11月の新刊:《小島信夫短篇集成》②『アメリカン・スクール/無限後退』
2014年 12月 29日 コメントは受け付けていません。
小島信夫短篇集成②
アメリカン・スクール/無限後退
編集委員=千石英世・中村邦生
編集協力=柿谷浩一
解説=芳川泰久
月報=伊藤氏貴・松本潤一郎・猪俣和也
A5判上製/608頁/定価8000円+税 好評発売中!
ISBN978-4-8010-0062-9 C0393
装幀=西山孝司
関係性としての建築に、構造を生み出してゆく建築に、いわば関係しながら成長してゆく要素を、当の建築に住まわせてゆくのがこの時期の小島信夫の発明である。そしてその要素とは、女である。小島信夫は、いわば建築物の真の主体としての女を、この時期に見いだしている。(芳川泰久「解説」より)
小島信夫の全短篇を網羅するシリーズ、第2回配本。
終戦後の日米関係を鋭く諷刺する芥川賞受賞作「アメリカン・スクール」以後、小島文学はどのような変遷をたどるのか?
最晩年にいたるまで脳裏を離れなかった〈信仰〉の問題を先取りする「神」、冥界を思わせる空間を舞台に繰り広げられる珍妙な追走劇「鬼」、カフカ的な戦争小説(?)「無限後退」などに加え、単行本未収録であった「ツムジ風」「雪の降る夜」「浮浪女ビクトリア」「滝壺とメーデー」「勝手な人」「宿り木」をふくむ26篇(1954〜1956)を収録。
*内容見本呈。ご請求ください。
【目次】
アメリカン・スクール
神
鬼
狸
犬
人
R宣伝社
花と魚
憂い顔の騎士たち
温泉博士
音
チャペルのある学校
カメラ遭難せず
ツムジ風
声
ある掃除夫の観察
離れられぬ一隊
雪の降る夜
浮浪女ビクトリア
遅れる男
受験シーズン
滝壺先生とメーデー
勝手な人
草ぼうきの唄
無限後退
宿り木
解題 柿谷浩一
建築と女 芳川泰久
【次回配本】
③愛の完結/異郷の道化師 解説=堀江敏幸 予価8000円+税
【小島信夫の本】
《小島信夫批評集成》
①現代文学の進退 解説=中村邦生 8000円+税
②変幻自在の人間 解説=都甲幸治 10000円+税
③私の作家評伝(全) 解説=千石英世 7000円+税
④私の作家遍歴Ⅰ 解説=保坂和志 6000円+税
⑤私の作家遍歴Ⅱ 解説=宇野邦一 6000円+税
⑥私の作家遍歴Ⅲ 解説=阿部公彦 6000円+税
⑦そんなに沢山のトランクを 解説=堀江敏幸 9000円+税
⑧漱石を読む 解説=千野帽子 8000円+税
*
小説の楽しみ 1500円+税
書簡文学論 1800円+税
演劇の一場面 2000円+税
*
未完の小島信夫 中村邦生+千石英世 2500円+税
小島信夫の読んだ本 小島信夫文庫蔵書目録 昭和女子大学図書館編 5000円+税
小島信夫の書き込み本を読む 小島信夫文庫関係資料目録 昭和女子大学図書館編 5000円+税
水声通信②/小島信夫を再読する 1000円+税