3月の新刊:カフカの動物物語――〈檻〉に囚われた生
2015年 4月 28日 コメントは受け付けていません。
カフカの動物物語――〈檻〉に囚われた生
山尾涼
A5判上製/256頁/定価=4000円+税
ISBN978−4−8010−0091−9 C0098 好評発売中!
装幀者=宗利淳一
〈檻〉の動物が訴えるものとは?
様々な抑圧に曝され苦しむカフカの動物たち,存在の危機に瀕する彼ら彼女ら/動物たちは隠蔽された問題を我々/人間に暴露し始める……時代の〈破れ目〉を穿つカフカの文学に,〈人間像〉再考の契機を見出す。
【目次】
はじめに
序章
第1章 〈動物物語〉とは
第2章 社会的な〈檻〉
第3章 他者との関係・身体という〈檻〉
第4章 認識という〈檻〉
最終章 動物という表象とこれからの〈動物物語〉
おわりに
註
参考文献
事項索引
人名索引
【著者】
山尾涼(やまおりょう) 1978年,名古屋市に生まれる。名古屋大学大学院文学研究科博士課程単位取得後退学。文学博士。専攻は,ドイツ文学。主な論文に,「生/性が否定的表象と結びつく時――カフカの短編をめぐって」(『オーストリア文学』,第28号,2012年),「世界の破れ目と回帰する〈身体〉――フロイトとカフカにまつわるアントロポロギー」(『フロイトの彼岸――精神分析,文学,思想』,日本独文学会研究叢書101号,2014年)などがある。
【関連書】
カフカと〈民族〉音楽/池田あいの/3500円+税
カフカの夢分析/フェリックス・ガタリ著,杉村昌昭訳/1800円+税