6月新刊:ジョイスとめぐるオペラ劇場《水声文庫》
2015年 6月 23日 コメントは受け付けていません。
ジョイスとめぐるオペラ劇場
宮田恭子(著)
判型:四六判上製
頁数:333頁
定価:4000円+税
ISBN:978−4−8010−0100−8 C0090 好評発売中!
装幀者: 宗利淳一
内容紹介:
ジョイスにとって《歌に高められた人間の声は、最高にして最も清らかな音楽の顕現》であった。テノールの歌手としても存在感をしめしたジョイスがいかにオペラの歌詞をわがものとし、『ユリシーズ』『フィネガンズ・ウェイク』に反映させたか。
14のオペラを通してジョイスを考え、ジョイスを通してオペラを語る。
目次:
まえがき
第1部 ジョイスとオペラ
第2部 ジョイスと個々のオペラ作品
1 モンテヴェルディ『オルフェオ』 葬送の歌
2 モンテヴェルディ『ポッペアの戴冠』 愛欲の見本図
3 モーツァルト『ドン・ジョヴァンニ』 カタログの歌
4 モーツァルト『魔笛』 フリーメイソン
5 ベッリーニ『夢遊病の娘』 「すべては失われ」
6 ベッリーニ『ノルマ』 「清らかな女神」
7 ドニゼッティ『愛の妙薬』 媚薬の効用
8 ドニゼッティ『ランメルモールのルチア』 狂乱の娘
9 フロトー『マルタ』 「夢のように」
10 ヴェルディ『ナブッコ』 祖国愛
11 ヴェルディ『椿姫』 再生への願望
12 ワグナー『トリスタンとイゾルデ』 愛の死
13 プッチーニ『トゥーランドット』 謎かけ花嫁
14 シュトラウス『サロメ』 七つのベールの踊り
注
テキスト・主要参考文献
あとがき
著者について:
宮田恭子(みやたきょうこ) 1934年、石川県に生まれる。東京大学大学院人文科学研究科比較文学比較文化修士課程修了。元玉川大学教授。主な著書に『ウルフの部屋』(1992)、『ジョイスと中世文化』(2009)、『ルチア・ジョイスを求めて』(2011、いずれも、みすず書房)、おもな訳書にS・ジョイス『兄の番人——若き日のジェイムズ・ジョイス』(1993)、R・エルマン『ジェイムズ・ジョイス伝1・2』(1996、いずれも、みすず書房)、J・ジョイス『抄訳 フィネガンズ・ウェイク』(2004、集英社)等がある。
関連書:
『ユリシーズ』と我ら―—日常生活の芸術/デクラン・カイバート著/坂内太訳/5000円+税
ジョイスをめぐる冒険/夏目博明著/4000円+税