12月の新刊:痕跡
2016年 12月 12日 コメントは受け付けていません。
痕跡
エドゥアール・グリッサン(著)
中村隆之(訳)
判型:四六判上製
頁数:256頁
定価:2500円+税
ISBN:978-4-8010-0210-4 C0097
12月25日発売!
カリブ海を代表する作家が、フォークナーの影響を受け、実験的な手法でカリブ海の歴史・幻想的な伝承を交えながら、主人公マリ・スラから数世紀に渡る家族の記憶を遡る、マルティニック・サーガ。
【目次】
『日刊アンティル』(1978年9月4日付)から
燃える頭
遠い昔の痕跡/契約したものたちの道/信じれば救われる話/恋人たちの聖遺物箱
時の中心
燃えた土地の記憶/昼間と真夜中の動物譚/苦しみの台帳/戦闘行動
一番目の動物
重なり合う行進/道具の一覧表/他所からのざわめき/不透明の岩
『日刊アンティル』(1978年9月13日付)から
付録
ベリューズ家、ロングエ家、タルジャン家、スラ家の系図
訳者あとがき
【著者について】
エドゥアール・グリッサン(Édouard Glissant)
1928年、マルティニックのブゾダンに生まれ、2011年、パリに没した。作家。カリブ海文化圏を代表するフランス語の書き手ならびに来たるべき世界を構想した思想家として、没後も依然として世界的注目を浴びている。主な小説作品に、『レザルド川』(恒川邦夫訳、現代企画室、2003年)、『第四世紀』(インスクリプト近刊)、『マルモール』、『マアゴニー』(以上、水声社近刊)、主な評論作品に『〈関係〉の詩学』(管啓次郎訳、インスクリプト、2000年)などがある。
【訳者について】
中村隆之
1975年、東京都に生まれる。東京外国語大学大学院博士課程修了。現在、大東文化大学専任講師。専攻、フランス語圏文学。主な著書に、『エドゥアール・グリッサン』(岩波書店、2016年)、『カリブ‐世界論』(人文書院、2013年)、主な訳書に、J・M・G・ル・クレジオ『氷山へ』(水声社、2015年)、エドゥアール・グリッサン『フォークナー、ミシシッピ』(インスクリプト、2012年)などがある。