11月の新刊:部分的つながり《叢書 人類学の転回》
2015年 11月 6日 コメントは受け付けていません。
部分的つながり
マリリン・ストラザーン(著)
大杉高司・浜田明範・田口陽子・丹羽充・里見龍樹(訳)
判型:四六判上製
頁数:349頁
定価:3000円+税
ISBN:978−4−8010−0135−0 0010 好評発売中!
装幀者:宗利淳一
★「叢書 人類学の転回」の内容見本PDFはこちらから
→http://www.suiseisha.net/_sys/wp/wp-content/uploads/2015/11/人類学の転回_内容見本.pdf
内容紹介:
現代人類学の最高の精華――
今日もっとも大きな影響力をもつ人類学者の理論的主著。イニシエーション儀礼、カヌー、笛、小屋、仮面、編み袋、樹木、ヤム畑などメラネシアの日常に溢れるさまざまな事例や事物と、サイボーグに満ちた私たちの世界との「部分的つながり」を精緻な理論によって見いだし、現代人が自明視する人間・事物・自然の対立に激しい揺さぶりをかける。
目次:
人類学を書く
部分的つながり(新版への序文)
謝辞
Ⅰ 人類学を書く
1 喚起としての民族誌
2 複雑な社会、不完全な知識
1 フェミニズム批評
2 侵入と比較
Ⅱ 部分的つながり
1 木と笛は満ちみちて
2 中心と周辺
1 歴史批評
2 人工器官的な(プラスセティック)拡張
原註
訳註
参照文献
固有名詞索引
『部分的つながり』というサイボーグ――部分的な訳者あとがき
著者・訳者紹介:
マリリン・ストラザーン(Marilyn Strathern) ケンブリッジ大学名誉教授。社会人類学者。マンチェスター大学教授、ケンブリッジ大学ウィリアム・ワイズ社会人類学教授、同大学ガートン・カレッジのミストレスを歴任。主な研究分野はパプアニューギニア研究、英国新生殖医療研究。主著に『贈与のジェンダー』(1988)、『部分的つながり』(1991)、『アフター・ネイチャー』(1992)、『所有物、素材、効果』(1999)など。
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大杉高司(おおすぎたかし) 一橋大学大学院教授(文化人類学・カリブ海地域研究)。近著に、「キューバ革命の『近代』――『恥ずかしがらない唯物論』からの眺め」『国立民族学博物館研究報告』35(2)、「『キューバ革命の緑化』とマリノフスキーの子供たち――持続可能エコロジー農業の実験から」『一橋社会科学』第7巻別冊、など。
浜田明範(はまだあきのり) 国立民族学博物館機関研究員(医療人類学)。主な著書に、『薬剤と健康保険の人類学』(風響社、2015)、論文に、「書き換えの干渉――文脈作成としての政策、適応、ミステリ」『一橋社会科学』第7巻別冊、など。
田口陽子(たぐちようこ) 日本学術振興会特別研究員PD(文化人類学・南アジア研究)。主な論文に、Civic Sense and Cleanliness: Pedagogy and Aesthetics in Middle-Class Mumbai Activism. Contemporary South Asia 21 (2); Cosmopolitanism and the Morality of Business among Navi Mumbai Merchants. South Asia Research, 32 (3) など。
丹羽充(にわみつる) 一橋大学大学院博士後期課程(文化人類学・ネパール地域研究)。主な論文に、Deepening and spreading suspicion: On the accusation of ‘cunning’ observed among Protestants in the Kathmandu Valley. European Bulletin of Himalayan Research. 45、「ネパールのプロテスタントの『信仰』における『信頼』と『行為』」『文化人類学』77(1)、など。
里見龍樹(さとみりゅうじゅ) 日本学術振興会特別研究員PD(文化人類学・メラネシア民族誌)。主な論文に、「人類学/民族誌の『自然』への転回――メラネシアからの素描」『現代思想』42(1)、 「身体の産出、概念の延長――マリリン・ストラザーンにおけるメラネシア、民族誌、新生殖技術をめぐって」『思想』1066(久保明教との共著)など。
関連書
エドゥアルド・ヴィヴェイロス・デ・カストロ 近藤宏・里見龍樹訳『インディオの気まぐれな魂』2500円+税
ピエール・クラストル 渡辺公三訳『国家に抗する社会』3500円+税