木元豊(きもとゆたか)
武蔵大学人文学部教授(フランス文学)。著書に、『バッカナリア――酒と文学の饗宴』(共著、成文社、2012年)、『人形の文化史』(共著、水声社、2016年)などがある。
福田美雪(ふくだみゆき)
青山学院大学文学部教授(フランス文学)。著書に、『オペラの時代――音楽と文学のポリフォニー』(共著、水声社、2024年)、訳書に、フーコー『狂気・言語・文学』(共訳、法政大学出版局、2022年)などがある。
桂元嗣(かつらもとつぐ)
武蔵大学人文学部教授(ドイツ文学)。著書に、『中央ヨーロッパ――歴史と文学』(春風社、2020年)、『ドイツ文学の道しるべ』(共著、ミネルヴァ書房、2021年)などがある。
上原究一(うえはらきゅういち)
東京大学東洋文化研究所准教授(中国古典文学、書誌学)。著書に、『なぜ古い本を網羅的に調べる必要があるのか――漢籍デジタル化公開と中国古典小説研究の展開』(共著、文学通信、2023年)、編著に、『明清文学論集 その楽しさ その広がり』(共編、東方書店、2024年)などがある。
福田武史(ふくだたけし)
武蔵大学人文学部教授(日本上代文学)。著書に、『先代旧事本紀論――史書・神道書の成立と受容』(共著、花鳥社、2019年)、『新釈全訳日本書紀 上巻』(共著、講談社、2021年)などがある。
日置貴之(ひおきたかゆき)
明治大学准教授(日本演劇研究)。著書に、『変貌する時代のなかの歌舞伎――幕末・明治期歌舞伎史』(笠間書院、2016年)、『異性装――歴史の中の性の越境者たち』(共著、集英社インターナショナル、2023年)、編著に、『真山青果とは何者か?』(共編、文学通信、2019年)などがある。
浅間哲平(あさまてっぺい)
明治大学専任講師(フランス文学)。編著に、『ローカルから見るヨーロッパ――国際関係学を学ぶ人へ』(静岡県立大学、2022年)などがある。

関連書
人文学のレッスン――文学・芸術・歴史/小森謙一郎・戸塚学・北村紗衣編/2500円+税
人形の文化史——ヨーロッパの諸相から/香川檀編/3000円+税

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