8月新刊:小島信夫長篇集成⑤ 別れる理由Ⅱ

2015年 8月 17日 コメントは受け付けていません。

小島長篇5カバ
小島信夫長篇集成⑤ 別れる理由Ⅱ
編集委員=千石英世・中村邦生
編集協力=柿谷浩一
解説=佐々木敦
月報=坂内正・青木健・千石英世

A5判上製
688頁
定価9000円+税 
ISBN978-4-8010-0115-2 C0393 好評発売中!
装幀:西山孝司

『別れる理由』は、さしあたり「小説」と呼ばれている営み/試みの、ある「可能性の限界にあらわれる何か」である。小島信夫は甘えてなどいない。いや、たとえ「甘え」だとしても、それは別の「甘え」を、長い長い時間をかけて打ち負かしていくような「甘え」なのである。この意味で、この驚異的な大作は、今なお、いや今こそ読まれる価値がある。(佐々木敦「解説」より)

著者生誕100年&没後10年記念出版!
小島信夫のすべての長篇小説を網羅するシリーズ、第1回配本。
連載期間12年半、全4000枚。夫婦・親子・男女の愛の錯綜と混沌を凄絶なまでに描き尽くし、旧来の小説の方法を悉く破砕する伝説的問題作、著者随一の超大作にして日本文学史上に異彩を放ち続ける現代文学の極北。

『別れる理由Ⅱ』で描かれるのは、異色のミュージカル的展開のもと、狂気の主人公=前田永造を銜えこむ奇々怪々な〈真夏の夜の夢〉。
喧々諤々の激論、性をめぐる怒濤の大演説、不義密通と乱交パーティ、いつ果てるともなく続くセックス。そんな中、永造は女に成り変わり、虫に成り下がり、ついには馬に成り上がる……。
いよいよ暴走をはじめる、日本文学史上屈指の問題作『別れる理由』の小説世界!

★内容見本に付属の応募ハガキにて全巻ご予約・ご購入の方にはもれなく、小島信夫の魅力がいっぱいの小冊子『小島信夫の世界』(仮題、非売品)を進呈いたします。(2015年10月末日締切)。
★内容見本は全国の書店にて配布中です。小社へ直接ご請求いただく場合は、郵便切手82円分を同封の上、【〒112-0002 東京都文京区小石川2-10-1 水声社営業部・小島信夫係】までお願いいたします。

【次回配本】
⑤別れる理由Ⅲ 解説=千野帽子 9000円+税

【小島信夫の本】
《小島信夫短篇集成》
①小銃/馬 解説=千石英世 8000円+税
②アメリカン・スクール/無限後退 解説=芳川泰久 8000円+税
③愛の完結/異郷の道化師 解説=堀江敏幸 8000円+税
④夫のいない部屋/弱い結婚 解説=平田俊子 8000円+税
⑤眼/階段のあがりはな 解説=いとうせいこう 6000円+税
⑥ハッピネス/女たち 解説=中村邦生 7000円+税
⑦月光/平安 解説=保坂和志 7000円+税
⑧暮坂/こよなく愛した 解説=千野帽子 8000円+税

《小島信夫批評集成》
①現代文学の進退 解説=中村邦生 8000円+税
②変幻自在の人間 解説=都甲幸治 10000円+税
③私の作家評伝(全) 解説=千石英世 7000円+税
④私の作家遍歴Ⅰ 解説=保坂和志 6000円+税
⑤私の作家遍歴Ⅱ 解説=宇野邦一 6000円+税
⑥私の作家遍歴Ⅲ 解説=阿部公彦 6000円+税
⑦そんなに沢山のトランクを 解説=堀江敏幸 9000円+税
⑧漱石を読む 解説=千野帽子 8000円+税

小説の楽しみ 1500円+税
書簡文学論 1800円+税
演劇の一場面 2000円+税

未完の小島信夫 中村邦生+千石英世 2500円+税
小島信夫の読んだ本 小島信夫文庫蔵書目録 昭和女子大学図書館編 5000円+税
小島信夫の書き込み本を読む 小島信夫文庫関係資料目録 昭和女子大学図書館編 5000円+税
水声通信②/小島信夫を再読する 1000円+税

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