『中村真一郎 青春日記』刊行記念 パネルディスカッション開催!
2012年 9月 5日 コメントは受け付けていません。
戦後文学を代表する文人・中村真一郎の、旧制第一高等学校在学中の日記を翻刻した『中村真一郎 青春日記』(小社刊)は、早熟なこの作家の読書遍歴はもちろん、福永武彦をはじめとする作家たちとの交友からプライベートの一面までを、まざまざと現代によみがえらせる超一級の資料として、各メディアで好評をいただいております。
そこで今回、この日記に描かれたさまざまな事象のなかから、とりわけ「旧制高校」という文化・思想・生活に着目して、中村真一郎の会、国際日本文化研究センターの共催で、パネルディスカッションを開催いたします。ふるってお運びください。
パネルディスカッション
「『中村真一郎 青春日記』と旧制高校」
◎日時:2012年9月15日(土) 14:00~◎会場:国際日本文化研究センター 第1共同研究室(地図はこちら→*)
【14:00~16:00】
基調報告:依岡 隆児(徳島大学教授・ドイツ文学)
パネリスト:粕谷 一希(評論家)、竹内洋(教育社会学)
コメンテイター:清水徹(フランス文学)
司会:鈴木 貞美
【16:00~17:00】
会場との質疑応答
◎懇親会:プログラム終了後、日文研レストラン「赤鬼」にて
◎共催:国際日本文化研究センター、中村真一郎の会
◎お問い合わせ :中村真一郎の会 tel. 03-5689-8410
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【講師紹介】
依岡隆児(よりおか・りゅうじ)
1961年、高知県に生まれる。東京都立大学大学院人文科学研究科独文学博士課程中途退学、文学博士(東北大学)。現在は、徳島大学教授。専攻は、ドイツ文学。主な著書に、『ギュンター・グラスの世界』(鳥影社、2007年)、主な訳書に、ギュンター・グラス『玉ねぎの皮をむきながら』(集英社、2008年)、同『女ねずみ』(共訳、国書刊行会、1994年)などがある。
粕谷一希(かすや・かずき)
1930年、東京都に生まれる。東京大学法学部卒業。中央公論社に入社後、『中央公論』『歴史と人物』の編集長を歴任、同社退社後は『東京人』を創刊。現在は評論家、都市出版株式会社相談役。主な著書に、『内藤湖南への旅』(藤原書店、2011年)、『鎮魂 吉田満とその時代』(文春新書、2005年)、『中央公論社と私』(文藝春秋、1999年)など多数がある。
竹内 洋(たけうち・よう)
1942年、東京都に生まれる。京都大学大学院教育学研究科博士課程単位取得退学。京都大学大学院教育学研究科教授、関西大学社会学部教授などを経て、現在は、関西大学東京センター長。専攻は、教育社会学。主な著書に、『メディアと知識人』(2012年)、『革新幻想の戦後史』(2011年、吉野作造賞。以上、中央公論新社)など多数がある。
清水 徹(しみず・とおる)
1931年、東京都に生まれる。東京大学文学部卒業。明治学院大学名誉教授。〈中村真一郎の会〉幹事長。専攻は、フランス文学。主な著書に、『マラルメの〈書物〉』(水声社、2011年)、『ヴァレリーの肖像』(筑摩書房、2004年)、『書物について』(岩波書店、2001年)、主な訳書に、ルイ=ルネ・デ・フォレ『おしゃべり/子供部屋』(水声社、2010年)など多数がある。
鈴木 貞美(すずき・さだみ)
1947年、山口県に生まれる。東京大学文学部卒業。総合研究大学院大学博士。現在は、国際日本文化研究センター教授。〈中村真一郎の会〉常任幹事。専攻は、日本近現代文学。主な著書に、『日本語の「常識」を問う』(平凡社新書、2011年)、『日本人の生命観』(中公新書、2011年)『わび・さび・幽玄』(水声社、2006年)、『梶井基次郎の世界』(作品社、2001年)など多数がある。
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『中村真一郎 青春日記』
池内輝雄・傳馬義澄 編翻刻=荒川澄子・安西晋二・石井佑佳・岡崎直也・河合恒・北原泰邦
A5判上製402頁/定価=5000円+税
ISBN 978-4-89176-908-6 C0095 好評発売中!
彷徨する魂。若き日の読書と交友
のちに《戦後派》の小説家、批評家、詩人として知られることになる著者の筐底に秘められてきた旧制高校時代の膨大な日記の完全翻刻版。
莫大な量の読書ノートにして福永武彦らとの交遊録でもある。
中村真一郎研究のみならず、近現代文学史を考えるうえで第一級資料。
中村真一郎コレクション
既刊好評発売中(いずれも税抜き)
城北綺譚 1800円
日本古典にみる性と愛 2500円
全ての人は過ぎて行く 3000円