4月の新刊:『魂のたそがれ』
2013年 3月 23日 コメントは受け付けていません。
魂のたそがれ 世紀末フランス文学試論
湯沢英彦四六判上製/306頁/定価=3200円+税
ISBN978-4-89176-966-6 C0098 4月1日頃発売!
ユイスマンス、ジャン・ロラン、メーテルランク、ラシルドなど、
19世紀末を生きた作家たちの作品を読み解きながら、
魂のありかを見失った「終わり」の時代の人々の、
迷いと焦りと闘いを浮かびあがらせる渾身の評論。
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目次
第Ⅰ部 〈斬首〉の不安、〈身体〉の過剰
第一章 ピエロとマネキン——あるパントマイム脚本をめぐって
第二章 パイナップルと魂——ジャン・ロラン『ブーグルロン氏』
第三章 「然るべき場所にあるものなど何もない」——メーテルランク『温室』、ラシルド『ヴィーナス氏』その他
第四章 「ただ最悪のことが起きる」——ユイスマンス『流れのままに』他二篇
第五章 狂想のマチエール——ユイスマンス『仮泊』
第Ⅱ部 〈彼方〉の幻影、〈断片〉の揺らめき
第六章 不可思議なものへの愛——ジャン・ロラン『象牙と陶酔のお姫さまたち』
第七章 「この世ならぬ源」を求めて——ユイスマンス『出発』、『スヒーダムの聖女リドヴィナ』など
第八章 世界との愚直な絆——写真家アジェとサン=セヴラン教会
第九章 「巫女」の時代の終わり——ヒステリーと霊媒をめぐる諸言説について
第十章 未知なる魂のために——プルーストの問いかけ