3月の新刊:小島信夫短篇集成⑥ ハッピネス/女たち
2015年 4月 28日 コメントは受け付けていません。
小島信夫短篇集成⑥ ハッピネス/女たち
編集委員=千石英世・中村邦生
編集協力=柿谷浩一
解説=中村邦生
月報=富岡幸一郎・いしいしんじ・佐々木敦
A5判上製/472頁/定価7000円+税
ISBN978-4-8010-0066-7 C0393 好評発売中!
装幀=西山孝司
小島信夫は読んだ本をよく忘れる。あるいは忘れているふりをする。いや、もっと正確には忘れることを望み、むしろ忘れることを読書の方法と見なしさえしているように思えることがある。(中村邦生「解説」より)
小島信夫の全短篇を網羅するシリーズ、第6回配本。
巨篇『別れる理由』への迂遠な助走となった連作「町」の作品群、そして、『菅野満子の手紙』『寓話』など破格の長篇のかたわらで綴られ、小説とエッセイ、記憶と忘却を縦横無尽に横断/往還する、メタフィクショナルな短篇世界の全貌。
中期の佳編「ハッピネス」、自意識過剰な飼い犬との奇妙な対話の中に主従関係のねじれを描く異色作「石遊び」、手紙や自作の引用によって読者を翻弄してやまない「返信」などの他、単行本未収録作品「観客」「続モンマルトルの丘」をふくむ、全23篇(1971〜1982)を収録。
*内容見本呈。ご請求ください。
目次
人探し
観客
仮病
ハッピネス
山へ登る話
小さな神様
二度の訪問
美わしの涙
あいびき
よもつひらさか
石遊び
モグラのような
ワラビ狩り
わんこソバ
スキット
歩きながらの話
泣く話
続モンマルトルの丘
女たち
レオナルド・ダ・ヴィンチの夜
返信
有縁
『一寸先は闇』
解題 柿谷浩一
〈うろおぼえ〉という作法 中村邦生
【全巻内容】
①小銃/馬 解説=千石英世 8000円+税
②アメリカン・スクール/無限後退 解説=芳川泰久 8000円+税
③愛の完結/異郷の道化師 解説=堀江敏幸 8000円+税
④夫のいない部屋/弱い結婚 解説=平田俊子 8000円+税
⑤眼/階段のあがりはな 解説=いとうせいこう 6000円+税
⑥ハッピネス/女たち 解説=中村邦生 7000円+税
⑦月光/平安 解説=保坂和志 7000円+税
⑧暮坂/こよなく愛した 解説=千野帽子 8000円+税
★全巻セット定価=60000円+税
【小島信夫の本】
《小島信夫批評集成》
①現代文学の進退 解説=中村邦生 8000円+税
②変幻自在の人間 解説=都甲幸治 10000円+税
③私の作家評伝(全) 解説=千石英世 7000円+税
④私の作家遍歴Ⅰ 解説=保坂和志 6000円+税
⑤私の作家遍歴Ⅱ 解説=宇野邦一 6000円+税
⑥私の作家遍歴Ⅲ 解説=阿部公彦 6000円+税
⑦そんなに沢山のトランクを 解説=堀江敏幸 9000円+税
⑧漱石を読む 解説=千野帽子 8000円+税
*
小説の楽しみ 1500円+税
書簡文学論 1800円+税
演劇の一場面 2000円+税
*
未完の小島信夫 中村邦生+千石英世 2500円+税
小島信夫の読んだ本 小島信夫文庫蔵書目録 昭和女子大学図書館編 5000円+税
小島信夫の書き込み本を読む 小島信夫文庫関係資料目録 昭和女子大学図書館編 5000円+税
水声通信②/小島信夫を再読する 1000円+税