5月の新刊:オーネット・コールマン――領土と冒険
2025年 4月 22日 コメントは受け付けていません。
オーネット・コールマン
領土と冒険
マリア・ゴーリア(著)
林道郎(訳)
判型:A5判並製
頁数:381頁
定価:4000円+税
ISBN:978-4-8010-0866-3 C0073
装幀:宗利淳一
5月上旬発売!
自由、来るべきもの
前人未踏の領域を切り開き、20世紀を震撼させた《フリー・ジャズの闘士》。
同時代の広大な社会・文化的ネットワークを踏破し、膨大な証言の中から新たなオーネット像を描き出す、画期的評伝!
やつが何をやっているのか、正確に言い当てることはできない。それは組織化された脱組織化、あるいは間違っているものを正しく演奏するようなものなんだ。
――チャールズ・ミンガス
そうか。これこそが答えに違いない。
――ジョン・コルトレーン
あいつの書く曲と演奏を聴いてみればいい、心の中がやられているんだよ。
――マイルス・デイヴィス
僕たちは演奏しはじめたんだけど、それは聴いたこともない音楽だった。
――チャーリー・ヘイデン
ロックとかパンクの人間たちにとっての彼の魅力の一部は、彼が複雑なミュージシャンであることを求めていないことです。
――パティ・スミス
オーネットの凄さは、彼が実際に演奏するものを超えている。
――パット・メシーニー
【目次】
序
第一章 登場
第二章 点火
第三章 大気圏を震わせて
第四章 伝達
エピローグ――最後の夜
注
参考文献
謝辞
写真提供およびその権利関係について
索引
訳者あとがき
【著者について】
マリア・ゴーリア(Maria Golia)
著述家。主にノンフィクションの分野で活躍を続けている。エジプトに長期にわたって在住した経験をもとに、以下のような著作を出版。Cairo, City of Sand (2004), Photography and Egypt (2010), A Short History of Tomb-Raiding (2022)(いずれも未訳)。また、隕石を主題とした Meteorite: Nature and Culture (2015)(未訳)を上梓。同書を執筆中にオーネット・コールマンの音楽に強い関心を抱き、フォートワースの〈キャラヴァン・オヴ・ドリームス〉で1985年から92年まで働いた経験や、音楽一家に生まれ育った背景を活かして、本書の執筆に取り組む。また、コラムニストや書評家としても活躍し、『タイムズ・リテラリー・サプリメント』や『ニュー・ステーツマン』など、数々の雑誌や新聞などに寄稿。
【訳者について】
林道郎(はやしみちお)
1959年、函館市に生まれる。コロンビア大学大学院美術史学科博士号取得。美術批評家。主な著書に、『死者とともに生きる――ボードリヤール「象徴交換と死」を読み直す』(現代書館、2016年)、『絵画は二度死ぬ、あるいは死なない』(全7巻、アートトレイス、2003-09年)、『静かに狂う眼差し――現代美術覚書』(水声社、2017年)などが、主な訳書に、ジェーン・ベネット『震える物質――物の政治的エコロジー』、トーマス・クロウ『芸術の知性』(共訳、いずれも水声社、2024年)などがある。
【関連書】
エレクトリック・マイルス/ポール・ティンゲン/6000円+税
ビル・エヴァンス――ジャズ・ピアニストの肖像/ピーター・ペッティンガー/3000円+税
チャーリー・パーカー――モダンジャズを創った男/カール・ヴォイデック/3000円+税
サイレンス/ジョン・ケージ/4000円+税
ジョン・ケージ伝――新たな挑戦の軌跡/ケネス・シルヴァーマン/5800円+税
実験音楽――ケージとその後/マイケル・ナイマン/3000円+税
モートン・フェルドマン――〈抽象的な音〉の冒険/高橋智子/3800円+税
フランク・オハラ――冷戦初期の詩人の芸術/飯野友幸/2500円+税