7月の新刊:小林秀雄 骨と死骸の歌
2015年 9月 25日 コメントは受け付けていません。
小林秀雄 骨と死骸の歌 ボードレールの詩を巡って
福田拓也(著)
判型:A5判上製
頁数:292頁
定価:4000円+税
ISBN:978−4−8010−0109−21 0090 好評発売中!
装幀者: 西山孝司
内容紹介:
小林秀雄の初期批評の代表作「『惡の華』一面」までとされてきた、ボードレールから小林への影響に異義を唱え、最晩年の『本居宣長』に至るまで続くボードレールと小林との関係について徹底的に考察する画期的な小林秀雄論。
目次:
二つの「死骸」の間に――ボードレールから伊邪那美へ
Ⅰ 「『惡の華』一面」論
1 「象徴の森」の彷徨――詩の隠喩的自己回帰とヘーゲル的「無限累進」
2 錬金術と無限命題
3 「有限者」の回帰とパリの街
4 「その背後に何物も隠さない現象といふ死の姿」
5 「創造の理論」
Ⅱ 骨と死骸の歌
1 批評の誕生――「死骸」の抑圧と回帰
2 「商品の裸形」と言語論――小林秀雄とマルクス
3 古典論と歴史論――マルクス的反復とボードレールへの回帰
4 「現實」論――「リアリズム」の逆説
5 ドストエフスキーと死骸
6 中也の骨、南京の骨――小林秀雄的享楽について
7 「物」と「神風」――「物」と言語の一体化とロマン主義的イロニー
8 死骸、歌、地獄――死骸の言語化
伊邪那美の死骸と宣長の遺言書
著者紹介:
福田拓也(ふくだたくや) 1963年、東京都に生まれる。慶應義塾大学大学院博士課程中退、パリ第八大学大学院博士課程修了。博士(パリ大学)。詩人。専攻、フランス文学。現在、東洋大学法学部企業法学科教授。主な著書に、『尾形亀之助の詩――大正的「解体」から昭和的「無」へ』(思潮社、2013)、『まだ言葉のない朝』(思潮社、2014)などがある。