11月の新刊:ポカホンタスのいる湖景/移住者たち《アルノ・シュミット・コレクション》
2016年 11月 2日 コメントは受け付けていません。
ポカホンタスのいる湖景/移住者たち
《アルノ・シュミット・コレクション》
アルノ・シュミット(著)
和田洵(訳)
判型:四六判上製
頁数:227頁
定価:2200円+税
ISBN:978-4-8010-0211-1 C0397
装幀:滝澤和子
好評発売中!
『ポカホンタスのいる湖景』はわたしのもっとも好きな作品だ。
(ギュンター・グラス)
デーブリーン、グラス、クノー、カルヴィーノが賞賛した、現代ドイツ文学の鬼才の著作集、刊行開始!
ある夏の休暇、避暑地の湖で出会った男女4人の情景を、あまりに美しく、あまりに猥雑に描いたために「神の冒涜とポルノグラフィー」で訴えられた問題作、『ポカホンタスのいる湖景』。第2次大戦後、家を失ったドイツ人難民の辛苦と安息を求める旅を活写した『移住者たち』――現代的感覚にそった新たな散文形式「フォト・アルバム」で現代ドイツ文学を刷新した2編。自作解説のエッセイも収録。
【目次】
ポカホンタスのいる湖景
移住者たち
算定I
算定II
訳註
アルノ・シュミット概説(ヤン・フィリップ・レームツマ)
訳者あとがき
【著者について】
アルノ・シュミット(Arno Schmidt)
1914年,ドイツ、ハンブルクに生まれる。作家。49年に『レヴィアータン、あるいは楽天主義』でデビュー。アルフレート・デーブリーンに認められ、翌年、マインツ科学・文学アカデミー文学賞を受賞。64年にはフォンターネ賞、73年にはゲーテ賞を受賞し、戦後ドイツを代表する前衛作家となる。方言や俗語・造語にくわえて数カ国語を使用した独自の書法、数学や物理学・天文学といった諸科学と神話を融合させる試み、はてはタイポグラフィー上の途方もない実験をもってして、現代的感覚を体現する散文形式を探求した。エドガー・アラン・ポーをはじめ、英文学の翻訳者としても知られる。79年にツェレにて没する。
【訳者について】
和田洵
早稲田大学第一文学部卒業。早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了。ドイツ語文学。『ポカホンタスのいる湖景』の翻訳で、第1回メルク「かけはし」文学賞を受賞。
【アルノ・シュミット・コレクション】
レヴィアータン/窪俊一訳
ティナ/和田洵・和田彩・北村優太訳
ブラントの荒野/和田彩訳
ある牧神の生活から/北村優太訳
石の心/犬飼彩乃訳
* タイトル、訳者は予告なく変更になる場合がございます。