3月の新刊:『サミュエル・ベケット!』

2012年 3月 13日 コメントは受け付けていません。

beckett_a5_cover_e69c80e7b582ol岡室美奈子・川島健・長島確編

サミュエル・ベケット!——これからの批評

A5判上製376頁/定価3800円+税
ISBN978-4-89176—897-3  C0098  3月15日頃発売!


ゴドーは待たれていなかった !?


新進気鋭の執筆陣が、メディア論、イメージ論、
演劇論など、さまざまなアプローチによって、
「不条理劇作家」ではない、新たなベケット像に肉薄する試み。



目次

巻頭言 竹本幹夫
はじめに 岡室美奈子

Ⅰ 「ゴドー」のいま
結びのパラドクス——『ゴドーを待ちながら』における執筆の軌跡をめぐって 西村和泉
歓待の失敗——『ゴドーを待ちながら』と他者の迎え入れ 垣口由香

Ⅱ 耳をすます——メディア
ひび割れた声、開かれた瞳——『クラップの最後のテープ』における裂開と合一のイメージ 藤原曜
ロンドンのアイルランド人——ベケット『なつかしの曲』/パンジェ『クランクハンドル』をめぐって 川島健
見える身体のゆくえ——『わたしじゃない』における「聴き手」の不在を考える 宮脇永吏

Ⅲ 想像/創造せよ——散文
『死せる想像力よ想像せよ』——球形、アンドロギュヌス的イメージの表象をめぐる考察 景英淑
「同伴するために」——『伴侶』におけるイメージの創造と境界の感覚 菊池慶子

IV 反復のはてに——後期演劇1
起源なき痕跡としての身体——『あしおと』における指標性 久米宗隆
終わりなき流離——『なに どこ』における構造の不確定性について 片岡昇

Ⅴ 幽霊たち——後期演劇2
演劇の〈今(maintenant)〉を転倒させること——サミュエル・ベケット『モノローグ一片』における〈捉まえる手(la main tenante)〉 木内久美子
霊媒ベケット——蓄音機としての『オハイオ即興劇』と『ユリシーズ』 岡室美奈子

資料紹介
あとがき

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