日仏翻訳受賞報告
2015年 6月 23日 コメントは受け付けていません。
弊社から2013年1月に刊行されました、レーモン・クノー『リモンの子供たち』の翻訳が、「専門的知見に支えられた驚くべき名人芸」であるとして、訳者の塩塚秀一郎氏に第20回日仏翻訳文学賞が与えられました。(授賞式:2015年6月15日、於、ホテル・オークラ)
選考委員の野崎歓、堀江敏幸、澤田直の3氏、小西国際交流財団の皆様をはじめ、このたびの選考に関わられた皆様に感謝申し上げます。
「英雄が渇望される時代一般への警鐘としての普遍的な価値」と「クノーらしい人間に対する寛容な眼差し」(塩塚秀一郎氏(受賞者))という、二面的な魅力を持つ本作を、この機会にぜひお手にとってご覧下さい。
リモンの子供たち (レーモン・クノー・コレクション 3)
塩塚秀一郎訳
四六判/上製395頁/定価3200円+税
ISBN978-4-89176-863-8 C0397 絶賛発売中!
太陽は糞便でできている!
実在の〈狂人〉たちをテーマに『不正確科学百科事典』を執筆する、シャンベルナックとブルジョアの一家、リモン家。二つの世界が交錯しながら、突飛な〈狂人〉たちの言行が、破局へ向かう時代の空気を照らし出す。人間の愚かさを根源的に問う、クノーの知られざる傑作。