1月の新刊:コスタグアナ秘史 《フィクションのエル・ドラード》
2016年 1月 26日 コメントは受け付けていません。
コスタグアナ秘史《フィクションのエル・ドラード》シリーズ
フアン・ガブリエル・バスケス 著
久野量一 訳
判型:四六判上製
頁数:328頁
定価:2,800円+税
ISBN 978-4-89176-959-8 C0397 好評発売中!
装幀=宗利淳一
新しいラテンアメリカ文学の最も創造的な声。
(マリオ・バルガス・ジョサ)
「ジョゼフ・コンラッド、あなたはぼくを盗んだ、あなたはぼくの人生を排除した……」
コンラッドが描き出した架空の国コスタグアナ、しかしそれは、歪曲されたコロンビアの歴史だった…… 『ノストローモ』創作の陰に隠蔽されたコロンビア人の影を浮かび上がらせ、語られなかった物語、語られなかった歴史を南米側から暴き出す、現代ラテンアメリカ文学の傑作。
【著者/訳者について】
フアン・ガブリエル・バスケス(Juan Gabriel Vásquez)
1973年、コロンビアに生まれる。ロサリオ大学法学部卒業後、ソルボンヌ大学へ進学。ラテンアメリカ文学で博士号を取得。ヴィクトル・ユゴーやE・M・フォースターの翻訳、さらにジョゼフ・コンラッドの伝記などを執筆。その後、スペイン(バルセロナ)で長篇小説『密告者たち』(2004)、『コスタグアナ秘史』(2007)、『物が落ちる音』(2011)を発表。『物が落ちる音』でアルファグアラ小説賞などいくつかの文学賞を受賞。書き溜めていた文学論をまとめたものとして、『歪曲の芸術』(2009)がある。現在はボゴタに居を定め、最新作として『名声』(2013)がある。
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久野量一(くの・りょういち)
1967年、東京生まれ。東京外国語大学大学院地域文化研究科博士後期課程単位取得退学。現在、東京外国語大学大学院総合国際学研究院准教授。専攻はラテンアメリカ文学。主な訳書には、フェルナンド・バジェホ『崖っぷち』(2011年、松籟社)、ロベルト・ボラーニョ『2666』(共訳、2012年、白水社)、『鼻持ちならないガウチョ』(2014年、白水社)などがある。