12月の新刊:『ドストエフスキーと小説の問い』
2012年 11月 22日 コメントは受け付けていません。
ドストエフスキーと小説の問い
番場俊A5版上製/368頁/5000円+税
978-4-89176-925-3 C 0098 12月4日頃発売
小説、この反時代的なもの。
これまでの研究者たちがほとんど口にしてこなかった問い——
「小説とは何か」を、昨今のブームも視野に入れ、
ドストエフスキー論の新たな機軸を打ち出す注目の書。
文学史上最高の小説が『カラマーゾフの兄弟』だとしたら、
作者であるドストエフスキーは「小説」という形式を
いかにして探求してきたのか……。
フロイトの精神分析、バフチンの多声性の理論を踏まえ、
「手紙」「告白」「メディア」「時間」をテーマに
ドストエフスキー理解の新たな次元を切り開く。
*
【目次】
序章
Ⅰ 手紙
第1章 手紙の暴力
第2章 文学と手紙、感応の遊戯
第3章 盗まれた手紙
Ⅱ 告白
第4章 「告白小説」のプラン
第5章 告白の現実的条件
Ⅲ メディア
第6章 『罪と罰』と同時代ジャーナリズム
第7章 メディア・リテラシーの練習問題
第8章 文学の生まれるところ
Ⅳ 『カラマーゾフの兄弟』
第9章 ゼロ年代のドストエフスキー
第10章 小説の問いから『カラマーゾフの兄弟』へ
第11章 ジャンルの闘争
第12章 『カラマーゾフの兄弟』から小説の問いへ
終章 小説の時間
註/あとがき
*
【関連本】価格税別
リアリズムの条件 乗松亨平 4000円
デーモンと迷宮 ミハイル・ヤンポリスキー/乗松亨平・平松潤奈訳 4800円