受賞情報

2012年 3月 16日 コメントは受け付けていません。

去る3月15日付けで、第3回表象文化論学会賞が発表され、小社より
2011年6月に刊行された、鯖江秀樹さんの『イタリア・ファシズムの芸術政治』
奨励賞を受賞されました。鯖江さん、おめでとうございます!(詳細はこちら→

今年度は小社刊行物のうち、2011年1月に刊行された江村公さんの
『ロシア・アヴァンギャルドの世紀』も学会賞にノミネートされていましたが、
さすがに2冊同時受賞はなりませんでした……。
「鯖江さんの論考は、日本での先行研究が少ない貴重なお仕事ですし、
江村さんのロシア・アヴァンギャルド論も、近年では出色の成果です。
これら20世紀の芸術-政治運動のアポリアを再考するためにも、
ぜひ、2冊あわせて読んでいただけたら」と、
両方の編集を担当した、小社のSNは語っております。

また、第1回表象文化論学会賞 の際には、
乗松亨平さんの『リアリズムの条件』が、おなじく奨励賞を受賞しています。
今後もこのような栄えある場で評価していただけるような、
すぐれた書籍を刊行して参りたいと期しております。小社刊行物にご注目ください!



italiafascism_cover鯖江秀樹

イタリア・ファシズムの芸術政治

A5判上製276ページ/定価4000円+税
ISBN 978-4-89176-836-2   C0070 好評発売中



《ファシズモの芸術》とは何か?

政治権力による桎梏のもと、グラムシ、ゴベッティらの
卓抜な批評によって浮上するモダン・アートの可能性/不可能性を、
絵画・建築の豊富な実例を通して検証する。

【目次】

はじめに:「芸術政治」の展望と方法:アントニオ・グラムシに倣って
第1章:批評家と画家の行方:ピエロ・ゴベッティの絵画論
第2章:ファシズム芸術をめぐる葛藤:ジュゼッペ・ボッタイの文化政策論
第3章:美術史学の政治化:リオネッロ・ヴェントゥーリの美術論
第4章:批評と生への眼差し:エドアルド・ペルシコの建築批評論
第5章:ファシズム文化のための攻防:ジュゼッペ・ボッタイの芸術戦略論
おわりに:様式の不在から多面性へ


参考文献
図版一覧
あとがき

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